ヘロイン
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、麻薬について説明しています。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの曲については「ヘロイン (ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの曲)」をご覧ください。

ヘロイン

IUPAC命名法による物質名
IUPAC名

(5α,6α)-7,8-didehydro-4,5-epoxy-17-methylmorphinan-3,6-diol diacetate

臨床データ
胎児危険度分類

Category X

法的規制

AU: Prohibited (S9)

CA: Schedule I

NZ: Class A

UK: クラスA

US: スケジュールI

依存性
投与経路吸入、経粘膜、静脈注射、経口、経鼻投与、直腸、筋肉注射
薬物動態データ
生物学的利用能<35% (経口)、44?61% (吸入)[1]
血漿タンパク結合0% (モルヒネ代謝物35%)
代謝肝臓
半減期10分未満[2]
排泄90% はグルクロニドのまま尿で排出、残りは胆汁
識別
CAS番号
561-27-3
ATCコードN02AA09 (WHO)
PubChemCID: 5462328
DrugBankDB01452
ChemSpider4575379 
UNII8H672SHT8E 
KEGGD07286
ChEMBLCHEMBL459324 
別名Diamorphine, Diacetylmorphine, Acetomorphine, (Dual) Acetylated morphine, Morphine diacetate
化学的データ
化学式C21H23NO5
分子量369.41 g/mol
SMILES

CC(=O)Oc1ccc2c3c1O[C@@H]4[C@]35CCN([C@H](C2)[C@@H]5C=C[C@@H]4OC(=O)C)C

InChI

InChI=1S/C21H23NO5/c1-11(23)25-16-6-4-13-10-15-14-5-7-17(26-12(2)24)20-21(14,8-9-22(15)3)18(13)19(16)27-20/h4-7,14-15,17,20H,8-10H2,1-3H3/t14-,15+,17-,20-,21-/m0/s1 

Key:GVGLGOZIDCSQPN-PVHGPHFFSA-N 

テンプレートを表示

ヘロイン(: Heroin)とは、バイエル社から販売されていたオピオイド系の鎮痛剤のひとつで、アヘンに含まれるモルヒネから作られる半合成オピオイドである[3]。一般名はジアモルヒネ、化学的には、3,6-ジアセチルモルヒネ[4]と呼ばれる。いわゆる強オピオイドに該当するが、副作用があるため、現在では医用は稀である。一方、いくつかの国で出産時や心臓発作などの痛みを緩和したり、オピオイド置換治療に使用されている[5][6][7]
概要

語源は、1898年にバイエルより発売された、鎮痛・鎮咳剤の商品名[8]で、『モルヒネに替わる依存のない万能薬』として発売・宣伝された。

1912年の万国阿片条約で規制され、第一次世界大戦後に各国が条約に批准[9]し、規制を強めた。その後、ドイツ国では1921年、アメリカ合衆国で1924年に医薬品の指定がなくなると、のちに非合法に流通するようになり[8]、当時のアメリカ合衆国の日常的な使用者は20万人[10]と推定されている。

ベトナム戦争では、メオ族を支援するためにアメリカ中央情報局 (CIA) が市場へのアヘン運搬を支援したが、これが高純度のヘロインとなって、南ベトナム共和国駐留アメリカ兵の手に渡った[11]。アメリカ合衆国で、1971年物質使用性障害を持つ患者が推定56万人となり、ニクソン大統領が、薬物に対する戦いを宣戦布告する[12]。2000年代のアメリカではオキシコドンなどの処方薬の過剰摂取死(OD)が問題となっていたが[13]、2012年には急増したヘロインによる死亡がトップとなった[14]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:54 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef