ヘルボーイ
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

「ヘルボーイ」のその他の用法については「ヘルボーイ (曖昧さ回避)」をご覧ください。

ヘルボーイ
出版の情報
出版者ダークホースコミックス
初登場San Diego Comic Con Comics #2 (1993年8月)
クリエイターマイク・ミニョーラ
作中の情報
本名アヌン・ウン・ラーマ
出身地イースト・ブロムウィッチ
所属チームB.P.R.D.(英語版)
パートナーエイブ・サピエン(英語版)
リズ・シャーマン(英語版)
ヨハン・クラウス(英語版)

ヘルボーイ(: Hellboy)は、1994年アメリカダークホースコミックスから刊行されたマイク・ミニョーラ作のアメリカン・コミックスのシリーズ名、およびその主人公である架空スーパーヒーロー
キャラクター

本名:アヌン・ウン・ラーマ(Anung un Rama)

人間界に降り立った日:1944年12月23日、身長7フィート(213cm)以上、体重500ポンド(227kg)以上。

真紅の全身、折り取られて切り株状になった角、長い尻尾などが特徴だが、中でも最大の外見的特徴は、分析不能な石状物質で形成された巨大右腕である。普段はだぶだぶの革コートを着用(ポケットの中には世界中から集めた魔除けグッズが入っている)し、ホルスターには、巨大な回転式拳銃を収めている。国連に名誉人類として認定されている。

第二次世界大戦末期、敗色濃厚な戦況の逆転を目論むナチス・ドイツは、怪僧ラスプーチンの提案により、強大な力をもたらすとされる魔術の儀式を執行した。しかし、儀式終了後も目立った変化はなく、儀式は失敗したかに見えたが同時刻、イースト・ブロムウィッチの地では真っ赤で小さな悪魔の赤ん坊のような生物が現世に召喚されていた。生物は三人の超常現象の専門家によって導かれ、その場に居合わせたアメリカ軍特殊コマンド部隊に回収され、地獄から来た子供、すなわち「ヘルボーイ」と名づけられた。特殊部隊を導いた専門家の一人であるブルッテンホルム教授が父となり、愛情を注がれてヘルボーイは大きく育った。そして教授を責任者とする超常現象捜査局(B.P.R.D.)でトップ・エージェントとなった彼は、現世の理と安寧を守るため、世界各地の魑魅魍魎たちと戦い続けている。
能力

非常に頑丈な肉体と怪力。射撃はかなりヘタクソである。養父の影響と世界中での戦いを経たことで各種言語やオカルト知識については豊富だが、いわゆる「魔力」はいっさい持っていない。しかし世界を終末へと導く力を秘めており、ラスプーチンも魔界の悪魔たちもその力を解放することを望んでいる。
武器
拳銃
ヘルボーイが愛用する巨大な
拳銃。米軍の将校「トーチ・オブ・リバティ」から貰ったダブルアクション式リボルバー(映画のみ、サマリタンと呼称)。また使用しなかったものの自動式拳銃を装備していたこともある。射撃の腕はあまりよくないが要所要所では効果をあげている描写がある。
右腕
石状の右腕はヘルボーイ最大の武器である。彼の怪力と相まって、分厚いコンクリートの壁をも打ち砕く威力がある。ただかなり頑丈だが壊れないわけではなく、敵と戦うたびに欠けたりしている。魔界への扉を開き人間界に竜神を呼び出す力を秘めている。つまりヘルボーイの「世界を終末へと導く力」はこの右手にある。
登場人物
超常現象捜査局(B.P.R.D.)の同僚
エイブ(エイブラハム)・サピエン
ワシントンDCにあるセント・トリニアンス病院の地下の閉ざされた扉の奥に隠されていたチューブに入った姿で発見された。『イクチオ・サピエン。1865年4月14日』と書かれた紙切れから名付けられた(1865年4月14日はリンカーン暗殺の日)。調査局に保護されてからはチューブの中で実験されていたが、同情したヘルボーイによって実験は中止され彼はチューブの中から引き上げられた。 そのときからヘルボーイは彼の親友であり良いリーダーである。約一週間程度陸上で活動出来るが定期的に皮膚を水で濡らす必要がある。 仕事でホテルに滞在する場合などはバスタブに水を張って眠る。 ピリ辛ソースは苦手でチーズなどの乳製品でお腹を壊すらしい。繊細な神経の持ち主だが、身体はかなりタフでヘルボーイが去りチームの中心的なメンバーとして活躍するようになってからは射撃などもなかなかの腕前である。オアンネス協会のランドンという人物が海底遺跡の卵を使った儀式により魚人に変化した。ある事件により得たランドンの記憶はエイブを大いに悩ませたが、その人格や思想が彼と同じものになることはなかった。ブラックフレイム曰くより進化したカエルの怪物であり人類最後の種。予知能力を持つ少女に撃たれ瀕死になった後、より怪物じみた姿に変化してからは調査局から抜け出し放浪していた。
リズ(エリザベス)・シャーマン
念力発火能力を持つ女性超能力者。1962年4月15日カンザス産まれ。11歳の誕生日に両親と弟を含む32人を焼き殺してしまい調査局に保護される。防炎室に隔離され防火服の職員としか接しない生活が続いたが、ヘルボーイが彼女を連れ出すきっかけとなった。以来ヘルボーイは彼女の親しい友人であり兄のような存在になった。成人後は正式に調査局に所属したがいままで12回辞めては戻る事を繰り返している。メムナン・サーは彼女を秘密の火とも呼ばれる龍神を作った精霊アヌムの盗み出した神の力の一部ヴリルの具現化であると考え、何度も利用しようとした。
ロジャー
1996年に調査局に発見された人造人間(ホムンクルス)。リズの力を受けて覚ますが、逆にリズが弱ってしまった。自らの兄に当たるホムンクルスとの戦いの後リズに力を返すと再び眠りにつき調査局の研究対象となるが、その3年後研究室へと忍び込んだエイブのおかげで蘇生した。復活後は様々なメンバーと親しくなり組織にも馴染んでいったロジャーだったがその体内には調査局によって爆弾が仕込まれており、ヘルボーイが局を抜ける原因の一つとなった。カエルの怪物達との戦いの途中ブラックフレイムの炎に倒れる。メンバー達によって復活のためあらゆる方法が試されたが彼は蘇る事はなく、ヨハンにより彼の魂の望みを聞きそのとおり埋葬された。
ヨハン・クラウス
1946年ドイツのシュトゥットガルト生まれ。幽体離脱中に肉体を失った霊媒。スーツで物理的な形を保たないと徐々に魂が霧散し消えてしまう。複数のスーツを使い分けたり生き物の遺体へ憑依する事も可能。肉体がないため飲食や睡眠などを必要としないため一日中活動出来るが、その特性がストレスにつながっていた面もあった。敵対した組織が作り出した人造人間の肉体によって一時的に食事や睡眠といった生身の喜びを味わうが、ダイミョウが局内で暴走した際に肉体を破壊されてしまい、それ以降関係性が悪化してしまった。
ベンジャミン・ダイミョウ
元海兵隊隊長でヘルボーイが抜けたB.P.R.D.でリーダーとなる。頬から口にかけて大きな傷跡がある。三日間死んでいたが蘇ったためリズに「キャプテン・ゾンビ」とあだ名をつけられた。ジャガーの獣神に取り憑かれており、血に染まったかのように赤い巨大なジャガーに似た姿へ変化することが出来る。しかしほぼ制御不能であり施設内で彼が変化した時には多くの隊員が犠牲となる結果となった。ジャガーの姿で調査局を逃げ出し様々な場所を彷徨い、雪山でダリルと戦い倒れた。
ケイト・コリガン博士
超常現象捜査局の顧問の女性。ヘルボーイ達との付き合いは長く、ごく普通の人間ながら彼らからも信頼されていた。
トレバー・ブルッテンホルム教授
調査局の設立者にしてヘルボーイの父親的存在。79歳の頃に北極からの調査から突然変わり果てた姿で戻るとカエルの怪物に襲われヘルボーイの目の前で亡くなってしまう。
トム・マニング博士
超常現象捜査局の局長。
B.P.R.D.以外のキャラクター
アリス・モナハン
幼い頃グルアガッハら妖精たちに取替え子
としてさらわれ、ヘルボーイに救われたアイルランドの女性。以来妖精たちと交流があった影響からか実年齢よりも外見が若々しく見える。再会後はヘルボーイと思い合う仲になった。
エドワード・グレイ
無表情な仮面とローブを身に付けヘルボーイを見守る人物。もとはビクトリア女王に仕えたオカルト探偵。ラーのヘリオピック協会を調査中にアムドゥシアスに不死の呪いをかけられ引き裂かれアケローンの岸辺の岩場に撒かれてしまった。岩場に住む一つ目の何者か達に拾い集められ縫い合わされ蘇った。死を許される直前にかつてないほどの苦痛を味わうとヘカテに予言されている。
ロブスター・ジョンソン
1930年代に活躍した伝説的クライムファイター(=犯罪者退治専門のヒーロー)。45口径拳銃を愛用し、相手が悪人と判断すると容赦しない。倒した相手の額にロブスターの焼印を残す。米軍にも協力していたが、ある極秘任務中に行方不明となる。現在は一般に架空の人物だったと考えられている。
サラ・ヒューズ
ヘルボーイの母の魔女。逃げ延びたモードレッドの隠し子の魔女から続く魔女の血筋。ヘルボーイの他に娘と息子が居たがアゼザルによって殺されている。アゼザルとの交わりを後悔し、子供達と教会に篭るが地獄へと連れ去られヘルボーイを産む。
Losif Nichayko
SSSの現ディレクターであるゾンビ。生前負傷者を癒すメルキオーネのブルゴネットの輸送中に潜水艦とともに海に沈むがエイブに発見される。兜を守る彼をエイブはそのままにしたがSSSによって後に海中から回収された。
ランドン・エベレット・カール
オアンネス協会のメンバー。古代の海底寺院から回収した卵を使い儀式を行い意識を失う。エイブ・サピエンの肉体の素となった人物だが、その思想や価値観などは彼にあまり引き継がれなかった。
ジュディス・ハワード
ラングドンの妻。夫が行方不明になってから一月後に精神を病み海に身を投げた。2人が暮らした海辺の荒れ果てた家に霊としてとどまっていた。
妖精王
トゥアタ・デ・ダナン(ディナ・シー)の最後の純血の継承者だったダグザとマブの2人の王。女王マブは特にアリスを気にかけていた。ニムエとの戦いの最中に妖精の裏切りなどによりその黄金の血は全て流れ出してしまった。
ジョージ・ウォッシュブルック
祖先がビクトリア女王を呪い殺そうとしエドワードに阻止されて以来、必ず不幸に見舞われる家柄に産まれた男性。自分は例外と証明するため戦争に参加するが身体の10箇所以上を撃たれ瀕死になる。しかし女性が現れ金の杯の中身を飲み生き残った。アリスによって年老いた彼の手にエクスカリバーが届けられ、蘇った騎士を率い1日だけのブリテンの王として龍神の軍団と戦った。
敵対者
龍神オグドル・ヤハド
天に封じられた七匹の暗黒竜。精霊が最初に作った生命。369匹のオグドル・ヘムを生み出し、精霊達に戦いを挑むも封じられ深淵に投げ込まれた。牢獄の中で復活の時を待ちながら繊細な神経の持ち主達に干渉し続けている。龍神を作った精霊は仲間に八つ裂きにされたが右腕だけが残り、それこそがヘルボーイの右腕だと言われている。
グリゴリ・ラスプーチン
暗殺された後に竜神の声を聴きその復活を実現するべくナチスを使って、暗躍する魔導師でヘルボーイを召喚した人物。幼少の頃に出会ったバーバ・ヤガをおばば様とよび、魂の半分を預ける親しい間柄だった。ヘルボーイとの戦いで爪の先ほどの骨を残し消えてしまうが、その骨はバーバ・ヤガが回収し木の実のペンダントへとしまっていた。しかしバーバ・ヤガが追い詰められその力にすがろうとした時、それを良しとしない彼女の召使いにより木の実ごと地底の炎へと投げ込まれてしまった。
イルザ・ハウプシュタイン
ナチスの冷酷な女性将校。
サイバネティクスの権威。吸血鬼のウラジミール・ジュレスクとは互いに思い合う仲であり、この事が魔女ヘカテが去るきっかけになった。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:29 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef