プロ野球コーチ
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ニューヨーク・ジャイアンツダッグアウト(1909年)。手前はこの年に史上初の専任コーチに就任した三塁コーチのアーリー・レイサム(英語版)。中央は投手コーチのウィルバート・ロビンソン

プロ野球コーチ(プロ野球におけるコーチ)とは、監督ヘッドコーチの補佐役としてチーム(球団)が円滑に機能するように支援する役職である。.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ポータル 野球
歴史

プロ野球監督コーチが一般的に、選手と同様に背番号を付けたユニフォームを着用しているという点で非常に特殊なプロスポーツである[1]。この顕著な例外は1901年から1950年までフィラデルフィア・アスレチックスの監督を50年間務め続けたコニー・マック(ビジネス用のブラックスーツを着用[2])と1931年から1950年までニューヨーク・ヤンキースボストン・レッドソックスの監督を務めたジョー・マッカーシー(背番号が普及していた時代に背番号の入っていないユニフォームを着用[3])である。

メジャーリーグベースボール(MLB)においては、1909年シーズンにニューヨーク・ジャイアンツジョン・マグロー監督によって三塁コーチの仕事を与えられたアーリー・レイサム(英語版)が初の専任コーチとして知られている[4]。以後は他のチームもこれに追随し、1920年代には全てのMLBのチームが選手兼任コーチに替わり、有給の専任コーチを置くようになっていた[1]。コーチ数の増加に対処して1960年代には試合中にダッグアウトに配置出来る監督は1人、コーチは6人までに制限された[1][5]

日本プロ野球(NPB)でコーチとして所属する者の数は、一軍二軍あわせて20人程度とされる[6]。公式戦ではコーチが試合中にベンチ入りできる人数が8人に制限されており、オーバーする場合はスコアラー・マネージャー・打撃投手ブルペン捕手などチームスタッフとしてベンチ入りさせ、この場合はユニフォームは着用しない。特にトレーニングコーチ(あるいはコンディショニングコーチ)はトレーナーとしてベンチ入りすることが常態化している。試合でユニフォームを着用する機会が無くとも背番号が付与されている。

コーチの背番号はMLBでは特に決まってはないが、NPBでは大体70・80・90番台に集中している。
役割
ヘッドコーチ「ヘッドコーチ#野球」も参照

ヘッドコーチは、基本的にはチーム内で監督に次ぐ2番目の序列を有する監督の補佐役である。主に作戦面を担当して監督に状況に応じた助言を提供している[1][7]。監督が出場停止退場処分になった場合、または病気や個人的な理由などで試合に出場出来ない場合には監督代行を務める[1]
2024年のNPBのヘッドコーチ
セントラル・リーグ

球団一軍ファーム
読売ジャイアンツ二岡智宏安藤強
阪神タイガース平田勝男なし
中日ドラゴンズ片岡篤史なし
横浜DeNAベイスターズなしなし
広島東洋カープ藤井彰人なし
東京ヤクルトスワローズ嶋基宏なし
パシフィック・リーグ

球団一軍ファーム
オリックス・バファローズ水本勝己
中垣征一郎(巡回)
福岡ソフトバンクホークス奈良原浩なし
北海道日本ハムファイターズ林孝哉なし
千葉ロッテマリーンズ福浦和也なし
埼玉西武ライオンズ平石洋介なし
東北楽天ゴールデンイーグルス渡辺直人なし

総合コーチ

総合コーチ(野手総合コーチ、打撃総合コーチ、投手総合コーチ、守備走塁総合コーチ、総合特命コーチ、総合守備コーチ、統括コーチ)は、球団により異なるが、ヘッドコーチと同じように作戦面等で監督を補佐する球団もある。また、ヘッドコーチが投手出身者の場合に野手部門のヘッド格として務めるケースもある。また、投手全般または野手全般(打撃、守備走塁、バッテリー)を統括することもある。次期監督に向けて勉強するために監督の下で総合コーチを務めるケースもある。
2024年のNPBの総合コーチ

球団一軍ファーム
読売ジャイアンツ
村田善則なし
オリックス・バファローズ風岡尚幸(野手総合)
北海道日本ハムファイターズなし清水雅治
千葉ロッテマリーンズ光山英和(一・二軍統括兼統括コーディネーター)なし
横浜DeNAベイスターズ岡賢二郎(オフェンスチーフ)
相川亮二(ディフェンスチーフ)なし
埼玉西武ライオンズなし小関竜也(野手総合)
広島東洋カープなし畝龍実(三軍統括)
迎祐一郎(三軍野手総合)
東京ヤクルトスワローズなし城石憲之

作戦コーチ

作戦コーチ(戦略コーチ)は、ヘッドコーチと同じ役割で設置されている球団もあるが、ヘッドコーチとは別に作戦コーチを設置し作戦面に特化するパターンもある。
2024年のNPBの作戦コーチ

球団コーチ
福岡ソフトバンクホークス
本多雄一
井出竜也
千葉ロッテマリーンズ金子誠
東京ヤクルトスワローズ松元ユウイチ

投手コーチ
ベンチ担当

投手コーチ(投手総合コーチ、投手チーフコーチ)は1人のみが担当し、チーム内の投手全員の指導を担当する。

通常は投手出身者が務めるが、稀に元捕手ながら務めたデーブ・ダンカン(英語版)のような例外もある[1]

スプリングトレーニング春季キャンプ)の時期から全ての投手の能力を評価し、体調を管理し、投球に関しての助言を行う。分析した結果から監督に投手の起用策について提言を行う[1]。投手が疲れている時や、イニングの途中に指示を伝達する必要がある場合にマウンドを訪問する[7]

日本のプロ野球では基本的に2人が担当し、1人がベンチ担当、もう1人はブルペン担当として登録することが殆どである。
2024年のNPBの投手コーチ
セントラル・リーグ

球団一軍ファーム
読売ジャイアンツ杉内俊哉(チーフ)
内海哲也山口鉄也(二軍チーフ)
大竹寛(二軍)
三澤興一(三軍チーフ)
野上亮磨(三軍)
久保康生(巡回)
阪神タイガース安藤優也
久保田智之福原忍
江草仁貴
渡辺亮
中日ドラゴンズ大塚晶文
山井大介落合英二
浅尾拓也
横浜DeNAベイスターズ大原慎司(チーフ)
小杉陽太入来祐作(チーフ)
東野峻(アシスタント)
広島東洋カープ菊地原毅
永川勝浩高橋建
横山竜士
東京ヤクルトスワローズ伊藤智仁
石井弘寿小野寺力
正田樹
松岡健一
パシフィック・リーグ

球団一軍ファーム
オリックス・バファローズ厚沢和幸
平井正史
牧野塁
岸田護
福岡ソフトバンクホークス倉野信次
若田部健一
中田賢一小笠原孝(二軍チーフ)
寺原隼人(二軍)
佐久本昌広(三軍チーフ)
牧田和久(三軍)
川越英隆(四軍チーフ)
奥村政稔(四軍)
森山良二(リハビリ)
星野順治(コーディネーター)
北海道日本ハムファイターズ建山義紀
加藤武治
武田久伊藤剛
金子千尋
浦野博司
千葉ロッテマリーンズ黒木知宏
小野晋吾大谷智久(二軍チーフ)
大隣憲司
松永昂大
埼玉西武ライオンズ豊田清
青木勇人長田秀一郎(総合)
大石達也
榎田大樹
東北楽天ゴールデンイーグルス青山浩二
永井怜石井貴
小山伸一郎
久保裕也

ブルペン担当

ブルペンコーチは、基本的にはリリーフ投手のみにその指導範囲が限定されている。通常は投手または捕手の出身者が務める[1][7]

投手コーチが試合中にダッグアウト入りしている間、ブルペンコーチはブルペンに待機してリリーフ投手に付き添い、彼らの仕上がりを確認する[1][7]

日本のプロ野球では、ブルペンコーチとして登録することは稀である。
2024年のNPBのブルペンコーチ

球団コーチ
福岡ソフトバンクホークス若田部健一
中田賢一(補佐)

バッテリーコーチ

バッテリーコーチ(バッテリーチーフコーチ、捕手コーチ)は主として捕手の育成指導に当たる[8]

スローイングとキャッチングの基本から、打者心理を読んだ配球を投手に指示するリードまで教える内容は幅広い[8]。また、投手コーチがバッテリーコーチも兼任することもある。
2024年のNPBのバッテリーコーチ
セントラル・リーグ

球団一軍ファーム
読売ジャイアンツ實松一成加藤健(二軍)
市川友也(三軍)
阪神タイガース嶋田宗彦野村克則
日高剛(補佐)
中日ドラゴンズ小田幸平大野奨太
横浜DeNAベイスターズ相川亮二鶴岡一成


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