Proline
系統名Pyrrolidine-2-carboxylic acid[1]
識別情報
CAS登録番号609-36-9
205-228 °C, 478-501 K, 401-442 °F (分解)
log POW-0.06
酸解離定数 pKa2.351
危険性
SフレーズS22, S24/25
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
プロリン(英: proline)はα-アミノ酸の一つ、ピロリジン-2-カルボン酸のこと。略号はProまたはP。タンパク質を構成するアミノ酸は一級アミンであるが、プロリンは唯一例外で二級アミノ酸(かつてはイミノ酸とも呼ばれた)である。この化学的な特性から、ペプチド鎖の二次構造に重要な意義を有する。糖原性を持ち、表皮細胞増殖促進活性、コラーゲン合成促進活性、角質層保湿作用などの生理活性を示す。コラーゲン中にヒドロキシプロリンとして豊富に含まれる。一度破壊されたコラーゲンを修復する力をもつアミノ酸。体の結合組織、心筋の合成時の主な材料でもある。最近では、アルドール反応の安全かつ効果的な触媒として注目されつつある。コドンはCCU,CCC,CCA及びCCG。 生体内では、主に肝臓と小腸で行われるが、それぞれ合成経路が少し異なる。肝臓では、尿素回路の中間体であるオルニチンより、オルニチン-オキソ酸アミノトランスフェラーゼ (EC 2.6.1.13) とピロリン-5-カルボン酸レダクターゼ (EC 1.5.1.2) の作用により合成される。ただし、両酵素の間に、非酵素的に進む側鎖の閉環反応が含まれている。EC 2.6.1.13 L-ornithine + a 2-oxo acid = L-glutamate 5-semialdehyde + an L-amino acid非酵素的 L-glutamate 5-semialdehyde = 1-pyrroline-5-carboxylate + H2OEC 1.5.1.2 1-pyrroline-5-carboxylate + NAD(P)H + H+ = L-proline + NAD(P)+
生合成
a 2-oxo acid 一分子の2-オキソ酸。ここでは2-オキソグルタル酸になる。
an L-amino acid 一分子のL-アミノ酸。ここではグルタミン酸になる。