1,2-プロパンジオール
別称propylene glycol
識別情報
CAS登録番号57-55-6
-59 °C, 214 K, -74 °F
沸点
188.2 °C, 461 K, 371 °F
水への溶解度混和性
エタノールへの溶解度混和性
ジエチルエーテルへの溶解度混和性
アセトンへの溶解度混和性
クロロホルムへの溶解度混和性
熱伝導率0.34 W/m-K (50% H2O @ 90°C)
危険性
安全データシート(外部リンク) ⇒External MSDS
NFPA 704100
SフレーズS24 S25
関連する物質
関連するグリコールエチレングリコール
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
プロピレングリコール(英語: propylene glycol)とは、プロパン-1,2-ジオールのことで、グリコールに分類される有機化合物で、溶媒となる。中央の炭素はキラル中心であるため1対の鏡像異性体が存在する。保湿剤や乳化など様々な用途に使用され、食品や医薬品にも用いられる場合がある。工業的には酸化プロピレンの加水分解によって製造される。 常温では無色・無味・無臭で吸湿性のある油状液体。水・アセトン・クロロホルムと混和する。 2008年度における日本国内生産量は66,620トン、消費量は2,688トンである[2]。 低用量では生物への毒性が低く、無味無臭で保湿性と防カビ性を有する事から、保湿剤、潤滑剤、乳化剤、溶媒等として、医薬品、化粧品、電子たばこ、麺、おにぎり等の品質改善剤として、広範囲で用いられている。また、水よりも融点が低く、沸点が高い事を利用し、不凍液(主に欧州車向け[注 1])やプラスチックの中間原料としても活用されている。医薬品としては、注射剤・内服薬・外用薬の溶解補助剤として調剤に用いられている。 哺乳類に対する半数致死量は経口(5種類の生物)で18?24 グラム/キログラムと報告されている[3]。皮膚および眼に対して軽度の刺激性を持つ。低用量では慢性毒性が見られないとされる[3]。但し、猫のみに対しては、代謝機能の低さに起因する、急激な赤血球値の異常化が認められる[4]。
特徴
用途
毒性
規制
消防法で危険物第4類に分類されている。
生活環境保全条例では規制対象物質に指定されている。
農林水産省・環境省によって策定されたペットフード安全法では、猫用ペットフードへの添加が全面的に禁止されている[5]。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ ただしVWのゴルフVIの取扱説明書には、不凍液の成分がエチレングリコールであることが書かれており、必ずしも「欧州車=プロピレングリコール」ではない模様である。
出典^ Merck Index, 11th Edition, 7868.
^ ⇒経済産業省生産動態統計・生産・出荷・在庫統計 Archived