プロキシマ・ケンタウリb
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プロキシマ・ケンタウリb
Proxima Centauri b

プロキシマ・ケンタウリbの想像図。背景に主星プロキシマ・ケンタウリと、連星であるアルファ・ケンタウリAとBが描かれている。
星座ケンタウルス座
分類太陽系外惑星
岩石惑星
軌道の種類周回軌道
発見
発見日2016年8月24日
発見者Anglada-Escude et al.
発見方法ドップラー分光法
軌道要素と性質
軌道長半径 (a)0.0485+0.0041
−0.0051 au[1]
離心率 (e)< 0.35[1]
公転周期 (P)11.186+0.001
−0.002 [1]
近点引数 (ω)310 ± 50°[1]
準振幅 (K)1.38 ± 0.21 m/s[1]
プロキシマ・ケンタウリの惑星
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 14h 29m 42.9461331854s[2]
赤緯 (Dec, δ)?62° 40′ 46.164680672″[2]
視線速度 (Rv)-22.40 ± 0.5 km/s[2]
固有運動 (μ)赤経: -3781.741 ミリ秒/[2]
赤緯: 769.465 ミリ秒/年[2]
年周視差 (π)768.0665 ± 0.0499ミリ秒[2]
(誤差0%)
距離4.2465 ± 0.0003 光年[注 1]
(1.30197 ± 8.0E-5 パーセク[注 1]

プロキシマ・ケンタウリの位置は赤色の丸で示されている。
物理的性質
直径13,266 km
半径? 1.1 ± 0.3 RE[3]
質量? 1.27+0.19
−0.17 ME[1]
平均密度6.20 g/cm3
表面重力11.5 m/s2
表面温度234 K (?39 °C; ?38 °F)
他のカタログでの名称
アルファ・ケンタウリCb, プロキシマb, GL 551 b, HIP 70890 b ,GJ 551 b ,LTT 5721 b ,2MASS J14294291-6240465 b ,LHS 49 b ,Gaia DR2 5853498713160606720 b
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プロキシマ・ケンタウリb(またはプロキシマb[4])とは、太陽に最も近い恒星であり、三重星系アルファ・ケンタウリの恒星の一部である赤色矮星プロキシマ・ケンタウリハビタブルゾーン内を公転している太陽系外惑星である。地球からケンタウルス座の方向に約4.2光年 (1.3 pc)離れており、プロキシマ・ケンタウリcプロキシマ・ケンタウリdとともに太陽系に最も近い既知の太陽系外惑星となっている。

プロキシマ・ケンタウリbは主星からおよそ0.05天文単位 (7.5×10^6 km; 4.6×10^6 mi)離れて公転しており、公転周期は約11.2日である。他の特性はよくわかっていないが、最小質量が1.17地球質量の地球のような惑星である可能性がある。また、地球外生命が存在できる有力な候補である。それが実際に居住可能であるかどうかは、それが大気を持っているかどうかなど、多くの未知の特性が絡んでいる。プロキシマ・ケンタウリは、惑星から大気を剥ぎ取る可能性のある電磁放射の強い放出を伴う閃光星である。この惑星が地球に近いことは、例えばブレークスルー・スターショット計画のようなロボットによる宇宙探査の標的となる可能性がある。
発見2016年の最初の3か月間にHARPSスペクトログラフで測定された、地球の方向へ移動、または地球から離れるプロキシマ・ケンタウリの視線速度。黒のエラーバーが付いた赤い記号はデータポイントを表し、青い曲線はデータの適合である。運動の振幅と周期は、惑星の最小質量を推定するために使用された。

プロキシマ・ケンタウリは、プロキシマ・ケンタウリbが発見される以前から既に太陽系外惑星探索の標的になっていたが、2008年2009年の初期の観測では、ハビタブルゾーンに地球よりも大きい太陽系外惑星が存在することが除外された[5]。赤色矮星の周囲を公転している惑星は非常に一般的であり、恒星ごとに平均して1~2個の惑星が存在し[6]、すべての赤色矮星の約20~40%がハビタブルゾーン内に惑星が存在している[7]。さらに、赤色矮星は群を抜いて最も一般的なタイプの恒星である[8]

プロキシマ・ケンタウリbが最初に発見されたのは2013年で、ハートフォードシャー大学のミッコ・ツオミ(英語版)による観測データの分析によってであった[9][10]。発見の可能性を確認するため、ヨーロッパ南天天文台2016年1月にPale Red Dot[注 2]プロジェクトを立ち上げた[11]2016年以前は、チリヨーロッパ南天天文台での観測[注 3]により、恒星のフレア[注 4]または彩層[注 5]の活動では十分に説明できないプロキシマ・ケンタウリの異常な信号が検出されていた[12]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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