プレーオフ
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プレーオフ(プレイオフ、英語:Playoff)とは、スポーツ競技における通常の順位決定方式の後に行われる試合のこと。
概説

プレーオフは、通常の試合による一連の順位決定戦が行われた後に行われる試合のことで、通常の順位決定戦の予備的な方法で優勝者を決める試合や、さらなる上位の試合への出場権を争うときに予備的に行われる試合を指す。プレーオフでは、通常の順位決定法とは異なる方式で優劣を決めるため、対戦方式や結果がしばしば問題になる。

プロスポーツでは、通常の順位決定戦(レギュラーシーズン)よりも、プレーオフの方が注目度も収益性も高いため、プレーオフを、予備ではなく予め行われることにしていることがある。この場合、レギュラーシーズンの消化試合を少なくするため、プレーオフ出場枠を増やす方法がとられることもある。また、興行的にプレーオフの試合が多くなると、「予備」の意味とはかけ離れてくるため、「ポスト・シーズン・ゲーム」と呼ぶこともある。「ポストシーズン」も参照

通常の順位決定戦において、成績1位の者(またはチーム)が複数出る可能性がある方式の場合、競技者同士が話し合って、より多くの競技者が優勝賞金を得られるよう意図的に横並びにする危険がある。そのため、成績1位の者(またはチーム)が複数出た場合、優勝賞金を得られる優勝者(または優勝チーム)を絞り込むプレーオフが行われる。また成績1位の者(またはチーム)を判定する指標が複数存在し、且つその各指標が1位となったチームが異なる場合(最高勝率と最多勝利が異なる場合など)、それぞれの指標で成績1位の者(またはチーム)間で優勝者(または優勝チーム)を絞り込むプレーオフが行われる場合もある。この場合のプレーオフは「優勝決定戦」とも呼ばれる。

サッカーFIFAワールドカップの予選では、通常の順位決定戦によって出場権を得られる順位の次点だったチームが、残る出場権を得るために行う予備的な試合をプレーオフと言う。

通常の順位決定戦の後ではなく、前に行われる予選をプレーオフと呼ぶこともある。

入れ替え制度を導入しているリーグでは、入れ替え戦の事をプレーオフと呼ぶ場合がある。これについては入れ替え戦を参照。この場合でも、通常の順位決定戦によって昇格できる順位の次点以下の数チームで、残りの昇格枠を争うプレーオフが行われる場合もある。

リーグによっては、何らかの理由により通常の順位決定戦が開幕延期・中断・繰り上げ閉幕となった場合、プレーオフを中止もしくは縮小する場合がある。
独立した組の成績優秀者が行うもの

複数組に分かれ、それぞれの地区やブロックごとにプレーオフ進出者を決定、最終的に選ばれたもの同士が勝ち残り式トーナメントや総当りリーグ戦を行い優勝者を決定する。

プロスポーツの多くはこの形のプレーオフ制度を採用し、興行としての価値や盛り上がりを高めている。各組の順位も、シードの権利や、相対的に弱い相手とあたれる権利、各リーグ2位のうち最高成績者は選出される(ワイルドカード)ことなど、上位の順位争いも興をそがないような工夫がされている(ポストシーズンともいう)。
MLB詳細は「メジャーリーグベースボールのポストシーズン」を参照

地区予選ともいうべき制度。2022年度以降のルールでは、MLBアメリカンリーグナショナルリーグ、各リーグで5チームの地区ブロック(ア・東ア・中ア・西ナ・東ナ・中ナ・西)に分かれてリーグ戦を行い、ブロック成績最優秀(地区優勝)チーム及びそれ以外の勝率上位3位チームを加えた6チームずつによるトーナメント戦を行う。各リーグでの準々決勝にあたる1回戦はワイルドカードシリーズ(3試合制、地区優勝でも各3地区のうち勝率が最低のチームはここから参加)、準決勝に当たる2回戦は地区シリーズ(5試合制、地区優勝で勝率が1位・2位のチームはここから参加)、決勝戦にあたる3回戦はリーグ優勝決定シリーズ(7試合制)と呼ばれる。最後にリーグ優勝同士でワールドシリーズ(7試合制)を行い、その年の優勝チームを決定する[1]
NFL詳細は「NFL#ポストシーズン」および「en:NFL playoffs」を参照

アメリカン・フットボール・カンファレンス(AFC)とナショナル・フットボール・カンファレンス(NFC)の両カンファレンスで4チームずつの地区ブロック(東・北・南・西)に分かれ、各チームは前のシーズンの地区内順位などに基づいて決められた対戦カード計17試合を行い、両カンファレンス別に各地区1位の4チーム及びそれ以外の12チームのうち成績上位の3チームをワイルドカードとして加えた7チームずつによるトーナメント戦を行う(2002年から2019年まではワイルドカードは2チームであった)。勝ち抜いたチームがカンファレンス代表としてNFLの年間王者決定戦「スーパーボウル」に出場する。
NBA詳細は「NBAプレーオフ」を参照

全30チームをイースタン・カンファレンスとウエスタン・カンファレンスに等分し、さらにそれぞれのカンファレンスを5チームからなるディビジョン3つに分け、リーグ戦を戦う。全日程終了後、カンファレンスごとに各ディビジョンの勝率1位と残り12チームのうち勝率上位の3チーム、さらに次点の4チームで行うプレーイン・トーナメントの勝者2チーム(計8チーム)で、ノックアウトトーナメント方式のプレーオフを行う。2つのカンファレンスで優勝したチームはNBAファイナルと呼ばれる7番勝負を行い、優勝を決める。
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この節の加筆が望まれています。
詳細は「ナショナルホッケーリーグ」および「en:Stanley Cup playoffs」を参照
メジャーリーグサッカー詳細は「en:MLS Cup Playoffs」を参照

メジャーリーグサッカーでは2つのカンファレンス(イースタン・ウェスタン)に分かれるが、全チーム(2016年は20クラブ)と2回ずつの総当たり戦を行い、各地区上位3クラブずつ(6クラブ)+4位以下のクラブは地区に関係なく上位4チームがワイルドカードとしてノミネートされ、合計10チームがプレーオフに進む。

ワイルドカードの4チームはワンマッチプレーオフ(勝ち点の上位2クラブの本拠地での開催)を行い、そこで勝った2チームがMLSカップ準々決勝に駒を進める。
日本のサッカーのリーグ戦
日本サッカーリーグ
かつての日本サッカーの全国リーグ・
日本サッカーリーグ(JSL)では、1985年度-1988-89年度において、2部リーグで「東西2リーグ制」を採用した。参加16チームを地域別8チーム×2組に分けて2回総当りの前期(予選)リーグを行い、その後それぞれの地区の上位4チームずつ8チームで後期(決勝)リーグを、下位4チームはそれぞれの地区で順位決定リーグを行い順位を決定した。(1985年度は12チームを6チーム×2組に分けて、各地区上位3チームと下位3チームに分かれる他は同様。)
日本女子サッカーリーグ
日本女子サッカーリーグでは、2000年度から2003年度まで、東西地域別の2回リーグ戦(地域によりチーム数は異なる)を前期(予選)に行い、その後後期(決勝)それぞれの地区の上位4チームが2回総当り、残りの下位チームは1回総当りの順位決定リーグを争った。
日本女子サッカーリーグ2部
日本女子サッカーリーグ2部においては、2010年度および2011年度は東西2ブロック制を採用していたため、1部リーグへ進出するチームを決定するためのプレーオフが設定されていた。なお2010年度は参加資格のある3チームによる総当たり、2011年度は参加資格のあるチームが1チームのみであったため実施されなかった。詳細は各年度記事を参照。
高円宮杯U-18サッカーリーグ
2011年度新設の高円宮杯U-18サッカーリーグでは、1部リーグ(プレミアリーグ)は日本を東西2地区に分けて実施され、各地区の優勝チームが年間王者決定戦として1試合勝負のプレーオフ(「チャンピオンシップ」の名称がある)を行う。


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