プレセツク宇宙基地(プレセツクうちゅうきち、ロシア語:Космодром Плесецк、英語:Plesetsk Cosmodrome)はロシアのアルハンゲリスク州にあるロケット発射場である。モスクワの北およそ800キロメートル、州都アルハンゲリスクの南にある。 プレセツク宇宙基地は、当初大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射場として、旧ソ連によって開発された。建設は1957年に始まり、1959年12月にR-7 ロケットの発射から供用開始された。アルハンゲリスクのプレセツクには鉄道駅があり、ミサイル構成要素の輸送にとって不可欠だった。基地施設のためにミルニィ(Mirny ロシア語で「平和な」との意味)という名の町が作られた。ソ連崩壊後は極端に減ったもの、1997年までに他の発射場に並ぶものがない1,500発以上のロケットが打ち上げられた。 プレセツク宇宙基地の存在は当初秘密にされていたが、英国の物理学教師ジェフリー・ペリー(en タイガまたは北方松の森の平らな地形に位置するプレセツクは残骸(デブリ)を落す範囲が主に無人の北極と極地の地形である北に開けているため、モルニア軌道(準天頂軌道)や極軌道のような高い傾斜角の軌道に投入される軍事衛星打ち上げのために特に使われる。プレセツクの高緯度の位置と役割はカリフォルニア州にある米空軍のヴァンデンバーグ空軍基地に相当するものである。 ソ連崩壊によってカザフスタンが独立し、領土外となったバイコヌール宇宙基地を運用することはロシアにとって安全保障と警備上の支障となり、またバイコヌールの継続的な使用には使用料が要求されていることから、プレセツク宇宙基地の利用は将来的に増加すると見込まれている。他方で、北緯28度にあるケネディ宇宙センターや北緯5度のフランス領ギアナクールーにある欧州宇宙機関のギアナ宇宙センターと比較した場合明らかであるが、プレセツクが高緯度に位置することは低い傾斜角または静止軌道に載せる衛星の打ち上げに理想的とはいえない。それにもかかわらず、新しいすべてのロシア製アンガラ・ロケットは、供用開始の段階では主にプレセツクから発射されるように計画されている。 現在、ソユーズ、ロコットとアンガラがプレセツク宇宙基地から発射されている。重いプロトン・ロケットとゼニット・ロケットは、バイコヌールからしか発射できない。2007年5月[1]と12月[2][3]、ロシアのミサイル軍の主体である旧式化したUR-100N
目次
1 歴史
2 運用
3 発射台
4 地理
5 事故
6 脚注
7 外部リンク
歴史
運用