プリンプリン物語
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プリンプリン物語
ジャンル
人形劇
脚本石山透
声の出演石川ひとみ
神谷明
はせさん治
堀絢子
滝口順平
つボイノリオ
オープニング「プリンプリン物語
(石川ひとみ)
エンディング「ハッピーアドベンチャー」
(石川ひとみ)
製作
制作NHK総合テレビジョン

放送
放送国・地域 日本
放送期間1979年4月2日 - 1982年3月19日
放送時間月曜 - 金曜 18:25 - 18:40
放送枠連続人形劇
放送分15分
回数656回
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『プリンプリン物語』(プリンプリンものがたり)は、NHK総合テレビジョン1979年4月2日[1]から1982年3月19日[2]まで放送された人形劇。主人公の少女プリンプリンが、まだ見ぬ故郷を探し求めて仲間たちと旅をする、ミュージカル仕立ての物語である。全656回。
物語の特徴.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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物語全体の構成について

主人公である15歳の少女プリンプリンが、見知らぬ自分の祖国と両親を探して、仲間たちとさまざまな国や世界を旅する物語である。プリンプリンは赤ん坊の時に、なんらかの事情で箱舟で海に流され、拾われた漁師に育てられたどこかの国のプリンセスであると設定されており、いわゆる貴種流離譚形式の物語である。

初期のエピソードで、「ラセツの女王」が登場しプリンプリンを「シータ」と呼んだこと、怪人「ランカー」の名前、キャラクターの衣装素材とデザイン、などから古代インドの叙事詩ラーマーヤナ』をモチーフにしていることが窺える[注釈 1]。また、プリンプリンを中心にボンボン、オサゲ、カセイジンといった主要キャラクターたちの造形とパーティの構成から、『西遊記』を意識しているとの指摘もある。

物語の基本フォーマットは、
プリンプリンの祖国に関する手がかりを得てある国を訪れる(あるいは事件・事故によって意図せず別の国に飛ばされることもある)

訪れた国でさまざまな騒動(王位継承問題や政治抗争であることが多い)に巻き込まれる

結局その国は本当の祖国ではないことが判明し、別の国へ向けて旅を続ける

というパターンで構成されるエピソードを、短い場合で1 - 2週間、長い場合で2 - 3か月程度のスパンでつないでいく形となっていた。自身が騒動の発端となる場合もあり(プリンセス帰還のため、既存権力側がプリンプリン排除を試みるアクタ編、デルーデル編など)、またもともと進行中の騒動に巻き込まれる場合もある(プリンセスたるプリンプリンが権力闘争に利用されるケントッキー編、ドオンブリカ編など)。一度訪れた国が再度登場することはほとんどなかったが、いくつかの例外がある(パリ:ケントッキー編とデルーデル編、ガランカーダ:ガランカーダ編は途中にタンガラトントン編を挿んでいるなど)。また、次の回を放送する際には見逃した視聴者に配慮して、毎回冒頭で前回のあらすじが再演される。物語の節目に放送されていた総集編も過去の放送の再編集ではなく再度演じられている。

各エピソードは、その国がプリンプリンの祖国かどうか、という謎を縦糸にしつつ、その国で出会う風変わりな人物たちと織り成すコメディドラマを横糸として進行する。とくに政治や自然現象などの時事ネタ(当時のチリ独裁政権中国政府四人組による権力掌握、英国皇太子成婚、惑星直列現象、非核三原則、仏TGV開業など)を、ときには単に駄洒落として、あるいは痛烈に風刺を利かせた舞台装置として物語に積極的に取り込み、NHK連続人形劇としては『ネコジャラ市の11人』(1970年 - 1973年)以来となる3年間にわたる長期シリーズとして、当時の子供たちに人気を博した。

なお、平日夕方の帯での人形劇の放送は、その前後に放送されていた報道・情報番組『600こちら情報部』『ニュースセンター640』(ローカルニュース枠。左記は関東・甲信越向けの題名。拡大後『ニュースセンター630』に改名)の拡充のため、当番組の終了をもって一旦廃止となり、1982年10月に放送された『三国志』から再開された。
作劇・演出上の特徴について

子供と大人を対置する構図によって、子供の視点からみた大人社会の奇妙さや歪みをユーモアとペーソスを交えながら一貫して描いている。金銭のみを豊かさの基準とし、騙し合いと力の行使によって欲を満たそうとする大人社会の自己中心的な精神構造が、敵役の武器商人「怪人ランカー」として象徴的に描かれる。一方プリンプリンの味方である大人たちについても、幻の黄金バットを捕まえて名声を得たい(ワット・マイホーム夫妻)、仕事に就いていないと落ち着かない(軍曹)、悪事としりつつ組織の命令には逆らえない(シドロ・モドロ)、天才的な科学者だが役に立たないものばかり作ってしまう(オチャノハッパ博士)など、平凡な大人の小市民的性向がデフォルメされて面白く描かれている。

プリンプリンたちは子供の代表として、時に羽目をはずしつつも子供らしい明快な倫理観で大人の論理に対抗し、多くの印象深いキャラクターたちとの邂逅ののち、やがて物語は最終エピソード(ガランカーダ編後編)でのプリンプリン・ランカーの対峙へと収斂していく。物語の中で繰り返し語られた平和、祖国、愛、命といったテーマについては、その理想の象徴であるプリンプリンの祖国を登場させる安易な結論付けをあえて避け、プリンプリンたち、さらには視聴者である子供たちが自ら考え、答えを出していくことを促す形で、希望に満ちあふれた未来を予感させながら物語を締めくくった。また憎まれるべき敵キャラクターであるランカーについても、彼自身に立身出世の苦難を語らせるなど、必ずしも「大人=悪」と簡単に断じずに、人間社会の矛盾ややるせなさをさらりと描いてみせた。諸国訪問といったフォーマットから政治風刺色も濃く、君が代のパロディソングと国歌論が登場したこともある。脚本を担当した石山透によるこれらの作劇と演出は、現在でも当時の視聴者世代を中心に高く評価されている。

物語上特定のナレーターは存在しないが、狂言回し的な要素として「花のアナウンサー」が、テレビのブラウン管から飛び出すなど物理的な制約を無視してたびたび登場し、プリンプリン他のキャラクターとからみながら、物語の進行や解説を担当した。また、各国の登場人物たちの突飛な行動に巻き込まれる形で話が脱線し祖国探しの物語がよく停滞したが、その都度プリンプリン一行のメンバー「カセイジン」が「予感」によって未来を予言することで物語が新たな局面を迎えることが多く、事実上彼が物語の牽引役を務めていた。なお、カセイジンの予感はほぼ100%的中するが、肝心な情報が曖昧で万全な備えをすることは困難であり、予想外の展開を見せることも多かった。年末にプリンプリン版紅白歌合戦を催したり、脱ドラマ趣向としては作曲担当の小六禮次郎を番組に引っ張り出したこともある。

過去のNHK連続人形劇と同様、劇中においてプリンプリンをはじめとする登場人物たちが歌を歌いながら踊るシーンが数多く挿入された。訪れた国それぞれにその国のテーマともいうべき歌が設定され、エピソードの初期には毎回1度はその歌が披露された(ただし、長期滞在した国のなかでタンガラトントンのみテーマ曲が存在しない)。登場人物それぞれにも特徴あるテーマ曲が何曲か設定されており(プリンプリンの「わたしのそこく」「おかあさんのうた」、カセイジンの「インコとカセイのうた」、また「ランカーのうた」、「ヘドロのうた」、「軍曹のエレジー」など)、各キャラクターの性格付けに貢献していた。これらの挿入歌のほとんどはCDアルバムとして入手可能である(2009年現在)。

女の子が単独で主人公となるのは、NHK連続人形劇としてはこの番組が唯一であり、当時小学生の女の子からは絶大な支持を得ていた。また、当時の皇女だった紀宮(現在の黒田清子)が作品のファンだったことから、1年で終了する予定が3年に延びた経緯もある[3]

同時期の民放のテレビアニメとの影響も多々見られる。例えば、物語の基本フォーマットや敵役に美女がいることなどは、タイムボカンシリーズとも共通しており、随所に同時期の民放のテレビアニメのパロディーが見られた。その他には武器商人のランカーを悪役として描いていることなどから、保守系国会議員から「偏向」と批判されることもあった。
主な登場人物・動物「プリンプリン物語の訪問地とゲストキャラクター」も参照


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