プリクソス
[Wikipedia|▼Menu]
プリクソスとヘレー。ポンペイから発見されたローマ時代フレスコ画。ナポリ国立考古博物館(en)所蔵。

プリクソス(古希: Φρ?ξο?, Phrixos)は、ギリシア神話に登場する人物である。コルキス(現グルジア)の地に「金羊毛」をもたらした。これが後のイアーソーン率いるアルゴナウタイの物語につながる。

ボイオーティアの王アタマースネペレーの息子で、妹にヘレーがいる[1]。2人はイクシーオーンとネペレーの子とする説もある[2]。コルキスでアイエーテースエイデュイアの娘カルキオペーを妻とし、アルゴスメラース、プロンティス、キュティッソーロス[3][1]プレスボーンが生まれた[4][5]。妻をアイエーテースの娘イオポッサとする説もある[6][7]
目次

1 神話

2 系図

3 脚注

4 参考図書

5 関連項目

神話

アタマースの後妻イーノーの企みによって、プリクソスはゼウスへの犠牲として殺されそうになるが、ネペレーヘルメースから授かった金毛羊を連れて来たので、プリクソスはその背に乗ってヘレーとともに脱出する[1]。一説には単にネペレーが金毛羊を2人に授けた[8]、あるいはゼウスが2人に金毛羊を送った[9]。しかしヘレーは途中で海に落ちて「ヘレースポントス」(ヘレーの海)、現在のダーダネルス海峡の名前の由来となった。プリクソスはコーカサス地方のコルキスに達した。この地の王アイエーテースはプリクソスを迎え入れ、娘のカルキオペーをプリクソスの妻として与えた。プリクソスは金毛の羊をゼウスに捧げ、その皮をアイエーテースに贈った。アイエーテースは、金羊毛をアレースの杜にある樫の木に打ち付け[1]、竜に守らせた。

プリクソスはコルキスの地で死んだが[10]、アルゴスは招かれてボイオーティアに戻り、イアーソーンのためにアルゴー船を建造して、自らアルゴナウテースとなった[11]。また、キュティッソーロスは帰国後、祖父であるアタマースが生け贄とされるところ、その命を救ったとされる[12]

ただし、異説ではプリクソスの息子のアルゴスとアルゴー船を建造したアルゴスとは別人物とされる[13]



系図

  カドモス     アイオロス エナレテー           ペーネイオス 
  
                                         
            


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:36 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef