プランテン
ノルウェーで販売されているプランテン
属バショウ属
種M. × paradisiaca L.
交配M. acuminata × M. balbisiana
品種群
プランテン(プランテイン、プランティン、プランテーン等。仏語、英語: Plantain[1][2][3][4][5])は、バショウ属の草本植物の一種の通称である。バナナと異なり、一般には料理に用いられる果物である。多くの市場ではバナナと明確に区別されて扱われているが、交雑種には一般的でない多くの種類があり区分は不明瞭である。バナナとプランテンの差異は植物学上の正式な分類ではなく、果実をどのように消費するかによりいずれの語が用いられるかが決まり、用法としては、文化や分野によって変わるものである。また、品種群の一つとしてプランテン (AAB) が存在しているため、狭義においてはこちらを指す。日本語ではリョウリバショウ、クッキングバナナ等と表記されることもある。
北米では導入当初「バナナ・プランテン」(banana plantain) とされ、アメリカ合衆国とヨーロッパでは「バナナ」がこの種のものも指すようになった。「バナナ」は時々他のプランテン品種も指すようになり、各地で使用法や性質を反映してcooking plantain、banana plantain、beer banana、bocadillo plantain等と呼び分けられた。
概要.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}左からプランテン、レッドバナナ、アップルバナナ、キャベンディッシュサババナナ
プランテンはバナナよりも固く、糖分が少ない。また、生食されるバナナと異なり調理するなどの過程を経て食用とされ、それは緑に熟したもの、未熟なもの、デンプンの粉、熟しすぎて甘みが出たものであるかを問わない。生理的熱量は平均220キロカロリーに達し、カリウムと食物繊維の良質な供給源である[6]。
熱帯地方の主食であり、主食としては世界第10位に位置する。味や食感を含めてジャガイモと同様に扱われ、未熟なものは蒸す・茹でる・揚げるといった調理法が採られる。赤道地帯のアフリカやアンデス地方では、一般的な主食である。1年を通して結実するために食料として魅力的であり、どの季節でも信頼の置ける主食となった。これは、特に食料の保存、貯蔵、輸送が技術的に適応しがたい山地や森林の地域社会では、重要な要素である。アフリカでは7000万人以上の炭水化物の必要量である25%以上が、プランテンとバナナによって賄われている[7]。
分類詳細は「バナナ」を参照
バショウ属は全てマレー諸島(インドネシア、フィリピン、マレーシア)を含む東南アジアと北オーストラリアを含むオセアニアの熱帯地方に由来する[8]。
カール・フォン・リンネはバナナをデザートに用いられるもの(バナナ:Musa sapientum)と食事用のもの(プランテン:Musa paradisiaca)の2種に分類した。その後両者は共に、マレーヤマバショウ(Musa acuminata、Aゲノム)とリュウキュウバショウ(Musa balbisiana、Bゲノム)の交雑種であることが知られるようになり[9]、学名はMusa × paradisiacaとなった。