プテラノドン
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プテラノドン
生息年代: 中生代白亜紀後期, 89.3?74 Ma Pre??OSDCPTJKPgN
プテラノドン・ロンギケプス(P. longiceps)の全身骨格キャスト
ニューヨークアメリカ自然史博物館の展示品
地質時代
中生代白亜紀後期 - コニアク階- カンパニア階
分類

:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:爬虫綱 Reptilia
:翼竜目 Pterosauria
亜目:翼指竜亜目 Pterodactyloidea
上科:オルニトケイルス上科 Ornithocheiroidea
:プテラノドン科 Pteranodontidae
:プテラノドン属
Pteranodon Marsh, 1876

学名
Pteranodon Marsh, 1876
シノニム


? P. comptus

? P. harpyia

? P. occidentalis

? P. umbrosus

? P. velox

ゲオステルンベルギア (Geosternbergia) のシノニムも含まれている可能性がある。
和名
プテラノドン
下位分類群(


プテラノドン・ロンギケプス
P. longiceps Marsh, 1879 (模式種)

プテラノドン(Pteranodon、「歯のない翼」の意)は、中生代白亜紀後期(約8,930万 - 7,400万年前。詳しくは、中生代白亜紀後期前期 - 同後期、コニアク階 - カンパニア階。年代の詳細は「地質時代」で確認可能)に生息していた翼竜の一種(1)。

翼指竜亜目(プテロダクティルス亜目)- オルニトケイルス上科- プテラノドン科分類するのが一般的だが、オルニトケイルス上科をオルニトケイルス亜目(もしくは、プテラノドン亜目)として翼指竜亜目と区別する説もある。

多くの化石北アメリカカンザス州アラバマ州ネブラスカ州ワイオミング州サウスダコタ州で発見される。日本北海道でも断片が見つかっていることから、本属または近縁種は広範囲に分布していたと推測されている。

恐竜翼竜をテーマにした小説漫画映画などによく登場しており、一般に最もよく知られている翼竜の一つであり、代表的かつ象徴的な存在である。

代表種の一つだった P.sternbergiがゲオステルンベルギア Geosternbergiaという独立属になったため、現在は P. longiceps 一種のみで知られている。
呼称 “翼があり歯がないもの”(プテラノドン・ロンギケプスの骨格化石)

属名は、ギリシア語: πτερ?ν (pteron; “翼”)、αν-(an-; 否定辞)、?δo?? (odous; “歯”)を連接したもので、「翼があり歯がない(もの)」の意。

中国語では「無歯翼竜」(繁体字: 無齒翼龍、簡体字: 无?翼?)と表記されている。

英語では語頭の p を黙字とし、[t??ran?d?n]「ティラノドン」のように発音する[1]

模式種P. longiceps の種小名longicepsは「longi(長い)+ ceps(頭)」を意味する。
化石・分類
プテロダクティルス

最初の化石は、米国はカンザス州西部の白亜紀後期に属するスモーキー・ヒル白亜層(en)にて1870年古生物学者オスニエル・チャールズ・マーシュらによって発見された。1876年5月2日には、同じ地域のスモーキー・ヒル川(en)から、最初の頭蓋骨化石が化石収集家S・W・ウィリストン(en)によってもたらさせている。これらは模式種・ロンギケプス(P. longiceps)だった。

発見当初は、歯があるとの解剖学的誤認も手伝って原始的なプテロダクティルス属に分類され、少なからず混乱があったが、間もなく改められ、ウィリストンによって集められたほぼ完全な骨格化石標本を基にして1876年、マーシュにより、genus Pteranodon (プテラノドン属)の名が与えられた。この模式個体は、翼を全開したときの左右の翼の端から端までの距離・長さである翼開長は約7メートルである。

もう一つの代表的な・ステルンベルギ(P. sternbergi )は翼開長約9メートルと大型であり、約50年の間プテラノドン属の最大種とされていたが2010年にゲオステルンベルギア属に再分類された。
整理

その他の種、P.occidentalis、P. velox、P. umbrosus、P. harpyia、および、P. comptus はS・C・ベネット(S. C. Bennett)らによって発見され、プテラノドン属に書き加えられていたが、全てが先の代表種であるロンギケプスとステルンベルギ、この2種のいずれかのシノニムだろうと考えられており、整理されるものと見られる。ゆえに、これらをすでに著さない書物も多い。

なお、過去に著名だったが今は標本の有効性への疑念から疑問名(nomen dubium)とされ使われなくなってきた学名に Pteranodon ingens (プテラノドン・インゲンス)があり、かつてその種に同定された標本の多くはロンギケプス種に再同定されている。
元プテラノドン

また、今は別属もしくはアズダルコ上科- アズダルコ科(Azhdarchidae)に分類されているボゴルボウィア・オリエンタリス(ボゴルボヴィア、Bogolubovia orientalis)や、アズダルコ科とされるベンネッタジア・オレゴネンシス(Bennettazhia oregonensis)は、かつてはプテラノドンと考えられ、それぞれプテラノドン・オリエンタリス(Pteranodon orientalis)、プテラノドン・オレゴネンシス(Pteranodon oregonensis)とプテラノドンの1種の名で呼ばれていたものである。
生物的特徴
形態と生態
体格 オス(緑)とメス(橙)を人と比較した大きさ。 プテラノドン(左)とコンドル(右)の骨格および体格の比較図 復元図

翼開長はロンギケプス種で約7 - 8メートル、ステルンベルギ種では約9メートルもの大きさになるが、揚力を稼き出すための翼は羽毛ではなく皮膚と同じ組織でできている、膜状の翼である皮翼で、骨格はいたって軽量な構造体となっている。推定体重は15 - 20キログラムと中型犬と同程度でしかなく、力強く羽ばたくために必要な筋肉量を付着させ得る骨表面のスペースは鳥類ほど多くない。それゆえに、昔の映画でしばしば描写されたような、人間を鷲掴みにして空中に舞い上がるだけの力はなかったと考えられる。同様に、後肢の構造に大きな動物を押さえ込むような力強さがあったようには見えず、地上での移動に際して前肢の3本指とともに四つ足歩行をするのに用いられる程度のものだったと推測される。これで人間ほどの重量のある物体を吊り上げることは困難である。
とさか

後頭部にある骨性の長大なトサカには、「飛翔中、気流の中で首の付け根を支点として(くちばし)との均衡をとり、わずかな力で嘴を動かせるようにする」「求愛ディスプレイや、同族間の識別」などの用途があったと推測されている。


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