ブレイブ_ストーリー
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この項目では、宮部みゆきのファンタジー小説について説明しています。TRFの楽曲については「BRAVE STORY」をご覧ください。
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本記事では姫川明によるコミカライズは『ブレイブストーリー』と、映画および映画から派生したゲームは「中黒」(・)に代わり半角スペースで区切って『ブレイブ ストーリー』とそれぞれ表記しています。

ブレイブ・ストーリー
ジャンルファンタジー
小説
著者宮部みゆき
イラスト角川文庫版:山田章博(カバーのみ)
角川文庫版(新装版):吉田明彦(カバーのみ)
角川スニーカー文庫版:千羽由利子・菊池正典
角川つばさ文庫版:鶴田謙二
出版社角川書店
レーベル角川文庫
角川スニーカー文庫
角川つばさ文庫
発売日2003年3月3日
巻数全2巻
愛蔵版:1巻
角川文庫版:3巻
角川スニーカー文庫版:4巻
角川つばさ文庫版:4巻
漫画:ブレイブ・ストーリー?新説?
原作・原案など宮部みゆき
作画小野洋一郎
出版社新潮社
掲載誌週刊コミックバンチ
レーベルバンチコミックス
発表号2003年36・37合併号 - 2008年15号
巻数全20巻
漫画:ブレイブストーリー
原作・原案など宮部みゆき
作画姫川明
出版社小学館
掲載誌小学五年生
レーベルてんとう虫コミックススペシャル
発表号2005年4月号 - 8月号
巻数全1巻
漫画:ブレイブ・ストーリー新説?十戒の旅人?
原作・原案など宮部みゆき
作画小野洋一郎
出版社新潮社
掲載誌ゴーゴーバンチ
レーベルバンチコミックス
発表号vol.01 - vol.14
巻数全3巻
映画
原作宮部みゆき
監督千明孝一
脚本大河内一楼
キャラクターデザイン千羽由利子、植田均、中山勝一神戸洋行
音楽ジュノ・リアクター
制作GONZO
配給ワーナー・ブラザース映画
封切日2006年7月8日
上映時間
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル文学漫画

『ブレイブ・ストーリー』(BRAVE STORY)は、宮部みゆきによる日本ファンタジー冒険小説角川書店より2003年3月に上下巻が同時発売された。その後も愛蔵版・文庫版が刊行されており、2021年6月には新装版刊行と初の電子書籍配信が予定されている[1]。「ダヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2003」総合ランキングでは4位を獲得している[2]。2021年5月時点で累計部数は280万部を突破している[1]

週刊コミックバンチ』(新潮社)にて小野洋一郎によるコミカライズ『ブレイブ・ストーリー?新説?』が2003年36・37合併号から2008年15号まで連載された。『小学五年生』(小学館)にて姫川明によるコミカライズ『ブレイブストーリー』が2005年4月号から8月号まで連載された。『ゴーゴーバンチ』(新潮社)にて小野洋一郎によるコミカライズ『ブレイブ・ストーリー新説?十戒の旅人?』がvol.01[3]からvol.14[4]まで連載された。

2006年7月8日に原作小説を原案とした長編アニメ映画『ブレイブ ストーリー』が公開された。
あらすじ

三谷亘(ミタニ ワタル)は小学5年生。成績はそこそこで、テレビゲームが好きな普通の少年だった。大きな団地に住み、ともに新設校に通う親友のカッちゃんがいる。街では、建設途中のビルに幽霊が出るという噂が広がっていた。ある日、亘は幽霊が出ると噂される"幽霊ビル"で、要御扉(かなめのみとびら)に出会う。そこを潜り抜けると、亘たちが住んでいる現世(うつしよ)とは違う不思議な世界・幻界(ヴィジョン)が広がっていた。

数日後、夜中に目が覚めた亘は、気分転換に散歩に出かけたが、たまたま幽霊ビルで隣のクラスの優秀な転校生・芦川美鶴(アシカワ ミツル)が上級生・石岡に痛めつけられている現場に居合わせてしまう。助けようとした亘もまた暴力を振るわれるが、亘によって解放された美鶴は魔術を使って漆黒のバルバローネを呼び出した。そして、上級生に反撃する。最後には、バルバローネは上級生たちを飲み込み、魂を奪ってしまった。夢としか思えないその光景が亘の心を掴む。そして美鶴は姿を消した。

そんな中、亘の父が突然「昔愛した女性と復縁する」、と離婚を宣言して家を出て行ってしまう。その愛していた女性、田中理香子のお腹にはもう子供がいた。ショックで亘もろとも親子でガス自殺をしようとする母。ガス漏れにも気付かず眠っていた亘を起こしてくれたのは、行方不明になっていた美鶴の声だった。

運命を変えたかったら、幻界へ行け」というミツルの呼びかけに応じ、家族を取り戻す為、母と自分の運命を変える為に幽霊ビルの階段の上に現れた要御扉を通って、亘は再び幻界へ……。
登場人物
現世
三谷亘(みたに わたる)/ワタル
主人公。
ロールプレイングゲームが好きな、ごく普通の城東第一小学校の5年生。理屈っぽいところは父親の明に似ている。幽霊ビルや香織、転校生の美鶴、時折聞こえる妖精にも似た不思議な少女の声のことを気にしながらも、ルウ伯父さんと過ごす夏休みを楽しみにしていた。だがそんなある日、父親である明は突然離婚を宣言し、かつての恋人と暮らすべく家を出ていってしまう。さまざまな事件を経て元恋人の愛人との直接対決といった厳しい現実と向かいあった母は衝撃のあまりガス栓を捻り、自殺未遂を起こす。このように離散してしまった家族の絆と幸せを取り戻すという願いを叶えるため、幻界へ行き“見習い勇者・ワタル”になり、願いを叶えてくれる“運命の女神”がいるという運命の塔をめざす旅を始めることになる。最初は自分の運命を変えることを目的に幻界を訪れたワタルだが、ハルネラのこと、女神と老神のこと、南北2大陸の長きにわたる闘争のことなどを見聞きするにつれ、次第に自身の運命と世界の行く末について深く考えるようになっていく。最後は、ミツルが5つめの宝玉を手に入れるために解いてしまった封印から出てきた魔族から幻界を守るため、女神に"常闇の鏡を打ち砕く(幻界の未来)"と望み、現世へと帰っていく。
芦川美鶴(あしかわ みつる)/ミツル
亘の隣のクラスに転校してきた、謎めいた美少年。容姿端麗・成績優秀なため女子に人気がある。小学生にして、どこか世の中を諦観しているような印象がある。本人は黙して語らないが、実母の不倫が原因で、実父が実母と幼かった妹を殺し、実父自らも海に飛び込み無理心中したという、亘よりも残酷な過去を持つ(同時に二人の経験には、「家族の崩壊」という共通する部分もある)。それが彼の人生観を捻じ曲げてしまった模様で、大学を出たばかりの若くて可愛らしい叔母の元で暮らし始めて間もなく、投身自殺を図ろうとしたこともある。美鶴は自分の運命を変えるため、そして妹の運命を変えるために幻界に行って“魔導士・ミツル”となり、一度助けてもらった亘に対し、借りを返そうと亘が旅人となるきっかけを与えた。目的の為なら手段を選ばず、自分の運命を変えることだけが目的なので、周りや幻界の被害を考えていない。ワタルと違い強力な魔法を操る優秀な魔導士。7月7日生まれ(映画)。ワタルより先に運命の塔へたどり着いたのだったが、最後の試練として自分自身の憎しみから生み出された「分身(ダブル)」と戦って瀕死の重傷を負い、ワタルに見取られて妹の魂と思われる光と共に天へと昇っていった。その後はロンメル隊長と共に、“大いなる光の境界線”を張りなおす人柱にされる。彼がいなくなった現世での人々の記憶は、都合よく書き換えられていた。ただし、映画版では、幻界へと行く前の世界に妹と二人で転校してくる(幻界の記憶があるかどうかは不明)。
三谷明(みたに あきら)
亘の父親。普段は余り話さないタイプだが、理性的で主張を通すときには非常に理屈っぽく、相手を捻じ伏せるような話し方をする。一方的な離婚宣言をして家を出たが、それは邦子の前に交際していた元恋人の理香子と家庭を持つためだった。しかし、離婚を宣言しても、理香子に「二度と暮らさない」と決別を言い渡す事になる。
三谷邦子(みたに くにこ)
亘の母親。教育熱心で、「亘を守る」という意思の上ではある意味頑固な性格。亘がカッちゃんと付き合うことを快く思っていない。夫の離婚(およびその愛人からの中傷)によるショックで自殺未遂をしてしまうが、一命を取り留めている。過去に理香子と交際していた明を奪い取るべく妊娠をしたと嘘をついて別れさせ、彼を目論見通りに奪い取って結婚(いわゆる略奪婚)している。
三谷悟(ルウ伯父さん)
明の兄で亘の伯父。体格や性格は明とまったく異なっている。


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