ブラック・ジャック_(OVA)
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OVA:ブラック・ジャック
原作手塚治虫
総監督桑原智(KARTE11)
西田正義(KARTE12)
監督出崎統(KARTE1-10)
キャラクターデザイン杉野昭夫
音楽東海林修(KARTE1-5)
川村栄二(KARTE6-12)
鈴木清司(KARTE8-12)
アニメーション制作手塚プロダクション
製作手塚プロダクション(KARTE1-12)
ブラックジャック制作実行委員会(KARTE1-10)
秋田書店(KARTE1-10)
フォルテミュージックエンタテインメント(KARTE1-5)
日本コロムビア(KARTE6-10)
発表期間1993年 - 2011年
話数12話
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『ブラック・ジャック』は、手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』を原作とするOVAシリーズである。本項では、派生作品である1996年公開の劇場版アニメ『ブラック・ジャック 劇場版』についても扱う。なお、2005年公開の劇場版アニメ『ブラック・ジャック ふたりの黒い医者』については、ブラック・ジャック (テレビアニメ) を参照。また、『週刊少年チャンピオン』応募者全員サービスとしてリリース後『BLACK JACK Limited Edition BOX』に収録されたOVA『ブラック・ジャック 空からきた子ども』については、当該の項を参照。
概要

製作は手塚プロダクション、BJ製作実行委員会、秋田書店日本コロムビア(第1話?第7話)、バンダイビジュアル(第8話?第10話)。発売元は日本コロムビア(第1話?第7話)、バンダイビジュアル(第8話?第10話)。監督は出崎統。キャラクターデザインは杉野昭夫。ブラック・ジャック役は大塚明夫。ピノコ役は水谷優子

原作を元にして展開されるオリジナルストーリーを中心に第2話・第6話はOVAの完全オリジナルとなる。原作とはひと味違った作画と演出が盛り込まれ、やや大人向けの内容となっておりレンタルビデオでは「大人が見るアニメ」と表記されることがある。

テレビシリーズ版『ブラック・ジャック』とは違って、手術シーンでの描写はリアルに再現されている。VHS版は、秋田書店が通信販売のみで取り扱っている。DVDは各話単品ではなく、第1話 - 第10話を収録したDVD-BOXとして発売、販売元はパイオニアLDC。早くに生産が終了しており入手は困難だったが、視聴はレンタルビデオやGYAO!ストアなどで可能である。なお、DVD-BOXには別売の劇場版のDVDも収納できる。2009年10月にはDVD-BOXが再発売。

2011年5月には11年ぶりとなる新作となる第11話・第12話の製作が告知され[1]、シリーズ完結編として位置づけた『ブラック・ジャック FINAL』(以降、『FINAL』)のタイトルで発売することが決定した。監督の出崎統は『FINAL』制作時、既に病床にあり、同年4月に死去したため、「監修・シリーズ名誉監督」としてクレジットされている。後任の総監督として、出崎や本作に関わりのあった桑原智が第11話を、西田正義が第12話をそれぞれ担当した。こうして完成した『FINAL』は、同年12月16日にDVDで発売された。

この『FINAL』制作には、闘病中だった出崎も少なからず関わっており、シリーズ初の絵コンテ・総監督を務めた桑原、西田は「(出崎監督からの提案を受けたことで)BJらしい、思い描いていたテーマを表現した台詞になった」「出崎監督より多くの助言を得て、ストーリーや登場人物などを盛り込んでいった」と語っており[2]、公式的にも「ラストワーク」とされる[3]

出崎は当初本作の劇場公開を考慮し、ビスタサイズへの加工を前提にスタンダードサイズで制作していた。カルテ1 - 7は長らくスタンダードサイズでの収録となっていたが、2014年4月に発売されたHDリマスター版Blu-ray BOXでは、当初の想定通りビスタサイズで映像が収録されている[4][注 1]

地上波では、1990年代後半に日本テレビ系でたびたび放送された他、2009年1月10日から同年3月28日までTOKYO MXでも放送された。毎日放送の『ヒーローは眠らない』枠で放送されたこともある。

2013年9月21日には、同年9月24日に放送されるテレビドラマ『神様のベレー帽?手塚治虫のブラック・ジャック創作秘話?』を記念し、『FINAL』のカルテXIが関西テレビの深夜枠で放送された。

2013年12月30日から2014年4月13日にかけてカルテXIIまでの全話がTOKYO MXで放送された。
各話ストーリー
カルテI:流氷、キマイラの男(原作:ハリケーン)
謎の奇病、「キマイラ」に体を蝕まれる大企業の会長、クロスワード。彼は小さな島に屋敷を建てて住んでいた。彼の病気は発作を起こせばたちまち極度の
脱水症状へと陥り、大量の水を欲するものの飲めば体の至る所からそれをすべて出してしまうといった恐ろしい奇病である。最終的には口から青い光を出して死に至る。ブラックジャックを呼び寄せ、治療を行うものの原因は全くつかめず。島にいた唯一の診療医も兄がその病に冒され、やがて死に至った。島の人間達は、次第にキマイラが大量発生したのは奴のせいだと、クロスワードに対する不信感を表し、各々が武器を片手に屋敷へと歩き出すのであった。
カルテII:葬列遊戯(完全オリジナルストーリー)
偶然通りかかった町で出会った少女、里枝。4人の仲間とスケートで遊んでいた最中に怪我をした彼女を、BJは手早く治療しその場を後にした。数ヶ月経ち、飛行機に乗ったBJは以前から馴染みのあった高杉警部と出会うが、ある事件を追っているらしく、行き先もBJと同じであった。診療を終え、帰路についてみればそこは以前里枝達と出会った場所。偶然が重なり、再び里枝と再会する。だが周りに仲間の姿はなく、何故か必死にBJに助けを求める。訳を聞き、ある大病院へと駆けつけるとそこで出会ったのは植物状態でベッドに横たわる里枝の仲間の一人、井上弓子。BJの判断で簡単な検査を行い、その結果をカルテと照合してみると、ある面白い発見をする。直後に、院長兼弓子の担当医の梅谷時雄が駆けつける。手術をすると言い出すBJだが、梅谷は何故かそれを頑なに拒むが、BJの手によって半ば強制的に手術へと事を運び、なんとか事なきを得た。回復へと向かう弓子、しかし見舞いに来ていた里枝が突然姿を見せなくなった。気にかけたBJは、彼女のマンションへ。だが、そこには暗い部屋で妖しく微笑む里枝の姿が。それを目撃したBJは、里枝と弓子にある共通点があることに気づき、再び高杉と接触。梅谷院長と、その背後に見え隠れする巨大な黒い影、そしてそれによって明らかになる里枝達との因果関係とは…。
カルテIII:マリア達の勲章(原作:約束)
南米オルテガ共和国将軍、クルーズが逮捕された。続けてユナイツ連邦の軍隊によって爆撃を受けるオルテガ共和国。仕向けたのは同連邦A国の大統領、ケリーであった。ケリーの狙いはオルテガの石油の利権で、クルーズはそのために麻薬密売などの無実の罪を着せられたのだ。クルーズを救うべく動き出したオルテガの軍隊の中に、マリアという名の女性兵士がいた。戦いで負傷した体を引きずりながら、彼女はBJをとある場所へと案内する。辿り着いたそこはオルテガ軍の宿営地であり、収監先から助け出されたクルーズの姿もあった。BJはマリアの依頼により、末期ガンの彼に帰国までの延命治療を施すが、その場所にもケリーの魔の手が押し寄せる。脱出を余儀なくされたオルテガ軍は、最終的な集合場所を定め散開。戦いの幕は再び開き、そして次々と倒れていく兵士達。BJ、クルーズ、マリアを乗せて走るジープの背後にもケリーによって差し向けられた敵軍のヘリが迫りよる。
カルテIV:拒食、ふたりの黒い医者(原作:ふたりの黒い医者、あるスターの死)
女優ミシェルは、原因不明の症状に悩まされていた。映画の撮影を中断し、療養のために休暇をもらうが、忽然と姿を消す。同時に、BJが治療しようとしていた患者が死んでいた。金を払えばすぐにあの世へと送ってくれる医師、ドクター・キリコ…もう1人の黒い医者の手によるものであった。その後、休暇中のBJに治療の依頼が入る。依頼主はミシェルであった。痩せ細った体でBJに助けを求める彼女。原因は拒食症を伴う奇病であった。しかし、どんなに時間を掛けた検査も治療も効果が無く、彼女自身もついには死にたいとまで考えるに至った。そんな折、事の成り行きを知ったキリコが現れ、BJに病気の原因を解くカギになるかもしれないと、ある場所を指した。後日BJが訪れたそこは、廃墟と化した軍の廃棄物処理施設であった。そこに隠された病魔の根源とミシェルの過去とは。
カルテV:サンメリーダの?(原作:過ぎさりし一瞬)
英国軍人士官学校在籍)であるレスリーは発作的な悪夢に悩まされ、精神科に通い詰めの日々であった。見知らぬ子連れ女性とともに殺害に巻き込まれてしまう奇妙な夢。発作が起きればたちまち背中から大出血を起こしてしまう病的とも言うべき症状であった。旅の最中にもそれは起こり、偶然列車に居合わせたBJによって応急処置が施されるが、彼は目を疑った。レスリーの体には、手術の痕跡が残されていたが、それは己が今まで見たことのない、芸術とも言えるべき素晴らしい技術によるものだった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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