ブラック・ジャック_(実写版)
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当記事では手塚治虫の医療漫画『ブラック・ジャック』の、実写版について解説する。

2024年現在まで6作作られているため、当記事では作品発表年順に並べている。

原作漫画の基本情報、および原作漫画と実写版における同じ部分、舞台劇、ラジオドラマ、朗読劇、アニメなど実写版以外のメディア化は 「ブラック・ジャック」または「Category:ブラック・ジャック」を参照。
映画(1977年・宍戸錠版)

1977年11月26日公開。制作はホリプロ系のホリ企画制作、配給は東宝。正式な題は『瞳の中の訪問者』。併映作は花の高三トリオの卒業コンサートを記録したドキュメンタリー昌子・淳子・百恵 涙の卒業式?出発?』。

原作漫画「春一番」の映像化だが、患者である千晶を主人公とし、BJは脇役(メインゲスト)である。手塚は原作の絵を意識し過ぎたBJ(白黒の髪、顔半分の青い皮膚)を見て「こんな人間がどこにいる!」と苦情を叫んだという[1][注 1]。大林は手塚から「大林さん、ヒョウタンツギは僕の恥部でもありますよ。その恥部まで出されちゃあね」と怒られたと話している[2]。『昌子・淳子・百恵 涙の卒業式?出発?』と同時上映だったが、二週間で上映打ち切りになった[2]。すると『HOUSE ハウス』のヒットを妬んだ人たちが「ほらみろ、あれが大林の実力だ」などと言い出し、大林は「これで引き下がるわけにはいかなくなった」と述べている[2]

後述の本木版と同じくDVD化され、その際にレンタルも実施されている。
ストーリー

小森千晶はインターハイを目指してテニスの特訓を続けていた。ある日、コーチの今岡の打ったボールが左目に当たった千晶を診察した医師は、回復は絶望だと今岡に言い渡す。

密かに千晶を愛していた今岡は責任を感じ、思案の末に人里離れたブラック・ジャックの家を訪ねる。自分の目を使って欲しいという今岡の言葉に、ブラック・ジャックは手術を引き受ける。手術は成功し、キャンパスに戻った千晶を、テニスでペアを組む京子が迎えた。千晶は再びテニスを始め、昔と変わらぬ生活を送れるように思えた。

ところがある日、周りの人には見えず千晶にだけ見える幻の男が現れる。心配した今岡はブラック・ジャックのもとへ行く。千晶に移植された角膜は、実は今岡がアイ・バンクから盗んだものだった。今岡の調査で、その角膜は湖で殺された若い女性のものであったことがわかる。

一方、千晶はいつしか幻の男に恋し始めていた。ある日、街角で千晶はその男を見つけ、あとを追う。男は幻ではなく実在していたのだ。殺人容疑で逮捕される今岡、実在する幻の男。千晶をめぐる謎は深まる一方であった。
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原作:
手塚治虫

監督:大林宣彦

脚本:ジェームス三木

音楽:宮崎尚志

キャスト

ブラック・ジャック:
宍戸錠

小森千晶:片平なぎさ

今岡宏:山本伸吾

南部京子:志穂美悦子

風間史郎:峰岸徹

楯雅彦:和田浩治

楯与理子:ハニー・レーヌ

たわし刑事:山本麟一

げた刑事:玉川伊佐男

アイバンク主任:安西拓人

女子事務員:三東ルシア

テニス部員・照子:久木田美弥

テニス部員・明美:いけだひろこ

テニス部員・洋子:三谷晃代

テニス部員・千恵:大槻純子

警官:長沢大

石上博士:石上三登志

患者:大林千茱萸

テニスの審判:大林宣彦

テニスの相手:松原愛、宮古昌代

寮母:月丘夢路(特別出演)

小森英一郎:長門裕之(特別出演)

守衛:藤田敏八(友情出演)

楯その:檀ふみ(友情出演)

ゴダイゴ(友情出演)

酔っ払い:千葉真一(友情出演)

製作

日活のプロデューサーで、かつて大林とマンダムCMなどを作っていたホリプロの笹井英男から大林は、1974年に山口百恵初主演作『伊豆の踊子』監督の打診を受けたが断っていた[2]。大林はその後、1977年に『HOUSE』で映画監督デビューを果たすが、『HOUSE』を1本やったので、もう商業映画はやめようという気持ちを持っていた[3]。ところが同じ1977年に再び笹井から、「うちから片平なぎさという子をデビューさせるので、この子で手塚ジチュウのブラック・チャック(笹井はよく知らなかった)、撮ってちょうだいよ」と頼まれた[3]。大林は石上三登志とのCMの仕事でカーク・ダグラスを撮りにロスへ行く準備をしていて[3]、『未知との遭遇』もアメリカで公開されるタイミングで現地で観たかったこともあり[3]、笹井に「またにしようよ。俺がやらなきゃ、やめるでしょう?」と言ったら笹井が「大林さんがやめるなら他の誰かでやるよ」と言われてしまったため[3]、「手塚治虫だろう?それは俺がやらなきゃいかん」と、結局カーク・ダグラスを先延ばしにして本作をやることになった[2][3]。石上が俳優兼アドバイザーとして参加しているのはこのため。

宍戸錠の抜擢は日活の無国籍映画の雰囲気を出したかったことから[3]。宍戸から「頬の詰め物を落としましょうか」と提案を受けたが[3][4]、せっかく入れているものを外してもらうのは気の毒だと申し入れを断ったが[3]、宍戸はその頃からシリコンを取ろうという気持ちを持っていて、それを分かっていたら、取ってもらえばよかったと大林は話している[3]

楯与理子役のハニー・レーヌは当時は結婚して引退していたが、大林が「昔、君と『さびしんぼう』を撮る約束をしていたから出ておいでよ」と声をかけ[3]、「これ一本だけです」と返事し、出演した[3]


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