ブラックボード?時代と戦った教師たち?
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ブラックボード
?時代と戦った教師たち?
ジャンル
テレビドラマ、スペシャルドラマ
脚本井上由美子
演出平野俊一今井夏木
出演者櫻井翔
宮沢りえ
佐藤浩市
志田未来
松下奈緒
神木隆之介
時代設定昭和戦中 - 終戦直後 - 平成
製作
プロデューサー植田博樹
今井夏木
正木敦
真木明
那須田淳
制作TBS

放送
放送国・地域 日本
放送期間2012年4月5日 - 4月7日
放送時間21:00 - 23:09?18(JST)
放送分129 - 138分
回数全3
公式サイト
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『ブラックボード?時代と戦った教師たち?』(ブラックボード?じだいとたたかったきょうしたち?)は、2012年4月5日から2012年4月7日の3夜連続でTBS系列にて放送された日本のテレビドラマ

第一夜は21:00 - 23:13、第二夜は21:00 - 23:09、第三夜は21:00 - 23:18(いずれもJST)に放送された。
概要黒板(ブラックボード)

東京都大田区立都中学校という架空の中学校を舞台に、一夜毎に3つの違う時代の黒板(ブラックボード)の前に立つ教師を主人公として、それぞれの時代(終戦直後、バブル経済期、2011年現在の日本)に起こっている教育の諸問題を扱う教育ドラマ[注 1]

話を繋いでいくために、一夜毎に重要な人物が存在しており、第1夜の後藤明 13歳はその後第2夜で50歳の主人公の教師となり、第2夜の横手涼子 25歳は第3夜で58歳の校長として登場するといったエピソードが前回の最後から描かれるという仕掛けがなされている。

第一夜の蒲田駅などは、緑山スタジオ・シティに「2時間の単発ドラマ3本分の制作費」をかけた約600のオープンセットを作成して撮影された[1]

2012年東京ドラマアウォードでは、作品賞(単発ドラマ)優秀賞を受賞した[2]
ストーリー

大田区立都中学校(戦前は蒲田第1国民学校で戦後に改称された)がこの物語の主な舞台。
第一夜
軍国主義「未来」時は、
第二次世界大戦終戦直後の1947年が舞台。1944年 - 1947年 戦前 - 戦中国民学校令から戦後GHQの占領下で民主化が進み、学校教育年数は、6・3・3・4制へと学校制度が変遷していく。戦地から復員した大田区立都中学校の教師白濱正平(演:櫻井翔)は、戦前生徒たちに日本は戦争に勝つ事でしか「未來」はないと教え、教え子たちを戦場へ送り込んだ。自身も出征し、戦場で右手を失って終戦を迎える。終戦後、アメリカに敗北した日本での教育は様変わりする。白濱は戦争のために学友たちと死別し、心身に傷を負ったかつての教え子たちに責められる。白濱は自殺を図ろうとするまで思い悩むが、自身の罪と向き合うために再度同窓会を開く。白濱は同窓会の席で、戦場で教え子たちと年の変わらない敵兵を命乞いされたにもかかわらず殺したこと、それによる罪の意識に苛まれていたことなどを話し、生徒たちを戦争に向かわせた自分の教育は間違いであったとした。そして、教職を退くことよりも、自分の無様な姿をさらして教壇に立ち続けることこそ贖罪であるといい、生徒たちに新しい教育を授けることを誓った。白濱はその後戦地での傷が元で35歳で亡くなり、彼を尊敬していた教え子の後藤明は成人ののち教師となる。
第二夜 
校内暴力「生きろ」1980年、正平の教え子の後藤明(演:佐藤浩市)は、教師となり母校の都中学校に赴任した。校内暴力が多発していた時代。学校一の問題児・古沢ゆかり(演:志田未来)と後藤の関係を描く。終戦から30数年が過ぎ、安定成長期の中で家庭環境の格差や受験戦争の激化により、学校内における器物破損や暴力行為が多発し社会問題へと発展していく。
第三夜
学級崩壊「夢」2012年、英語教師の滝沢桃子(演:松下奈緒)は、学級崩壊状態の都中学校に頭を悩ませていた。黒板に書く「my dream.」の言葉も虚しく響く。桃子は転入生の大宮正樹(演:神木隆之介)と不適切な関係を結んだと批判される。そんな桃子は生徒に「夢」をどう語るのか。1980年 - 1990年代のバブル崩壊から端を発した不況の中、家庭教育や年収の差による学力格差や平等な教育を望む理不尽な親の要求などが突出し、生徒らの学ぶという意欲が削がれ学級崩壊が始まっていく。現代の教育の問題を問う。
ブラックボード ?時代と戦った教師たち? 第一夜
キャスト
蒲田第一国民学校
白濱 正平 (27 - 30)
演 -
櫻井翔)国民学校高等科2年3組、都中学校1年3組担任。戦中は国史、戦後は社会科を教えている。1943年度の卒業式を終えずに召集令状(赤紙)が下り、ミンダナオ島米軍爆撃に遭い、右手を失う。復員後再び教職に就くが、戦後180度変わってしまった日本の教育方針に戸惑い苦悩する。しかし、革命運動に身を投じたかつての教え子を助けた際に戦地で覚えた敵性語(英語)を話したことで戦中の教育を反省し、戦中の教育を施した生徒たちに謝罪、その後はアメリカの教育制度を基にした日本の新しい教育を生徒たちに教える。
市原 孝美 (24)
演 - 大島優子(当時AKB48)都中学校1年4組担任。担当科目は英語。「アメリカは強い国であり、日本は負けを認めなければならない」という考えを持ち、世界へ通用する人間を育てるため英語を学び、教師を志す。英語を学んだ本当の理由があり、国民学校の教え子たちへ最後の授業を決心した白濱に想いを打ち明ける。
馬場 武文 (14 - 17)
演 - 中村蒼高等科2年3組。戦時中から国民精神総動員の政策に否定的で、国家のため自己を犠牲にする思想は間違っていると考えている。戦後は革命運動へ身を投じ、米軍に捕えられそうになったところを白濱に助けられる。
松村 秀雄 (14 - 17)
演 - 菅田将暉高等科2年3組。実直な性格で最悪な状況に置かれていても白濱を恨むこともなく慕っている。
菅原 一 (14 - 17)
演 - 太賀高等科2年3組。大日本帝国海軍回天に志願するが、戦地に赴く前に終戦を迎えてしまう。そのことや戦争が終わっても多くの悲惨な現状を経験したことで心的外傷後ストレス障害に陥る。
山本 実 (14 - 17)
演 - 永本佳以高等科2年3組。家族を生かし戦争から守りたいと考え、大日本帝国陸軍少年兵に志願し、戦地で視力を失う。
二階堂 幹夫 (14 - 17)
演 - 泉澤祐希高等科2年3組。電気屋の息子。戦後、連合国軍占領下の恩恵を受け商売が軌道に乗り羽振りが良くなる。
磯部 弘昌 (14 - 17)
演 - 野村周平高等科2年3組。足が悪く、戦場に行くことはなかった。音楽好きで戦後はジャズ奏者として生計を立てる。
横田 進 (14)
演 - 北村将清高等科2年3組。野球選手という夢があったが、海軍飛行予科練習生に志願し志半ばに戦死する。
横田 和恵 (16)
演 - 森迫永依進の妹。戦争で家族を失い天涯孤独の身となる。生きていくため街角に立ち、米軍相手にパンパンをしてその日を暮らしている。
後藤 明 (13)
演 - 今井悠貴都中学校1年3組。戦災孤児東京大空襲で両親を失う。藤安鉄工の仕事で屑鉄を回収しているとき、白濱と出会う。当初は周りに反抗ばかりしていたが、白濱と出会い、徐々に変わっていく。中学卒業後は後は鉄工所で稼いだ金で夜間大学に進学し、教師となる。1980年には母校である都中学に教員として赴任する。
澤田 一成
演 - 徳永淳都中学校1年1組担任。担当科目は数学
野村 美佐江
演 - 吉本菜穂子都中学校1年6組担任。担当科目は国語
森本 晋 (53)
演 - 渡辺いっけい都中学校教頭。
塩田 明憲 (58)
演 - 北大路欣也都中学校校長。戦争で息子を亡くす。戦地で戦った者でしか子供たちに教えられないこともあると白濱に復職を依頼する。
白濱家
白濱 久子 (35) -
宮沢りえ
正平の義姉。夫を戦地で亡くし、身寄りがなく白濱家で世話になっている。肩身の狭い思いをしているが息子のため、気丈に振る舞う。中盤で新潟の米農家へ嫁ぐことになる。
白濱 まさ (55) - 名取裕子
正平の母親。息子や他人に厳しく当たることもせず、良い方向へと歩めるよう導いていく。
高原 静子 (26) - 安藤サクラ
正平の妹。男手の足らない白濱家を支えるため、米軍相手にナイトクラブ「HANEDA Mena」で給仕として働いている。また、外で働かず家にとどまっている久子のことを邪魔者扱いする。
白濱 隆 (6) - 鈴木福
久子の息子。
高原 逸子 - 小林星蘭
静子の娘。
その他
安藤 清六 (45) -
千原せいじ千原兄弟
藤安鉄工経営者。身寄りがない戦災孤児を安価で雇い悪条件で働かせている。
復員兵 - 恵俊彰ホンジャマカ
1947年春、復員する汽車の中で白濱と出会う。
ブラックボード ?時代と戦った教師たち? 第二夜
キャスト
大田区立都中学校
後藤 明 (50)
演 -
佐藤浩市(13歳:今井悠貴)3年5組担任。担当科目は理科。東京都大島の中学校で産休代替教員として赴任していた。北区並川十一中学での体罰が原因で大島の中学校に異動させられたらしい。浪川十一中学校の問題行動を鎮静化させた実績を見込まれ、都中学校に転任してくる。生徒たちの教育には体罰も辞さない姿勢をとっている。自分の息子にも同様に接していたが、それが原因で息子が事件を起こしたことで、今まで家族を放ったらかしにしていたことを反省し、息子と向き合うことを決める。
横手 涼子 (25)
演 - 貫地谷しほり3年4組担任。担当科目は英語。物事を理屈で考え本質を見極めてから行動する。後藤の教育理論を考える中で自分にはない部分を感じ、影響されていく。2011年度には都中学の校長を務めている。
古沢 ゆかり (15)
演 - 志田未来3年5組。クラス一の問題児とされている。制服のスカートを長くし、濃い化粧と染毛、パーマヘアという1980年代に典型的なスケバンの外見の女子生徒。兄との格差に悩み葛藤し、やがてはその感情が抑えられなくなり問題行動へとエスカレートしていた。前任の担任・石井を階段から突き落としたことで30日の出席停止処分を受けていたが、処分が解け学校に登校して早々に授業を妨害し、教室の黒板にスプレーで「死ネ」と書く。やがて後藤に感化され、その落書きを自ら消そうとしたことが思わぬ事態を生む。
朝倉 茂樹 (15)
演 - 染谷将太3年5組。ゆかりを信じ大切に想っているが、このままの関係は長く持たず、将来を真剣に考えなければならない時期が来ると思っている。
下田 達郎 (15)
演 - 井之脇海3年5組。ゆかりの不良仲間。
竹宮
演 - 碓井将大
田淵
演 - 中島広稀上記2名はゆかりの不良仲間。
今中 弘 (15)
演 - 藤原薫3年5組。学級委員長。
小野寺 明人 (15)
演 - 広田亮平3年5組。お調子者。
福田 示現 (15)
演 - 荒木次元3年5組。真面目。
山本 光江 (15)
演 - 高月彩良3年5組。早苗と仲が良いおとなしい女の子。
川上 早苗 (15)
演 - 工藤綾乃3年5組。ゆかりの隣の席に座り、担任が替わってから彼女に変化が現れるのを間近で感じる。
一之瀬 ひかり (15)
演 - 柴田千寛(ジャニーズJr.)3年5組。オシャレ番長。
福原 繁 (42)
演 - 田中哲司3年1組担任、3学年主任。担当科目は社会。体罰には絶対的に反対しており、後藤の教育方針に反発する。
松本 継男 (36)
演 - 加藤虎ノ介3年2組担任。担当科目は美術。一見、いい加減に見えるが芯は強い。
中村 三男 (29)
演 - 笠原秀幸3年3組担任。担当科目は数学。特に芯となる教育の考えがなく常に無気力である。
石和 秀太郎 (44)
演 - 田窪一世2学年主任。担当科目は社会。
宇佐美 牧子 (51)
演 - ふせえり1学年主任。担当科目は国語。
榊 玲子 (53)
演 - 浅田美代子教頭。児童生徒の問題行動が立て続けに起き、精神的に疲弊していく。
野上 悦男 (57)
演 - 前田吟校長。都中学校をこれからも存続させるため、痛みを伴う改革と知りながらも受け入れ後藤に未来を託す。

3年5組生徒



荒木次元

井之脇海

大石悠馬

柴崎一輝

柴田千寛

杉山賢

染谷将太

高畑綾人

田村健馬

東郷雅広

広田亮平

藤原薫

三澤康平

目黒皓嗣

結木滉星

横田剛基

若井佳介

渡部駿太


朝倉日菜

飯田杏実

犬飼美奈

加藤花奈

鎌田春菜

木村彩花

工藤綾乃

倉持聖菜

志田未来

高尾麻里

高月彩良

田口枝美

田中茉里愛

田中茉莉香


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