ブラックフィッシュ
Blackfish
監督ガブリエラ・カウパースウェイト
脚本ガブリエラ・カウパースウェイト、エリー・デスプレス、ティム・ジマーマン
製作総指揮ジュディ・バート、リック・ブルックウェル、エリカ・カーン、マニュエル・オティーザ、
音楽ジェフ・ビール
撮影ジョナサン・インガルス、クリストファー・トーウィー
編集エリー・デスプレス、ガブリエラ・カウパースウェイト
製作会社マグノリア・ピクチャーズ
配給
公開 2013年7月19日
上映時間83分
製作国
言語英語、スペイン語
興行収入210万ドル[1]
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『ブラックフィッシュ』(Blackfish)は、ガブリエラ・カウパースウェイト監督によるドキュメンタリー映画。2013年に公開。アメリカフロリダ州のシーワールドのシャチがトレーナーを殺した事故について言及し、それを通じて海洋哺乳類をエンタテイメント産業の一環として利用する産業そのものとシーワールドに対してその意義を問いかけている。日本国内では未公開。原題はネイティブ・アメリカンの言葉でシャチの意味を持つ。 2013年1月にサンダルス映画祭にて初公開された[2][3]。第19回放送映画批評家協会賞でドキュメンタリー賞を受賞[4]。 事件では2010年2月、雄のシャチであるティリクムがトレーナーをショーの最中に殺害した。本作は前述の事件を中心に据えつつ、ティリクムがシーワールドに来た由縁や今までシーワールドで起きたシャチの事故とそれに対するシーワールド側の対応などを、シーワールドの元シャチのトレーナーのインタビューや、パフォーマンスや事故の映像、音声などに基づいて構成している。最終的にはシーワールド側にシャチのショーの停止とシャチたちの自然への回帰を促している。 ナショナル・ジオグラフィックでは非公式に呼ばれる「ブラックフィッシュ効果」について言及している[5]。シーワールドは同映画を事実的にも科学的にも反しているとして非難した[5]。また、この映画の後に起きた署名活動の影響を受けてベアネイキッド・レディースやウィリー・ネルソン、ハートがシーワールド・オーランドでのパフォーマンスをキャンセルした[6]。 この映画がきっかけとなり、シャチの扱いをめぐってシーワールドに対する圧力や抗議の声が高まった。シーワールドの来場者数は減少し、2014年の第2四半期(4月から6月)の収益が予想を下回り、2014年通期の業績見通しも下方修正された。この発表により、シーワールドの株価は大きく下落、2014年8月12日には株価は前年比22%下落し、さらに翌13日には前日比32.86%下落した[7][8]。放映による業績の低迷を受けて、2016年3月17日、シーワールド・エンターテインメントはシャチの繁殖とショーを中止すると発表した[9]。 シーワールドは映画の二つの基軸である「シーワールドでの生活はシャチとトレーナーたちに有害な物である」ということと「シーワールドがドーン・ブランショーの死の真相を隠そうとした」、およびティリクムの歴史が嘘であるとした。具体的な指摘として、以下の点を列挙している[10]。 2013年 2014年 2013年
背景
概要
社会的影響
シーワールドによる反論
映画ではシャチの収集に関して虚偽で感情操作を意図する情報を並べている。
映画はシャチの経験が少ない、もしくは近年20年近くシーワールドで働いていない元職員の証言に基づいて作られている。
映画は科学者に扮している動物愛護活動家の証言に基づいている。
映画は彼らの叙述をごまかすために、ドーン・ブランショーの死について長々と述べている。
ブランショーの死についての話の稚拙さと証言の偽りをごまかすために、映画ではティリクムが精神的に不安定で攻撃的になったと主張している。
映画ではティリクムがトレーナーから隠されており、シーワールドがトレーナーの安全に対して無関心であるとしている。
受賞歴
優勝
Las Vegas Film Critics Society Awards ベストドキュメンタリー賞
Satellite Awards ベストモーションピクチャーズ賞、ドキュメンタリー賞
St. Louis Film Critics Association, US ベストドキュメンタリー賞
Washington DC Area Film Critics Association Awards ベストドキュメンタリー賞
Golden Trailer Awards ベストドキュメンタリー賞
第二位
Boston Society of Film Critics Awards ベストドキュメンタリー賞
Florida Film Critics Circle Awards ベストドキュメンタリー賞
Southeastern Film Critics Association Awards ベストドキュメンタリー賞
脚注^ ⇒Blackfish Rotten Tomatoes
^ ⇒Blackfish Sundance Institute
^ ⇒「水族館のシャチが観客の目の前で女性トレーナーを殺した衝撃の事件を題材にしたドキュメンタリー映画『ブラックフィッシュ』公開」 ジャパラ
^ ⇒allcinema 放送映画批評家協会賞
^ a b 「映画『ブラックフィッシュ』の波紋」 NATIONAL GEOGRAPHIC
^ ⇒「ハート、ドキュメンタリー映画で物議醸したテーマパークでのショーを取りやめる」ドットアサヒコム2014年6月8日閲覧。
^ MICHAEL CALIA (2014年8月14日). ⇒“シャチに食われた米シーワールド、愛護団体の批判で業績悪化”. ウォール・ストリート・ジャーナル. ⇒http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303959804580091010109783950 2014年8月15日閲覧。
^ “米シーワールド株が34.5%の大幅安、シャチ・ショーへの反対で”
^ Hufford, Austen (2016年3月18日). “ビジネス米シーワールド、シャチの繁殖とショーを中止へ”. The Wall Street Journal. 2016年3月26日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2016年3月26日閲覧。
^ SeaWorld.
参考抄
⇒「調教師を殺したシャチ、今後も「飼育下」に」AFP BB News
“Truth About Blackfish”. シーワールド. 2015年12月31日時点のオリジナル
外部リンク
⇒公式ウェブサイト(英語)
⇒CNN Films: Blackfish(英語)
Blackfish(2013)
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