ブラザーズ&シスターズ_(アルバム)
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『ブラザーズ&シスターズ』
オールマン・ブラザーズ・バンドスタジオ・アルバム
リリース1973年8月1日[1]
録音ジョージア州メイコン、カプリコーン・サウンド・スタジオ(1972年10月 - 12月)
ジャンルサザン・ロックカントリーロックブルースロック
時間38分25秒
レーベルカプリコーン・レコード
プロデュースジョニー・サンドリン
オールマン・ブラザーズ・バンド
専門評論家によるレビュー


allmusic link

チャート最高順位

1位(アメリカ[2]

10位(オランダ[3]

42位(イギリス[4]

52位(ドイツ[5]

オールマン・ブラザーズ・バンド アルバム 年表

イート・ア・ピーチ
(1972年)ブラザーズ&シスターズ
(1973年)ウィン、ルーズ・オア・ドロウ
(1975年)

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『ブラザーズ&シスターズ』(原題: Brothers and Sisters)は、アメリカ合衆国ロックバンドオールマン・ブラザーズ・バンド1973年に発表した、通算5作目のアルバムチャック・リーヴェルの加入と、オリジナル・メンバーの1人ベリー・オークリーの死を経てリリースされた。
背景

1971年にデュアン・オールマンがオートバイの事故で死去した後、バンドは後任のギタリストを補充せず、基本的にはディッキー・ベッツが単独でギター・パートを担当した。1973年12月6日付の『ローリング・ストーン』誌の記事によれば、ベッツ自身は「デュアンの代役を入れるのは、最も非創造的で不健全な手段だと思う。誰かを雇ってデュアンのフレーズを教えるなんてことをしたら、俺達バンド全体が安っぽくなってしまう」と語っている[6]。ただし、「むなしい言葉」ではグレッグ・オールマンリズムギターを弾き、更にレス・デューデックやトミー・タルトンといった外部のギタリストが参加した曲も含まれている[7]。また、ベッツは「ランブリン・マン」と「ポニー・ボーイ」でリード・ボーカルを担当した[7][8]

本作よりチャック・リーヴェルが加入し、バンドはツイン・キーボード編成となった。リーヴェルは当初、グレッグのソロ・アルバム『レイド・バック』(リリースは1973年10月[9])のレコーディング・メンバーに起用され、スタジオでオールマン・ブラザーズ・バンドのメンバーとジャムをするようになってから数週間後に加入が決まったという[10]

既に本作のレコーディングが始まっていた1972年11月11日、ベリー・オークリーがオートバイの事故で死去[11]。事故現場は、前年にデュアンが事故死した現場から3ブロック先の場所であった[11]。本作収録曲のうち、「むなしい言葉」と「ランブリン・マン」はオークリーの存命時にレコーディングされており[7]、バンドはラマー・ウィリアムズを後任ベーシストとして迎え、残りの曲をレコーディングした。

インストゥルメンタルの「ジェシカ」は、ディッキー・ベッツが自分の娘の前で作った曲で、娘の名前をタイトルにした[12]。この曲のテーマ・メロディは、ジャンゴ・ラインハルトのように2本の指だけでフィンガリングして作曲されたという[12]

バンドの所属レーベルCapricornは1972年にアトランティック・レコードとの契約を解消しており[13]、本作では『アイドルワイルド・サウス』(1970年)以降の作品をプロデュースしたトム・ダウド(アトランティックの専属プロデューサーだった)を起用できなくなった[8]。そのため、オールマン・ブラザーズ・バンド結成前のデュアンとグレッグが在籍していたアワー・グラスというバンドのメンバー、ジョニー・サンドリンを共同プロデューサーとして招いた[8]
ジャケット

本作のジャケットは、ブッチ・トラックスの息子ヴェイラー・トラックスの写真が使用されているが、ヴェイラーは当時3歳で、写真が撮影された時については、風邪をひいて薬を飲まされたことぐらいしか覚えていないという[14]。また、裏ジャケットにはベリー・オークリーの娘の写真が使用された[8]
反響・評価

本作はセールス的に大きな成功を収めた。母国アメリカのBillboard 200ではバンド初の1位獲得を果たし[2]、1973年のうちにRIAAによってゴールドディスクに認定され、1995年にはプラチナディスクに認定されている[15]。本作からのシングルは「ランブリン・マン」がBillboard Hot 100で2位、「ジェシカ」が65位を記録[2]

オランダのアルバム・チャートでは2週連続で10位を記録[3]。また、バンド初の全英アルバムチャート入りも果たしており、3週チャート圏内に入って最高42位を記録した[4]

Bruce Ederはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「売り上げに反して、『ブラザーズ&シスターズ』は以前発表された4作に引き続く並外れた名盤ではないが、驚異的なステージ・パフォーマンスの雛形として機能しており、更に、主要メンバー2人が死去してもバンドは生き残ったことを証明した」と評している[16]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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