ブラウンシュヴァイク級コルベット
[Wikipedia|▼Menu]

ブラウンシュヴァイク級コルベット

基本情報
艦種コルベット
就役期間2008年 - 就役中
前級ゲパルト級 (ミサイル艇)
準同型艦 サール6型
次級(最新)
要目
満載排水量1,840トン
全長88.75 m
最大幅13.23 m
吃水3.4 m
主機MTU 20V1163 TB93
ディーゼルエンジン×2基
推進器可変ピッチ・プロペラ×2軸
出力19,850馬力
電源ディーゼル発電機 (550kW)×4基
速力26ノット
航続距離4,000海里(15kt巡航時)
乗員65人
兵装・62口径76mm単装速射砲×1基
27mm単装機銃×2基
RAM近SAM 21連装発射機×2基
RBS-15 Mk.3 SSM連装発射機×2基
搭載機ヘリコプター甲板のみ
(小型UAV×2機搭載可能)
C4ISTARSEWACO-FD戦術情報処理装置
レーダーTRS-3D 3次元式
・パスファインダーST 航法式
電子戦
対抗手段・UL-5000K電波探知妨害装置
・MASSデコイ発射機×2基
テンプレートを表示

ブラウンシュヴァイク級コルベット(ドイツ語: Braunschweig Klasse Korvette)は、ドイツ海軍コルベットの艦級。公式の類別と同様、ジェーン海軍年鑑やアメリカ海軍協会 (USNI) でもコルベットとして扱っているが、ペナント・ナンバーではフリゲートとしての艦種記号が付与されている。公称艦型はK130型[1][2]
来歴

本級は元々、ティーガー級(148型)アルバトロス級(143型)ゲパルト級(143A型)といったSボートミサイル艇)の更新用として、15隻の建造が予定されていた[2]。各社への提案要求は1998年末に発出され、2000年7月18日には、ブローム・ウント・フォス(B+V)社をリーダーとして[1]、リュールセン社(Lurssen)およびノルトゼーヴェルケ社によるコンソーシアムが選ばれた。ただし同年11月には建造数は5隻に削減され、実際の契約締結は2001年12月13日となった[2]
設計

設計面ではMEKO A-100型フリゲートをベースとしており、中央船楼型という船型も踏襲されたが、MEKO型の特徴であるモジュール設計は導入されなかった。設計上、排水量は110トン増大できる余裕が見込まれている。艦首はバルバス・バウとされた。減揺装置としては、ザクセン級フリゲート(124型)と同様、舵に減揺機能を組み込んだものとなっている[2]

主たる行動海面として想定されているバルト海北海は航空機の行動範囲内に入っている部分が多いことから、生残性を確保するため、ステルス性にも配慮されている[3]。船体や上部構造物についてはレーダー反射断面積の低減が図られており、この結果、RCSはアルバトロス級(143型)よりも小さくなった。また煙突を廃して舷側排気方式とし、赤外線放射を抑制する措置が導入された。水中放射雑音の低減も図られている[2]

設計上、エンジン1基で20ノットを、またシーステート5海況ビューフォート風力階級12の颶風のなかでも15ノットを維持することが求められた。主機としては、MTU 20V1163 TB93ディーゼルエンジン2基を搭載し、可変ピッチ・プロペラ2軸を駆動する方式とされた[4]。ただし当初設計の軸系装置には問題があり、初期建造艦2隻はこれを是正するために2008年から2011年まで稼働不能に陥ったほか、後期建造艦3隻の就役は3年遅延することになった[2]

電源としては、出力550キロワットのディーゼル発電機4基を搭載した[2]
装備

戦術情報処理装置としては、ザクセン級フリゲート(124型)の搭載機と同系列のSEWACO-FDの派生型が搭載された。これは分散処理方式を採用しており、コンソール7基とワークステーション4基、データベース2基から構成されている。リンク 11およびリンク 16による戦術データ・リンクに対応している。UHF衛星通信に加えて、SHF衛星通信への対応も検討されている。またドイツ陸軍の衛星通信装置に加えて、一般商用のインマルサットBおよびMも搭載されている[2]

バルト海での哨戒・洋上阻止任務を任務としており、対潜兵器を省く一方で、新型で長射程のRBS-15 Mk.3 艦対艦ミサイルにより強力な対水上打撃力を有している。また、沿海域においては地上からの航空脅威が想定されることから、小型の3次元レーダー戦術情報処理装置近接防空ミサイルと中口径砲により、最低限の自衛防空力を備えている。なお、62口径76mm単装速射砲は、退役するSボート(ミサイル艇)からの流用品である[2]

艦尾甲板には24×12.6メートルのヘリコプター甲板が設定されており、リンクスNFH90など、12トン級までのヘリコプターの運用に対応できる。ただし格納庫は、カムコプターS-100のような小型無人航空機(UAV)1?2機分しか設置されていない[2]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:35 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef