ブギーポップは笑わない_Boogiepop_and_Others
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この項目では、上遠野浩平によるライトノベルについて説明しています。このライトノベルを原作としたアニメについては「ブギーポップは笑わない (アニメ)」をご覧ください。

ブギーポップシリーズ
ジャンル学園[1]セカイ系SF[1]群像劇
小説
著者上遠野浩平
イラスト緒方剛志
出版社メディアワークス
アスキー・メディアワークス
KADOKAWA
レーベル電撃文庫
刊行期間1998年2月10日 -
巻数既刊25巻(2024年6月現在)

漫画
漫画:ブギーポップは笑わない
原作・原案など上遠野浩平
作画緒方剛志
出版社メディアワークス
掲載誌電撃hp
電撃Animation Magazine
レーベルDC animation magazine wide
発表号1999年9月号 - 2001年5月号
電撃hp:12号 - 18号
巻数全2巻
漫画:ブギーポップ・デュアル 負け犬たちのサーカス
原作・原案など上遠野浩平
作画高野真之
出版社メディアワークス
掲載誌コミック電撃大王
レーベルDengeki comics
発表号1999年11月号 - 2000年10月号
巻数全2巻
漫画:夜明けのブギーポップ
原作・原案など上遠野浩平
作画カワバタヨシヒロ
出版社KADOKAWA
掲載誌電撃G'sコミック
レーベル電撃コミックス
発表号2018年6月号 - 2019年5月号
巻数全2巻
漫画:ブギーポップは笑わない VSイマジネーター
原作・原案など上遠野浩平
作画越水ナオキ
出版社KADOKAWA
掲載誌コミック電撃大王
レーベル電撃コミックス
発表号2018年8月号 - 2019年8月号
巻数全2巻
話数全11話

映画:ブギーポップは笑わない Boogiepop and Others
監督金田龍
制作メディアワークス博報堂
東映ビデオ
封切日2000年3月11日
上映時間109分
テンプレート - ノート
プロジェクトライトノベル漫画
ポータル文学漫画

『ブギーポップシリーズ』は、上遠野浩平による日本ライトノベルシリーズ。第1作『ブギーポップは笑わない』は第4回電撃ゲーム小説大賞受賞作品で[2]、著者のデビュー作でもある。イラストは緒方剛志が担当。電撃文庫KADOKAWA)より1998年2月から刊行されている。2018年12月時点でシリーズ累計発行部数は480万部を突破している[3]

“世界の敵”と戦うために一人の少女の中から浮かび上がってくるブギーポップと名乗る人格と、様々な夢や、希望や、あきらめや、悩みや、いろいろな思いを持っている少年少女達の物語。「ブギーポップ(不気味な泡)」とは、周囲に異変を察知した時に自動的に人格が浮かび上がってくることを由来とする、同名のキャラクターの自称を指す。作者自身は一作目で『笑わない』は完結しており、その後のシリーズ作品は『笑わない』の姉妹作に当たると説明している[4]
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登場人物

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登場人物については「ブギーポップシリーズの登場人物」を参照
用語

下記のいくつかは他の上遠野作品にも多く登場しており、そういった用語は説明を補足して表記する。
深陽学園
竹田、藤花ら何人かの登場人物が通う高校。いくつかの事件の舞台にもなっている。なお、テレビアニメ版での呼び名は「しんようがくえん」だが、正式な呼び名は著者が決めていないため不明
[5]
世界の敵
この世界の持つ可能性を閉ざしてしまう危険を秘めた存在だと言われており、MPLS(後述)能力者がそれとなっていることが多い。敵となる条件は、その対象の「意思」と「能力」の方向性で決定されている。敵となっているものはMPLS能力を有するための価値観ゆえに、意思の方向性が変容、決定している場合がほとんど。「死」や「諦め」など、何らかの事象、概念を体現する存在であり、それで世界を満たそうとする意思を持つ者、さらにその意思がなくとも存在するだけで影響を及ぼす者(植物や微生物、はては力場エネルギーや、能力者本人が死亡したため残ったMPLS能力のみの存在、いわば幽霊に近いものなども含む)が敵として該当する。他にも、MPLS能力者本人が自覚しないまま、能力の強大さのみが肥大化した事例もある。統和機構(後述)でもMPLSの排除活動は行われているが、中枢であるオキシジェンは真に危険な敵は何者かが常に排除しており、自分達はそのセンサーにも掛かっていない小物を処理しているに過ぎないと気づきつつある。反統和機構組織のように(裏の世界で)表立って、世界への反意や悪意を示す訳ではなく、それまでの自身の日常生活を送り続けながら、水面下で自身の欲望や悪意を満たしている者が多い。そのため、平穏に見えて変化が無いように思える日常においても、常に多くの大小様々な世界の敵が潜んでいる。危険度の大小はあっても、世界の敵そのものは希少性のある特別な存在ではない。前述のように能力が発現しても本人の自覚がないまま、一気に世界を滅亡に追い込む事態になりながらも、半日と立たずにブギーポップに能力だけを殺された「敵」なども存在している。
MPLS
「人類の進化した姿」といわれている、何らかの特殊能力をもつ人間、およびのその能力そのものを指す。統和機構が管理、監視しようとする最優先対象である。物理的影響を及ぼすものから、他者心理への影響を直接的に起こすものなど様々。合成人間のベースとなる能力もMPLSの研究成果の一端であるが、比較してMPLSの方が強力な存在が多く、特に心理的に影響を及ぼす能力は他者には認識されにくい効果を持っているため、一見すると大した能力とは思えなくても、世界にとっては合成人間とは比較にならない危険性を孕む。その中からさらに、世界の敵になった者は統和機構の存在にも気づいている場合が多く、合成人間すら利用、駆逐してその活動を拡大していく。ブギーポップシリーズの姉妹作『ヴァルプルギスの後悔』では「人の思考の隅で眠っている、世界に影響を与える、非現実的な作用をする力」と説明された。なお、合成人間からもMPLSへと目覚める者は存在しており(その場合は合成人間の能力とMPLSの能力の両方が扱える[注 1])、加えて「MPLS=世界の敵」というわけではない。
自動的存在
世界規模での要因によって、人の内から自動的に浮かび上がる存在。常人の内から全く異なる人格を持って現れるため、他者からは二重人格者のように写り、ベースになった人間の体を借りているようにも見える。発現するための理由や目的はそれぞれ異なっており、特定の場所での何らかの事象が起こりえると感知された場合に、自動的存在は機構的に現れ事態を処理する。本シリーズにおいて登場し、判明している自動的存在はブギーポップ、歪曲王、プーム・プームの3名(『ロンドン・コーリング』では19世紀に現れた「切り裂きジャック」も世界の敵を排除する自動的存在とされ、その自動性はジャックの子孫にも継承されていた)。また、水乃星透子は自己の意識を残しながら、その行動力と意思の力が自動的な存在と変わりないほどに強大な存在であったため、「半自動的な存在」と成りえていた。ブギーポップとプーム・プームは「世界の敵の敵」として機能しており、プーム・プームの言によれば彼らは「世界の敵に対してのカウンター・抑止力」となる者と明かされている。ただし、ブギーポップ自身の敵であった水乃星透子が死亡した後も、彼が浮き上がる理由は不明となっている。合成人間はおろかMPLSとも比較にならない規模の能力を持ちながら、統和機構も捕捉すら出来ていない感知外の存在である。
突破
水乃星透子の目指すもの。詳細は明らかにされていないが、彼女は集めた"死"によってそれを果たそうとしていたことが判明している。また、エンブリオが「素質のある者」からその才能を引き出し、それを果たす現象、行為を示す。
統和機構
この世界を裏で操っていると言われる存在。中枢(アクシズ)と呼ばれる存在によって統制されているが、その実体は組織と言うより「システム」と言った方が正確と言える。虚空牙であるエコーズの捕獲に成功することで合成人間の製造技術を実質独占し、世界中のあらゆる場所、政治経済エリートから地域社会の隅々に至るまでに端末と呼ばれる構成員をおく。戦闘用合成人間などの戦力や開発技術はほぼ独占、強力なMPLSなども多く保有しており、様々な反統和機構組織は有する戦力から規模に至るまでその比較対象とは成り得ていない。構成員は中枢の名で発せられる命令に従って動き、MPLSの探索および危険と判断された場合の排除を主な活動内容とする。その活動目的は、MPLSを進化した人間であると仮定し、現在の人間種を守るために成り立っている。そのため、作中でその存在意義を表す際には「未来に抵抗する現在」とされていた。彼らが“敵”と定める判定基準はMPLSが主であるが、その中には世界の敵として覚醒しているものが含まれていることがある。この点でブギーポップの目標と交差していることが幾度かあった様子。設立の起源は魔女の一人アルケスティスが、自身の「敵」に対するために組み上げたシステムである。しかし長い年月に渡って繰り広げられているその戦いの最中、MPLS殲滅という自らの役割を果たしながらもシステム内部に属する者達(特に中枢)は、魔女たちに対する策を同時に張り巡らせて行くこととなった。
中枢(アクシズ)
統和機構のエージェントたちが受けた命令の発信者を漠然と指すときに用いられる言葉であるが、統和機構全体の最高指揮権を有する存在そのものを指す言葉でもある。実体は統和機構のエージェントたちにすら不明で、絶対的な存在である個人、複数の権力者による会議、スーパーコンピューターなど様々な説がある。現在はある一人の人物が中枢と同義の存在を果たしている。また、後継者と目される人物も複数登場しており、一定の期間ごとに代替わりする(現中枢がかつてその座を争ったのは数百年前)。
合成人間
人工的に造られた特殊能力をもつ生体兵器。基本的にはエージェントとしての任務を遂行するために、一般社会に極普通に溶け込んで生活している。その製造技術は統和機構のみが所持しているが、稀にキトやコールド・メディシン(蒼衣秋良)のように流出した技術で他の組織によって造られた者もある。組織内に類似した能力を扱う者のいない個体は能力名とコードネーム(本名)が同じである。身体能力や戦闘能力は常人に比べて高く、科学物質や技術を用いたことで発動する特殊な能力を持つ。本編中で確認されている能力は「戦闘型」「殲滅型」「索敵型」「洗脳型」「万能型」など。この内洗脳型のスプーキーは「C」、戦闘型のユージンは「B」に該当するタイプであったと語られている。また、製造コストが高い「スーパービルド」と呼称される特別製の合成人間も存在しており、その能力の影響効果は通常の合成人間と比較して高い。本シリーズの姉妹作である『ビートのディシプリン』では、合成人間誕生の秘密が明かされている。合成人間は完全にゼロから造る方式と、普通の人間に投薬して強制的に進化させたものの2種が存在しており、前者にスプーキー、後者にピート・ビートや矢嶋万騎などが該当する。
I.C.E [アイス] (In・Complete Error)
統和機構が定義する、未完成、失敗作(本来の製作意図とは異なる能力が発生した)の合成人間を指す。統和機構の面々からは隠語で「ワンオフ」と呼ばれる。
正義の味方
黒田慎平が霧間凪に問われて回答した、自身がなりたいと思う理想の存在。ここでいう正義の味方は何者にも縛られることなく、ただ純粋に救い良いことをする、またそれを出来る者を指す。この考え方は凪のメサイアコンプレックスの源ともなっており、彼女の行動原理に強い影響を与えている。上遠野作品には少数ながらも重要な意義をともなって登場する用語であり[注 2]、こういった存在に該当する人物は、例外なく際立った意思の強さを持つ者達である。
MCE(ムーンコミュニケーションズ・エンタープライゼス)
実業家の寺月恭一郎が設立した巨大企業。その実体は統和機構が経済を操作するための存在であった。上遠野の書く他作品にも度々登場している。
PW(ペパーミント・ウィザード)
MCEのアイスクリーム部門。一風変わったアイスを売り、大変な人気を呼ぶ。本編ではPWとしか呼ばれていないが、姉妹作のソウルドロップシリーズにて正式名称が明かされた。
ダイヤモンズ
反統和機構組織の中でも有力な組織の一つ。世界各地に拠点を有し、統和機構と暗闘を繰り広げている。
集団昏睡事件
とある街で高校生たちが昏睡状態に陥り、病院に運ばれたものの回復しないで眠り続ける状態となった事件。各方面の関心を呼んで調査が始まる。
ロックボトム
詳細が全く不明な世界の敵のひとつ。その正体は地面に根を張ることで地中の気の流れ、「地脈」を操り地震を発生させることのできる謎の植物である。塩分に非常に弱いという特性がある。
ペイズリーパーク
町の外れにある開発途中で頓挫した遊園地。取り壊されることもなく、その廃墟が残されている。
ジンクス・ショップ
楢崎不二子がオキシジェンと協力して起業した小さな店。大型量販店の裏に隣接して建っており、普通に歩いている限り気づき難い立地にある。その名の通り"ジンクス"を売り、高校生層を中心に口コミで評判になる。ここでいうジンクスとはある種のちょっとした未来予測とそれへの対処法を意味する。ジンクスはカードに文字を書いた状態で渡される。
牙の痕
郊外の丘にある謎の地形の事を指し、同様の地形が世界各地に4か所確認されている。その地形の正体は、ナイトウォッチ三部作に登場する人類の天敵「虚空牙」が、人類の調査のために送り込んだ使者が降り立った跡。4か所のうち1つでは天から降りてきた存在の回収に成功したが、マンティコア・ショックの際にそれも失われてしまったという。『ロスト・メビウス』において、その正体と行動目的の一部が明らかにされ、さらに他の牙の行動についてはソウルドロップシリーズにて知ることができる。なお、牙の周囲の領域は異次元のような状態で隔絶されており、普段は侵入不可となっている。この内部ではオキシジェンの見る「運命の糸」すら断絶される。
提案者
飛鳥井仁がMPLS同士の互助を目的として設立した組織。高代亨・霧間凪・軌川十助らが所属し、九連内朱巳グループとも連携していることからかなりの戦力と情報力を有すると考えられる。統和機構の注意は引かない方針を取っているらしいが、実際は複数の統和機構がらみの事件で被害にあった人々を救援する活動を行っている。少数精鋭であるが、事件そのものが世界中で起こるため、慢性的な人手不足に悩まされている。
クレイムクラブ
統和機構の活動の足跡を追い、そこから情報やテクノロジーの奪取などで利益を引き出すことを目的に設立された団体。
反響・影響

眉村卓などのジュブナイルSF小説菊地秀行荒木飛呂彦などの作品要素を加え、現代的にアップデートした本作のヒットは、『ブラックロッド』(古橋秀之著)によって源流が作られた、先行レーベル以上にゲーム的なSFファンタジー小説という電撃文庫の個性を強めると同時に、ライトノベルレーベルとしての電撃文庫の立ち位置を明確にした[要出典]。

また、ライトノベル業界全体にも大きな影響を与え[6]、「ブギーポップ以降・ブギーポップ以前」という言葉を生み出した[7]

そのため、ライトノベル作家を中心に、1990年代から2000年代にデビューした多くの後進作家に影響を与えている。西尾維新は本作ひいては上遠野浩平の作品が、執筆業を志した決定打であったと度々インタビューで答えている。上遠野との対談の際には、自身のデビュー作である『戯言シリーズ』が本シリーズのオマージュ、『人間シリーズ』が『ビートのディシプリンシリーズ』のオマージュであることを明かしていた[4]時雨沢恵一は本作を読み、「電撃ゲーム小説大賞」への投稿を決めたと語っているほか、奈須きのこ武内崇とその実兄にある日突然「これがお前のやりたいことだ!」と、本作を見せられて宣言されたと述べている[4]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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