フールマン三角形(フールマンさんかくけい、英:Fuhrmann triangle)は、ヴィルヘルム・フールマン (1833?1904)にちなんで名付けられた特別な三角形である[1]。
△ABCについて、その外接円の、それぞれA,B,Cを含まない円弧BC,CA,ABの中点をそれぞれMa,Mb,Mcとする。これらの点を三角形の辺BC,CA,ABで鏡映した点M'a,M'b,M'cが作る三角形をフールマン三角形という[2]。
フールマン三角形の外接円は、フールマン円と呼ばれる。フールマン三角形は弧の中点が成す三角形と逆向きに相似、つまり△MaMbMc~△M'aM'bM'c である[2]。フールマン三角形の面積について、以下の式が成り立つ 。 。 △ M c ′ M b ′ M a ′ 。 = s 。 O I 。 2 2 R = s ( R − 2 r ) 2 {\displaystyle |\triangle M_{c}^{\prime }M_{b}^{\prime }M_{a}^{\prime }|={\frac {s|OI|^{2}}{2R}}={\frac {s(R-2r)}{2}}}
ここで、 Oは外心、Rは外接円の半径、Iは内心、sは半周長、rは内接円の半径である。右辺はオイラーの定理 。 O I 。 2 = R ( R − 2 r ) {\displaystyle |OI|^{2}=R(R-2r)} による変形である。フールマン三角形の辺については以下の式が成り立つ[3]。 a ′ = 2 s ( s − a ) b c 。 O I 。 = a ( s − a ) ( R − 2 r ) r {\displaystyle a^{\prime }=2{\sqrt {\frac {s(s-a)}{bc}}}|OI|={\sqrt {\frac {a(s-a)(R-2r)}{r}}}} b ′ = 2 s ( s − b ) a c 。 O I 。 = b ( s − b ) ( R − 2 r ) r {\displaystyle b^{\prime }=2{\sqrt {\frac {s(s-b)}{ac}}}|OI|={\sqrt {\frac {b(s-b)(R-2r)}{r}}}} c ′ = 2 s ( s − c ) a b 。 O I 。 = c ( s − c ) ( R − 2 r ) r {\displaystyle c^{\prime }=2{\sqrt {\frac {s(s-c)}{ab}}}|OI|={\sqrt {\frac {c(s-c)(R-2r)}{r}}}}
ここで、a,b,cは各辺の長さである。
フールマン三角形と、元の三角形の対応は以下のとおりである[3]。
フールマン三角形元の三角形 △ABCと点Pについて、Pの外周三角形を△MaMbMc、BC,CA,ABでMa,Mb,Mcを鏡映した点をM'a,M'b,M'cとする。△M'aM'bM'cをPフールマン三角形という[5]。Pの外周三角形とフールマン三角形は逆向きに相似である[6]。Pフールマン三角形の外接円はPフールマン円、またはPヘギー円と呼ばれる。Pが内心のときは単にフールマン三角形、フールマン円である。
外心X3フールマン円の中心X355
垂心X4内心X1
九点円の中心X5九点円の中心X5
キーペルト放物線の焦点X110垂心X4
ジェラベク双曲線の中心X125シュピーカー点X10
オイラー線IN線(X1とX5を結ぶ線[4])
一般化
出典^ “The Feuerbach Point and the Fuhrmann Triangle