フンザ
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、パキスタンの地域について説明しています。日本のインターネット企業については「チケットキャンプ」をご覧ください。
フンザ藩王国の国旗フンザ渓谷(英語版)

フンザ (Hunza, ウルドゥー語: ????‎) は、パキスタン・イスラム共和国北西部ギルギット・バルティスタンのフンザ=ナガル県(英語版)に位置する地域。広義では、藩王が1974年まで支配していたフンザ藩王国(英語版)の版図[1]、狭義ではその王都があったカリーマーバード(英語版)(Karimabad)を指す。
地理

北で中華人民共和国、北西でアフガニスタンとの国境と接し、面積10,101平方キロメートル。中国のカシュガルへ向かうカラコルム・ハイウェイ沿いに、観光ホテルや安宿の集まるカリーマーバード、ゴジャール(英語版)(Gojal)にあるパスー村(英語版)、グルミット村(英語版)などの集落が点在している。

ワハーン回廊へは、カランダル峠(英語版)、イルシャード峠(英語版)で夏期のみ連絡されている。また、ワフジール峠バダフシャーン州アフガニスタン)とタシュクルガン・タジク自治県中華人民共和国 新疆ウイグル自治区 カシュガル地区)が連絡されている。
住民

フンザ人の長寿性は幾つかの文献で注目されているが[2]、それ以外からは出生記録が残っていないことから発生した長寿神話(longevity myth) だと否定されている[3]ブルショー人と関わり続けた著名な作家であるジョン・クラークは、彼らは全体的に不健康であったと報告している[4]。ただし長寿であるとの推定が正しいかどうかに関わらず、フンザ人が健康的な生活スタイルを送っていることは疑いようがないとされている。この謎を解決するために多くの研究者がフンザ人と共に生活しており、その一人であるロバート・マクキャリソンは癌や胃潰瘍、虫垂炎などの症状を持つ個人を誰一人として発見できなかった[5]
言語

現地ではブルシャスキー語(Burushaski)が使われているが、英語やウルドゥー語も解されている。ゴジャール地域では ワヒー語(Wakhi)が話されている。
宗教

シーア派イスラームのイスマーイール派信者が多く、パキスタン他地域のイスラム教徒と比べると、風習や服装はかなり異なる。
産業

パキスタンと中国新疆ウイグル自治区を結ぶアジア横断ルートの途中にある上に、7000m級のパミール高原の山々が迫る辺境にあるため、外国人観光客や登山目的の旅行者が多い。アジアを旅するバックパッカー(個人旅行者)には「伝説の地」、「桃源郷」と呼ばれるほど、景色がすばらしい。自然豊かな村や谷は、4月になるとの花でピンク色に埋め尽くされる。また、酒類の入手が困難なパキスタンにおいては珍しく、フンザワインと呼ばれる飲料が旅行者の間の隠れた名物となっている。そうした風土を愛して長期逗留する旅行者が少なくない。以前は日本の旅行会社のツアー客も多数訪れていた。ただ、アメリカ同時多発テロ事件以降、訪問する観光客は減少傾向にある。

日本人旅行者の間では「風の谷のナウシカ」の「風の谷」のモデルとなったと言われてきた。旅行人編集室『旅行人ノート5 アジア横断』旅行人、1998年、134頁でも伝聞情報として取り上げられているが、スタジオジブリ公式ホームページ及び各種アニメ関係書籍ではその旨が示されたことはなく、根拠は不明。前述ガイドブックにおいても、2002年の改訂版からは抹消されている。宮崎駿自身は「(風の谷のイメージは)中央アジアの乾燥地帯なんです」と雑誌の対談で明言している。
自然災害

2010年1月4日、フンザ川(英語版)に面した山腹斜面が地すべりにより崩壊し、天然ダムが形成された。天然ダムは、ダム湖アッタバード湖)を形成したことから、川沿いの複数の集落やカラコルム・ハイウェイが湖に水没するなどの被害が生じた。

脚注^ パキスタンのギルギット・バルティスタン(Northern Areas)最北部フンザ=ナガル地区(英語版)からナガル藩王国(英語版)を除いた領域。
^ Wrench, Guy T., Dr. (2009). The Wheel of Health: A study of the Hunza people and the keys to health (reprint ed.). Review Press. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-0-9802976-6-9. https://books.google.com/books?id=lMfSuHgabYoC&q=wheel+of+health 2010年8月12日閲覧。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:18 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef