フローリング、フロアリング(flooring)とは、主に木質系材料からなる床板で表面加工などの加工を施したもの[1]。フローリングは板の側面に本実加工という差し込むための実(さね)を付ける加工を施したものである[2]。
大きく分けて複合フローリングと無垢フローリングの2種類があり、素材に100%天然木を使用した無垢フローリングは、丸太をそのまま加工しているため、木の質感や温もり・香りがあるほか、調湿機能を持ち経年変化によって味わいを増す。複合フローリングは、安価ではあるが合板特有の安っぽさがあり、経年劣化し、肌さわりが冷たく、有害物質の放散が懸念されシックハウス症候群の一因となる[3][4]。
なお英語の flooring は単に『床材』という意味であり、リノリウムや和室の畳も英語では flooring である。 国際標準化機構(ISO)には十数種のフローリングに関する規格がある[1]。 など 日本農林規格(JAS)では単層フローリングと複合フローリングに分類される[1]。一般的には一枚板を基本とする無垢フローリング(ムクフローリング)が単層フローリングにあたり、これと複合フローリングに大別される[5]。 単層フローリングとはひき板を基材とする構成層が1(単層)のフローリングをいう(ただし、裏面に防湿・不陸緩和を目的として積層材料を接着したものを含む)[1]。単層フローリングは、さらにフローリングボード(根太張用又は直張用)、フローリングブロック(直張用)、モザイクパーケット(直張用)に分類される[1]。 このうち最も広く生産、流通、施工されているものがフローリングボードである[5]。 フローリングホードのうち根太張用のものは側面加工として「さねはぎ加工」を施す[1]。小幅の長尺材を、一方の側面が凸、他方の側面が凹になった本実(ほんざね)加工とし、これを多数噛み合わせて床全体を隙間無く覆う。これを実矧ぎ(さねはぎ)ないし実継ぎ(さねつぎ)と称する。 フローリングホードのうち根太張用以外のものは側面加工として「あいじゃくり加工」を施す[1]。 単層フローリング以外のフローリングで根太張や直張に用いられるフローリングをいう[1]。 複合フローリングの規格では根太張用で厚さが21mm以下のものは「さねはぎ加工」を側面に施すこととされている[1]。 継ぎ手のない完全な無垢材一枚ものをOPC、縦方向に3?5枚程度の板を継いだものをUNI、縦横に継ぎ手のある集成材のように見えるタイプをFJLと呼ぶ[6]。
種類と規格
ISO
ISO631:1975 Mosaic parquet panels - General characteristics[1]
ISO1072:1975 Solid wood parquet - General characteristics[1]
ISO1324:1985 Solid wood parquet - Classification of oak strips[1]
ISO2036:1976 Wood for manufacture of wood flooring - Symbols for mark ing according to species[1]
JAS
単層フローリング 凹凸のついた実材
フローリング・ボード - 根太張用・直張用で、広葉樹、南洋材、針葉樹の1枚のひき板(縦継ぎしたものを含む)のもの[5]。
フローリング・ブロック - 直張用で、ひき板を2枚以上並べて正方形又は長方形に接合したもの[5]。
モザイク・パーケット - 直張用で、ひき板の小片(ピース)を2枚以上並べて紙等で組み合わせたもの[5]。
複合フローリング 複合フローリングの施工
形状による分類
長さによる分類
定尺フローリング - 規定の長さで統一したフローリング。複合フローリング・WPC床材では大半を占める。長さ・幅はメーカー・製品により多様。
乱尺フローリング - 一片の長さが様々なフローリング。無垢材が殆ど。幅はメーカー・製品により多様。
継ぎによる分類
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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