フレームバッファ
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VRAM (ブイラム, Video RAM)は、コンピュータなどにおける、ディスプレイに対するビデオ(動画像)表示部分のメモリ(記憶装置)として使われるRAM。グラフィックスメモリまたはビデオメモリ[1]とも呼ばれる。専用のデュアルポートのものもあれば、メインメモリと同じDRAMSRAMを利用したものもある。かつて、グラフィックス用フレームバッファの為に用意したメモリをG-RAMと表記していた時期もあるが、意味としては等価である。GPU上で汎用計算を行なうGPGPUが普及してからは、グラフィックス用途に限らないデータの処理用途にも転用されている。
目次

1 概要

2 素材のバッファ

2.1 テキストVRAM

2.2 テクスチャバッファ

2.3 Zバッファ・ステンシルバッファ

2.4 頂点バッファ・インデックスバッファ・定数バッファ


3 レンダリングバッファ

3.1 ラインバッファ

3.2 フレームバッファ


4 ランダムアクセスバッファ

5 VRAMのバスアーキテクチャ

5.1 デュアルポートRAM

5.2 UMA


6 脚注

7 関連項目

概要

通常のDRAMをVRAMとして使用する場合、グラフィックコントローラ (CRTCVDPなど) とCPUで同時にVRAMをアクセスすることによる競合を避ける必要がある。この解決策としてグラフィックコントローラがバスの空きをチェックして競合を避けるサイクルスチールという技法が使われた。また、CPUとグラフィックコントローラで同時にアクセス可能なデュアルポートRAMと呼ばれるメモリがVRAMとして使われることもあった[2]。このデュアルポートRAMがVRAMとして広く使われた時代があったためか[独自研究?]、本来の言葉の意味からすると誤用ではあるが、動画像処理用途ではなくともデュアルポートRAMのことをVRAMと呼ぶ用例が過去には多くみられた[3][信頼性要検証]。広義のデュアルポートRAMとしては1995年にサムスン電子が開発したWRAM (Window RAM) がある。WRAMはデュアルポート構成なだけでなく、チップ上に描画向けの簡単な演算機能を持っており、描画の高速化に一役買っていた。WRAMはMatrox MillenniumやMillennium IIで採用されたが、それ以後はデュアルポートRAMは主流ではなくなっている。

2000年台以降ではVRAMの高速化が進み、GDDRと呼ばれる高速処理専用のメモリ規格が登場[2]3次元コンピュータグラフィックス描画における莫大なデータの高速転送を実現している。主な規格として、GDDR3、GDDR4(英語版)、GDDR5などがビデオカードに搭載されている。GDDR系統とは別に、根本的なブレイクスルーとなるTB/secの帯域幅を実現するメモリ規格であるHBM (High Bandwidth Memory) が考案され、2015年6月にリリースされたAMD Radeon R9 Fury XにHBM第1世代が世界で初めて搭載された[4]。一方で、GDDR5の後継規格として、技術的に従来の延長線上にあるGDDR5Xや、GDDR6も考案されている。コストパフォーマンスの観点から、オフィス用途ではDDR3などのDDR系統が、ゲーム用途ではGDDR系統が主に用いられている一方、高性能だが高価なHBMはプロフェッショナルグラフィックス用途やHPC用途(特に人工知能の研究開発で顕著)を中心に利用されている。

その主な用途はレンダリングした画面を走査するまでのバッファであるが、レンダリングに際して用いる頂点データやテクスチャなどの素材をバッファリングしたりするなど、中間の処理にも用いられる。これらの構成は各機種のアーキテクチャによって大きく異なる。

VRAMを用いたシステムのメモリ空間は、主記憶装置と同じアドレス空間を持つ場合と、グラフィックコントローラが独立したアドレス空間を持つ場合がある。

VRAMにカラーピクセル(画素)を配置する方法としては、カラーコードのビットごとに配置するプレーンドアクセス方式(フレームアクセス方式/水平型VRAM)、カラーコードのバイトごとに配置するパックドピクセル方式(ビットマップ方式/垂直型VRAM)、キャラクタ単位で配置するキャラクタグラフィック、プログラマブル・キャラクタ・ジェネレータなどがある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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