フレッツ網におけるIPv6では、NTT東日本およびNTT西日本が提供するフレッツサービスにおけるIPv6の適用について記述する。 NTT(東日本、西日本)のフレッツ網は、実運用されているIPv6のネットワークとしては2011年現在で約1390万回線を有する世界最大級のネットワークである。NTTのフレッツ網では、IPv6のグローバルユニキャストアドレスで構築されている。グローバルユニキャストアドレスである理由は、 しかし、日本電信電話株式会社等に関する法律により、日本国外との通信業務が制限されていることから、グローバルユニキャストアドレスを使用していても、IPv6インターネット[注 1]に対する接続サービスをNTTが提供することができないため、NGNは閉域網としてインターネット(IPv6)からは孤立しており、相互にルーティングはされないのが基本である。また、そのような構造の副作用により、IPv6-IPv4フォールバック問題や、IPv6マルチプレフィックス問題が発生している[1]。 NTT西日本のフレッツ光プレミアム及びv6アプリの個別契約、NTT東日本のフレッツ・ドットネットの個別契約、並びに平成19年2月24日以降、新規開通したBフレッツに割り当てられる。また、準備が整いしだいNTT東日本の既存BフレッツユーザにもIPv6が割り当てられるようになる。ただし、これらは「フレッツ」網内だけ(「フレッツスクウェア」など「フレッツ」網内だけで提供されるサービス)の機能であり、インターネットのIPv6空間への接続には「フレッツ光ネクスト」およびこれに対応したプロバイダへの契約が必要となる(当初2011年4月にサービス開始予定であったが、東日本大震災のため遅延した)。また、プロバイダによっては現状のIPv4網内にトンネリングなどの形でIPv6網へ接続できるサービスを提供しているところもある。 NTTのフレッツ網では、NGNサービスであるフレッツ 光ネクストにおいては、IPv6インターネットに接続するための回線サービス品目の名称として、「インターネット (IPv6 IPoE) 接続」と「インターネット (IPv6 PPPoE) 接続」の2つの方法により提供をしている。なお、IPv4と同様にインターネットへの最終的な接続性を提供するのはISPである。フレッツ光ネクストにおけるISPによるIPv6接続サービスの普及率は、2017年3月現在で30.5%である[2]。 Bフレッツやフレッツ 光プレミアム[注 2]の既存ユーザの一部については、前述「閉域網としてのIPv6サービス」のとおり、フレッツ網内の閉域網通信用にIPv6プロトコルが使用されている場合があるが、「インターネット (IPv6 IPoE) 接続」と「インターネット (IPv6 PPPoE) 接続」のような、IPv6インターネットに接続するための回線サービスは提供されておらず、利用できない。NTT東西及びISP側は、フレッツ 光ネクストへの変更を推奨している。フレッツ 光ネクストに変更せずにIPv6インターネットに接続したい場合には、フレッツサービス以外の一般のトンネリング接続サービス(IPv6 over IPv4)を別途利用する必要がある。 網構成から「ネイティブ方式」[注 3]、「NGN IPoE」と呼ばれる事もある。
目次
1 概要
2 閉域網としてのIPv6サービス
3 IPv6接続サービス
3.1 インターネット (IPv6 IPoE) 接続
3.1.1 IPv4 over IPv6
3.1.2 対応CPE (IPv4 over IPv6を利用する場合)
3.1.3 対応CPE (IPv4 over IPv6を利用しない場合)
3.2 インターネット (IPv6 PPPoE) 接続
3.2.1 対応CPE
4 フレッツ網でのIPv6サービスに関する諸問題
4.1 IPv6-IPv4フォールバック問題
4.2 フォールバックのタイムアウト時間とフレッツ網側対策
4.3 AAAAフィルタ
4.4 IPv6マルチプレフィックス問題
4.5 (参考)IPv6 PPPoE対応CPEの要求仕様
5 IPv4、IPv6二重投資問題
6 脚注
6.1 注釈
6.2 出典
7 関連項目
8 外部リンク
概要
NTTがIPv6の採用を検討していた時点では、ユニークローカルユニキャストアドレスやとサイトローカルユニキャストアドレスに関する仕様変更が議論の的になっており確実に使用できる保証が無かったこと。
今後NTTが予定している回線すべてにIPv6プレフィックスを配布するにはユニークローカルユニキャストアドレスではIPv6プレフィックスの数が足りないこと。
フレッツ網でユニークローカルユニキャストアドレスを使用してしまうと、ユーザ側でユニークローカルユニキャストアドレスを使用できなくなるためである。
また、マルチキャストによるコンテンツ配信のインフラ整備も計画されていた。
閉域網としてのIPv6サービス
IPv6接続サービス
インターネット (IPv6 IPoE) 接続
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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