フリューゲルホーン
[Wikipedia|▼Menu]

フリューゲルホルン
各言語での名称

Flugelhorn
Flugelhorn
Bugle
Flicorno
柔音號(繁体字)、柔音号(簡体字)


B♭管3バルブ・フリューゲルホルン
分類

金管楽器
音域
長2度下(in B♭)で記譜
関連楽器


トランペット

コルネット

メロフォン

演奏者

著名な演奏者項目参照

フリューゲルホルン(: Flugelhorn, : Flugelhorn)は、金管楽器の1種であり、ビューグル属の楽器である。時として(英語風に)フリューゲルホーンとも呼ばれ、しばしばフリューゲルと略称される。「フリューゲル」(Flugel)はドイツ語で翼の意味である。
概要

外観はコルネットに似るが、より管の内径の開きが早い。サクソフォーンの考案者として知られるアドルフ・サックスによって考案された「サクソルン」(saxhorn)と呼ばれる一群のうちの「ソプラノ」(あるいは、その改良されたもの)とされる。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}しかし、音楽史家の中には、異説を唱える者もある。[誰?]ミュンヘンのミヒャエル・サウワーレ (Michael Saurle) が1832年にバルブ付きのビューグル(信号ラッパ)として発明したものが記録にある[1]

一般に知られるものは、多くのトランペットやコルネットと同じ変ロ調のものであり、これはB(♭)(ベー)管と呼ばれるが、変ホ調のものも存在し、こちらはEs(エス)管と呼ばれる。

音色は、トランペットやコルネットと比較して、より太く、一般に「より豊かで暗い」「甘美」と形容される。コルネットと同程度には機敏であるが、通常使用するマウスピースの深さから、高音域の演奏はより難しいとされている。
特徴

管長は
トランペットコルネットと等しく、音域も同様であるが、コルネットよりも円錐部分が多く、またその部分の口径も大きいことがより太く柔らかく、深みに富んだ音色を生んでいる。

トランペットと同様、バルブは3つ備えることが普通であるが、フランスのメーカー、コルトワ等に見られるように、4バルブのものも存在する。ピストン式とロータリー式バルブがあるが、ピストン式が主流である。

マウスピースの口径はトランペットと同等であるが、シャンクが異なるため、通常は同じものを使用することはできない。シャンクにはケノンに代表されるストレート・シャンクと、トランペットと同様のテーパー・シャンクに大別されるが、メーカーによって実際のシャンク形状は異なることが現状である。また、その独特のメロウな音色を醸し出すために、より深いカップ形状が好まれる傾向にある。

フリューゲルホルンはトランペットやコルネットよりペダルトーンへの移行が容易でペダルトーンが濁らないことも特徴である。サブ・ペダルトーンへの移行もこれまた簡単で、カールハインツ・シュトックハウゼンの「ピエタ[2]」では4バルブ付きのフリューゲルホーンに5オクターブ近い音域を吹奏するように要求している[3]

使用例

ジャズブラスバンド(金管バンド:英国式ブラスバンドやドイツのポザウネンコア)ではよく使われ、ソロ楽器としての側面がある。

オーケストラではあまり使われることがない。マーラー交響曲第3番ポストホルンの代わりに使用されることがあるが、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団などではポストホルンそのものを使用している[注釈 1]。他にはヴォーン・ウィリアムズ交響曲第9番レスピーギの「ローマの松」(バンダ)などに使用例がある。

金管アンサンブルなどでソロを吹く場合に使われることがある。

ジャズではトランペット奏者が吹くことが多い。

著名な演奏者

チャック・マンジョーネ

クラーク・テリー

アート・ファーマー

三宅純

TOKU

市原ひかり

ハーブ・アルパート

ランディ・ブレッカー

セルゲイ・ナカリャコフ

脚注[脚注の使い方]
注釈^ なお、初版ではフリューゲルホルンが指定されている。

出典^ Royal Bavarian privilege for a "chromatic Flugelhorn" 1832
^ “Pieta, No. 61?”. www.youtube.com. Youtube (2021年5月20日). 2022年4月27日閲覧。
^ “『ピエタ』のフリューゲルホルンの音域は5オクターヴ近くにまで拡張されています。”. www001.upp.so-net.ne.jp. kst-info (2021年1月26日). 2022年4月27日閲覧。

関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、フリューゲルホルンに関連するカテゴリがあります。

フランペット

外部リンク

日本管打・吹奏楽学会実行組織機関による楽器WEBライブラリー










オーケストラの楽器
木管楽器

ピッコロ

フルート

アルト


オーボエ

オーボエ・ダモーレ

コーラングレ

バリトンオーボエ

クラリネット



アルト

バス


ファゴット

コントラファゴット

サクソフォーン

金管楽器

ホルン

トランペット

ピッコロ

アルト

バス


トロンボーン

アルト

バス

コントラバス


チューバ

コルネット

フリューゲルホルン

ユーフォニアム

ワグナーチューバ

打楽器

ティンパニ

バスドラム

スネアドラム

トムトム

グロッケンシュピール

ヴィブラフォン

アンティークシンバル

シロフォン

マリンバ

シンバル

タムタム

トライアングル

スレイベル

タンバリン

チューブラーベル

カウベル

プロヴァンス太鼓

むち

鍵盤楽器

ピアノ

チェンバロ

チェレスタ

鍵盤付きグロッケンシュピール

オルガン

弦楽器

ヴァイオリン

ヴィオラ

チェロ

コントラバス

ハープ

典拠管理データベース
国立図書館

フランス

BnF data

ドイツ

アメリカ

その他

MusicBrainz楽器


記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:17 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef