フランス次期空母(PA2)
予想図(2006年)
基本情報
艦種航空母艦(正規空母)
原型艦クイーン・エリザベス級航空母艦
艦歴
現況計画中止
要目
満載排水量70,000 - 75,000 t
全長283 m
最大幅73 m
吃水11.5 m
機関統合電気推進方式
主機
ディーゼルエンジン×4基
RR MT-30ガスタービンエンジン×2基
推進スクリュープロペラ 2軸
最大速力25ノット(46 km/h)以上
航続距離10,000海里(15ノット)
乗員
個艦要員1,000名
航空要員650名
兵装
シルヴァー VLS(8セル)×2基
20mm単装機関砲×8門
搭載機
ラファールM×32機
E-2C×3機
NFH90×5機
総計40機
レーダーヘラクレス対空捜索・目標捕捉用
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フランス次期空母(フランスじきくうぼ)は「PA2」(Porte-Avions 2、航空母艦2)とも呼ばれ、建造が計画されていたフランス海軍の航空母艦の通称。 2013年のフランスの防衛方針
[1][2]により計画はキャンセルされた。タレス・ネーバル・フランス社(Thales Naval France)と仏DCN社(Direction des Constructions Navales Services)がフランス海軍のために開発を計画していた新しい航空母艦である。イギリス海軍のためにタレスUK社(Thales UK)と英BMT社(BMT Limited)が進めている、以前は「CVN計画」と呼ばれていた新しい空母建造計画である「クイーン・エリザベス級航空母艦」を原型として計画された。
この空母は排水量70,000 - 75,000t程度が見込まれ、フランスの南東部に位置するヴァール県のトゥーロンを母港に、現在のフランス空母「シャルル・ド・ゴール」(Charles de Gaulle)をおぎなうものとして計画されていた。フランスの2008年度予算ではこの2隻目の空母の予算が含まれていた[3]。 これまでのフランスの空母、「クレマンソー」(Clemenceau)と「フォッシュ」(Foch)は、それぞれ1961年と1963年に完成して、1970年代半ばにはこれらに代わる艦の必要性が認識されていた。この計画は40,600tの原子力空母「シャルル・ド・ゴール」が1989年4月にDCN社によるブレストの海軍造船ドックでの起工式によって現実となった。この空母は1994年5月には一応の完成後、短期間だけ就役したが、多数の問題のために2001年まで再就役は延期されていた。その中には、航空機の試験後に発覚したフライト・デッキの長さの不足やプロペラの破損、振動と騒音の問題も含まれる。フランス海軍はその同じ設計でもう1隻の空母を建造することが良くないことは理解していたので、2003年には2隻目の航空母艦に関するフランスの要求を満たすためにイギリス海軍の設計を導入する可能性が浮上してきた。 2004年の英仏協商100年祭において、フランス大統領のジャック・シラクによって空母の要求は承認された。2006年1月26日には、英仏の国防大臣が将来の空母の設計に関して協力することを取り決めた。 これまでのイギリスが支払った設計への投資に見合ったコストをフランスが支払うことに同意したことで、イギリスの空母設計情報を入手できるようになった。それは2006年の1月には3,000万ポンド(2007/10レートで70.5億円相当)、2006年7月には2,500万ポンド(58.75億円相当)、フランスがプロジェクトを続けるなら、さらに4,500万ポンド(105.75億円相当)を支払うことになる[4]。
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