フランス書院文庫官能大賞
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フランス書院文庫官能大賞(フランスしょいんぶんこ かんのうたいしょう)は、株式会社フランス書院2002年より主催する官能小説を専門とした文学賞および文芸コンテスト。フランス書院官能大賞とも。

現在では年に2回開催されている。前身はフランス書院新人賞。
概要

現在フランス書院は直接の原稿持ち込みを受け付けておらず、基本的に当コンテストが唯一の応募原稿窓口である。応募要項の詳細はホームページ「原稿募集のお知らせ」に記載。
賞および賞金

賞金は大賞が100万円、特別賞および新人賞が30万円である。さらに第27回よりノンフィクション賞が再開され、こちらも賞金は30万円。第30回からは電子書籍を前提としたeブックス賞/eノワール賞が設けられた。後者は女性をターゲットとしている。


全ての賞で毎回該当者がいるとは限らず、特に大賞は現在のところ第1回の
白石澪、第6回の宇治薫、第23回の妻木優雨の3名のみ。

過去には編集長特別賞、第25回ではフランス書院文庫創刊35周年特別賞、他にも電子書籍のみの配信を前提としたeブックス特別賞とボーンデジタル賞など、基本三賞以外でも作品評価のために賞が新設されることがある。他にも第23回、第26回では優れた陵辱系作品に対して結城彩雨特別賞が設けられている。

第15回からノンフィクション部門が設けられていたが、受賞作品の出ないまま第22回を最後に廃止された(最終選考通過作品は存在する)。しかし第27回からは「URL投稿限定」で再び賞金つきのノンフィクション賞が設けられた。

以前は公式ホームページで最終結果発表が行われておらず書影公開をもって発表としていたが、年2回開催にシフトした第12回以降は結果が明示されるようになった。

選考に関して

締切は、年2回開催となった現在では例年5月末日および11月末日。フランス書院文庫ホームページにて一次選考、二次選考、最終選考、各賞結果の発表が順次行われている。最終的な各賞結果発表は、締切からおよそ4-5ヶ月後。最終選考通過者には事前に連絡をしていることが公表されており
[1]、最終選考を通過した作品には結果発表と同時に編集部による講評が掲載される。発表では受賞作品名(原題)と著者の応募名イニシャルが公開されるが、刊行にあたって改題と正式なペンネームが決定される。

フランス書院文庫は、受賞しなくても才能や個性を感じた場合には担当編集者がつきデビューとなる可能性はあるとしており[2]、実際にワイルドカード枠としてデビューする作家も複数いる。過去には一次、二次選考の落選者からも活躍中のレギュラー執筆陣が出ていると発表されている[3]


新人賞としての側面を持つが、アマチュアに限らずフランス書院以外で活躍しているプロ作家にも応募資格がある。また応募可能な作品は未発表のものに限られるが、現在は商業作品でなければWeb上に発表された作品も応募可能である[4]


原稿枚数が「自由。」とされているのが特徴。フランス書院は応募要項の「よくある質問」において目安を「四百字詰めで100ページ前後を目標に書いてみてください」と記載している。刊行にあたっては十分な分量に改稿する必要があるが、第23回ではA4用紙で25枚程度の作品が特別賞を受賞しており、編集部は「少ない原稿の分量であっても、濡れ場がすばらしければ受賞する可能性がある」としている[5]。それ以前にも、枚数によらず同等の審査を行うと明言している[6]

応募総数は非公表だが、第6回では1189通[7]、第8回では1094通[8]など、過去には公表されている年もある。

少なくとも第11回までは下読みのアルバイトは使わずに編集部が全作品に直接目を通しているとホームページにて公表されているほか[9]、作品を最初から最後まで読んで判断を下すのが編集部のルールであるとも紹介されている[10]

傾向に関しては、ホームページに掲載される講評にてたびたび言及されているように、書籍化を前提としているため古典的な筋立ての官能小説が受賞することが多い。受賞を逃した作品について、例えば第28回では具体的に「フランス書院文庫の読者は中高年男性がメインのため、妹や幼なじみといった少女ヒロインのみでは書籍化に不安があった」、「ラノベ的な雰囲気が前に出すぎていた」といった見解が公表されている[11]。しかしながら、こういった既刊作品のカラーとは異なるライト文芸寄りの作品(編集部は「カテゴリーエラー」と表現している)についても、近年は電子書籍媒体のフランス書院eブックスとして刊行される場合がある。第30回からはeブックス賞が常設された。

受賞者一覧

いずれもフランス書院公式発表による。太字は大賞受賞者、「-」は該当作品なし、空欄は未刊行を示す。

回数
(締切/発表)賞受賞者受賞作の刊行タイトル刊行
第1回大賞
白石澪人妻・同窓会の夜に2003年3月
新人賞---
特別賞星野聖この夜が終わるまで 彼女は友人の妻2003年6月
第2回大賞---
新人賞---
特別賞---
編集長特別賞冬野螢のぞく 奪われた人妻2004年2月
第3回大賞---
新人賞槇祐介淫狼と美少女2005年11月
特別賞芳川葵ママ 美母へのお願い2005年9月
編集長特別賞宮園貴志少年日記 お姉さんの生下着2006年5月
第4回大賞---
新人賞---
特別賞---
編集長特別賞村瀬達也人妻と医者 美人MR・涼子2006年9月
第5回大賞---
新人賞---
特別賞---
編集長特別賞嵐山鐵婦人科診察室 人妻と女医と狼2007年9月
第6回

(2007年11月末日)大賞宇治薫はんなりと… 年上の京おんな2009年2月
新人賞---
特別賞---
編集長特別賞榊原澪央相姦四重奏2009年12月
第7回

(2008年11月末日)大賞---
新人賞---
特別賞---
第8回

(2009年11月末日)大賞---
新人賞樹快人僕と妹の痴姦日記2010年9月
特別賞宮坂景斗青獣の美餌 友達の母を 担任女教師を2010年7月
第9回

(2010年11月末日)大賞---
新人賞---
特別賞---
編集長特別賞八剣舞贄の華 凌辱華道教室2011年12月
第10回

(2011年11月末日)大賞---
新人賞---
特別賞---
第11回

(2012年11月末日)大賞---
新人賞---
特別賞---
第12回[12]

(2013年11月末日)
(2014年4月25日)大賞---
新人賞七海優僕の下宿生活 美母娘VS.女教師2014年8月
特別賞---
第13回[13]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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