『フラワー・イン・ザ・ダート』
ポール・マッカートニー の スタジオ・アルバム
リリース1989年6月5日
録音1987年-1989年
ジャンルロック
時間53分42秒
レーベルキャピトル、パーロフォン
プロデュースポール・マッカートニー、ミッチェル・フルーム、ニール・ドーフスマン、トレヴァー・ホーン、スティーヴ・リプトン、エルヴィス・コステロ、デイヴィッド・フォスター、クリス・ヒューズ、ロス・カラム
ポール・マッカートニー アルバム 年表
バック・イン・ザ・U.S.S.R.
(1988年)フラワーズ・イン・ザ・ダート
(1989年)ポール・マッカートニー・ライブ!! 1989-1990
(1990年)
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『フラワーズ・イン・ザ・ダート』(Flowers In The Dirt)は1989年に発売されたポール・マッカートニーのアルバム。10曲目・That day is doneの歌詞の一節「flowers in the dirt」をアルバム名としている。 1980年代後半、マッカートニーは『ワンス・アポン・ア・ロング・アゴー』等、フィル・ラモーンのプロデュースにより一部の楽曲を制作していたが、1987年にコンビを解消。エルヴィス・コステロとの出会いが大きな意味を持った作品。電話を通じて知り合ったポールとエルヴィスは、多くの曲を共作し、そのうち4曲は本作に、2曲はエルヴィスのアルバム『スパイク』(1989年)に収録された。また、曲ごとに様々なプロデューサーを起用し、サウンドに幅を持たせているが、ポール本来のメロディアスで親しみやすい作風を貫いている。 本作発表後、実にウイングス以来となるワールド・ツアーを行う。1989年9月から1990年7月に及ぶ大規模なもので、セットリストは彼が長年演奏を躊躇していたビートルズ時代の楽曲が半数を占めていた。 1991年には、来日記念盤としてボーナスCDを追加した2枚組『フラワーズ・イン・ザ・ダート ?スペシャル・パッケージ?』が限定発売された。ボーナスCDには、新録音の「ロング・アンド・ワインディング・ロード」や、「ラヴ・ミー・ドゥ」と「P.S.アイ・ラヴ・ユー」を繋ぎ合わせた「P.S.ラヴ・ミー・ドゥ」など8トラックを収録。 本作は、マッカートニーのアルバムとしては永らく最後の全英アルバムチャート1位獲得となっていたが、2020年にリリースされたマッカートニーIIIが31年ぶりの全英1位を獲得したことによりこれは解消。
解説
楽曲
「マイ・ブレイヴ・フェイス」(先行シングル)「ユー・ウォント・ハー・トゥー」「ケアレス・ラヴに気をつけて」「ふりむかないで」の4曲は、ポールとエルヴィス・コステロの共作で、他はマッカートニーが作詞・作曲。「ユー・ウォント・ハー・トゥー」では、マッカートニーとコステロのデュエット・ボーカルも聴ける。
「ラフ・ライド」「フィギュア・オブ・エイト」「ハウ・メニー・ピープル」「太陽はどこへ?」の4曲は、マッカートニー、トレヴァー・ホーン、スティーヴ・リプトンの共同プロデュース。トレヴァーの色が出た、テクノロジカルな音作りを披露している。「フィギュア・オブ・エイト」はツアーのオープニングナンバーであった。
「幸せなる結婚」は、デイヴィッド・フォスターとの共同プロデュースで、デヴィッド・ギルモア(ピンク・フロイド)がゲスト参加。
「プット・イット・ゼア」のストリングス・アレンジは、マッカートニーとジョージ・マーティンによる。
「ふりむかないで」にはニッキー・ホプキンスがピアノでゲスト参加。マッカートニーとはビートルズ時代の「レボリューション」以来の競演を果たした。
2016年6月に発売されたベスト・アルバム『ピュア・マッカートニー?オール・タイム・ベスト』には、このアルバムからの楽曲が1曲も収録されていない。
収録曲
マイ・ブレイヴ・フェイス - "My Brave Face"
ラフ・ライド - "Rough Ride"
ユー・ウォント・ハー・トゥー - "You Want Her Too"
ディストラクションズ - "Distractions"
幸せなる結婚 - "We Got Married"
プット・イット・ゼア - "Put It There"
フィギュア・オブ・エイト - "Figure Of Eight"
ディス・ワン - "This One"