『フラッシュフォワード』(Flashforward)は、カナダのSF作家ロバート・J・ソウヤーのSF小説。また、それを原作とするテレビドラマ。 1999年発表。日本語版はハヤカワ文庫から2001年1月に発売され(ISBN 4150113424)、2010年1月に新装版として再刊行された(ISBN 978-4-15-011743-6)。訳者の内田昌之
概要
劇中の「フラッシュフォワード」とは、心理現象の「フラッシュバック」をもじった造語である。訳書では初出時には「未来転位」という漢字が当てられ、後には「時間転位」という言葉も使われている。 2009年4月21日(刊行の10年後)、ジュネーヴ郊外にあるヨーロッパ素粒子研究所 (CERN) の量子物理学者ロイド・シムコーとテオドシオス(テオ)・プロコピデスは、大型ハドロン衝突型加速器 (LHC) を用いてビッグバンから十億分の一秒後の状態を再現することにより、ヒッグス粒子を発見するための実験を行おうとしていた。ところが加速器の中で二つの原子核が衝突した瞬間、世界中の人々が21年後の未来である2030年10月23日の自分自身を体験する。1分43秒のフラッシュフォワードの間に起きた事故や手術の中断などで多くの命が失われた。CERNで働くエンジニアのミチコ・コムラが前夫との間にもうけた幼い娘もその一人だった。 ロイドはミチコと婚約しているが、未来のヴィジョンでは違う女性と結婚していた。彼は未来は確定していて変えられないという持論と、両親が離婚した時の辛い記憶から、どうせうまく行かないのなら婚約を取り消した方がいいのではないかと悩む。一方テオはヴィジョンを見なかったが、後に自分が2030年10月21日に誰かに殺されることを知らされ、何とかそれを防ごうとする。 FlashForward
あらすじ
ドラマ
ジャンルドラマ
サスペンス?
サイエンス・フィクション
原作ロバート・J・ソウヤー
監督Brannon Braga
デヴィッド・S・ゴイヤー
出演者ジョセフ・ファインズ
ジョン・チョー
ジャック・ダヴェンポート
ザカリー・ナイトン
ペイトン・リスト
ドミニク・モナハン
ブリアン・F・オバーン(英語版)
コートニー・B・ヴァンス
ソーニャ・ヴァルゲル
クリスティーン・ウッズ(英語版)
製作
制作ABCスタジオ
放送
音声形式英語
放送国・地域 アメリカ合衆国
放送期間2009年9月24日 - 2010年5月27日
放送分42分
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テレビシリーズ『フラッシュフォワード』(FlashForward)は、ABCが『LOST』に続き制作した。パイロット版作成に10億円を注ぎ込んだと言われる第1話は、アメリカ合衆国では2009年9月24日木曜夜8時に放送が始まり、約1250万人が視聴した。しかし2010年5月27日の放送で打ち切られ、シナリオ上の未解決要素を残したまま1シーズン全22話で終幕を迎えた。世界の100を超える国と地域で放送が決定している。日本では2010年7月よりAXNでの独占放送が、2011年4月よりテレビ朝日での地上波放送が開始された。
『LOST』の俳優が2人(ソーニャ・ヴァルゲル、ドミニク・モナハン)出演している。