フナ属
ギンブナ 沖縄のフナ類、遺伝的な詳細や在来性は不明?
分類
界:動物界 Animalia
門:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
綱:条鰭綱 Actinopterygii
上目:骨鰾上目 Ostariophysi
目:コイ目 Cypriniformes
科:コイ科 Cyprinidae
亜科:コイ亜科 Cyprininae
属:フナ属 Carassius
種
本文参照
フナ(鮒、?、?[1])は、コイ目コイ科コイ亜科フナ属(フナぞく、学名: Carassius)に分類される魚の総称。ユーラシア大陸において広く分布する魚の一種[2]。 日本を含むユーラシア大陸に広く分布し、河川、湖沼、ため池、用水路など、水の流れのゆるい淡水域などにも生息し、水質環境の悪化にも強い。 他のコイ目の魚同様背びれは1つだけで、ひれの棘条は柔らかくしなやかである。背中側の体色は光沢のある黒色か褐色で、腹側は白い。全体的な外見はコイに似るが、口元にひげがない。また、コイに比べて頭が大きく、体高も高い。体長は10 - 30 cm程度だが、ゲンゴロウブナやヨーロッパブナは40 cmを超えるものもいる。 ゲンゴロウブナとその品種改良種であるヘラブナは植物プランクトンを食べるが、他のフナはほとんどが雑食性である。水草、貝類、昆虫類、甲殻類、ミミズ、パンなど、さまざまなものを食べる。 産卵期は春で、浅瀬の水辺に集まって水草などに直径1.5 mm程度の付着性卵を産みつける。 氷で閉ざされた池などの無酸素状態を乳酸からエタノールに変換することで短期間だが生き残る[3]。 フナは生物学的な分類が難しいとされている魚のひとつである。姿・形・色だけで種を判別することはできないため、初心者が種類を見分けることは困難である。例えば、日本社会においては、「フナ」と呼ばれる魚は慣例的に細かい種類に呼び分けられている。しかし、その「種類」がそれぞれ生物学的に別種か、亜種か、同じ種なのかはいまだに確定されていない。なお、俗に言う「マブナ」はゲンゴロウブナと他のフナ類を区別するための総称である。
概要
分類中琉球のフナ類。普通個体(上)、半透明鱗(中)、全透明鱗(下)。当該地域では透明鱗や緋鮒が出現しやすい。
ギンブナ Carassius langsdorfii または Carassius buergeri langsdorfii
全長30 cmほど。日本から朝鮮半島、中国にかけて分布する。日本産の物同士でも明確に染色体数が異なる系統があり、宮崎・岡山産の個体は染色体がフナの基本である100本だが、関東・琵琶湖産のものは明らかにこれより多く156本が大半(一部206本のものも)でほぼ全てがメスであり、無性生殖の一種である雌性発生でクローン増殖することが知られている[4][5]。
キンブナ Carassius buergeri subsp. 2[6]
日本の関東地方・東北地方に分布する。全長は15 cmほどで、日本のフナの中では最も小型。名のとおり体が黄色っぽく、ギンブナよりも体高が低い。準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)(2007年)
オオキンブナ Carassius buergeri buergeri
(†注: FishBase では okin-buna と naga-buna をこの学名魚の一般名として併記する[7])日本西部と朝鮮半島に分布する。全長40 cmほど。名のとおりキンブナに似るが大型になる。最近は放流されたのか関東方面でも見られるようになった。
ゲンゴロウブナ Carassius cuvieri[6]
琵琶湖固有種。全長40 cmほど。体高が高くて円盤型の体型をしている。植物プランクトンを食べるため、鰓耙が長く発達し、数も多い。釣りの対象として人気があり、今や日本各地に放流されている。ヘラブナとはゲンゴロウブナを品種改良したもの。絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト)(2007年)
ニゴロブナ Carassius buergeri grandoculis[6]
琵琶湖固有種。全長30 cmほど。頭が大きく、下あごが角ばっているのが特徴である。滋賀県の郷土料理である鮒寿司にも使われる。絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト)(2007年)
ナガブナ Carassius buergeri subsp. 1[6]