フクイベナートル
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フクイベナートル
生息年代:
中生代前期白亜紀,
127.0?115.0 Ma Pre??OSDCPTJKPgN
全身骨格復元ディスプレイ(福井県立恐竜博物館
地質時代
約1億2700万年前 - 約1億1500万年前 [注 1]
バレミアン - アプチアン [1]
中生代白亜紀前期(前期白亜紀
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:爬虫綱 Reptilia
亜綱:双弓亜綱 Diapsida
下綱:主竜形下綱 Archosauromorpha
上目:恐竜上目 Dinosauria
:竜盤目 Saurischia
亜目:獣脚亜目 Theropoda
下目:テタヌラ下目 Tetanurae
階級なし:マニラプトル形類 Maniraptoriformes
階級なし:コエルロサウルス類 Coelurosauria
マニラプトル類 Maniraptora
上科:テリジノサウルス上科

Therizinosauroidea?
:(未定のクレード)
:フクイベナートル属 Fukuivenator

学名
Fukuivenator
Azuma et al., 2016[1]
和名
フクイベナートル



Fhukuivenator paradoxus
Azuma et al., 2016模式種[1]

フクイベナートル / フクイヴェナートル / フクイベナトル / フクイヴェナトル[3]学名:Fukuivenator)は、約1億2700万年前から約1億1500万年前にかけて(中生代白亜紀前期〈前期白亜紀〉の半ばにあたる、バレミアン期からアプチアン期にかけて)の時代に、アジア大陸の中緯度・東岸部[注 2]の東岸部に棲息していた肉食恐竜。歯の特徴から雑食の可能性も指摘されている。獣脚亜目コエルロサウルス類マニラプトル形類に分類され[1]、長らくドロマエオサウルス科と思われてきたが、2022年には、ほぼ同時期の遼寧省の地層から発見されたベイピャオサウルスファルカリウスなどとの類縁性からテリジノサウルス上科との近縁性が日本古生物学会例会にて指摘された[4]。このグループでは最初期の系統と思われる。paradoxus の1(パラドクスス種 / パラドクサス種[3])のみが知られている。

化石日本福井県勝山市北谷町にある北谷層にて福井県立恐竜博物館2007年(平成19年)夏(7月19日-8月31日)に行った第3次恐竜化石発掘調査[5][6][7]で、8月21日に発見された。2016年(平成28年)2月23日記載[8]。体化石をもとに正式に記載された恐竜としては日本国内で7例目となる[8]
名称原始的なテリジノサウルス上科として復元されたフクイベナートル古いフクイベナートルのマウント

学名を日本語に意訳するなら「逆説の福井の狩人」といったところである[8]

属名の構成要素である "Fukui" は、化石が福井県から産出したことにちなむ。"venator" はラテン語で「狩人」を意味し、獣脚類であることにちなむ。

種小名のほうは、分類学的に混乱させるような形質や発見経緯などをもった種に対して種小名として当てられることが多い慣用的用語である。そのままラテン語の "paradoxus" から来ており、「パラドックスの」「逆説の」という語意をもつ。マニラプトル形類としては原始型と進化派の相反する特徴が本種に混在している、その意外性からこの語が選ばれている。
科学的知見
化石の産地と産状

本種のホロタイプ(正基準標本)である FPDM-V8461 は[1]、福井県勝山市北谷町にある発掘現場から発見された。化石が産出した地層は手取層群赤岩亜層群北谷層(英語版)に属し[1]、露頭の時代は白亜紀前期のバレミアンからアプチアンとされている[1]。この地層からは、放射性同位体年代測定で約1億2700万年から約1億1500万年前の年代が得られている[1]。模式標本は部分的な骨格と頭骨からなる。骨格は日本から発見された恐竜化石の中では最も保存状態が良い[9]。化石は160個もの骨と骨の断片からなり、関節が繋がった状態では発見されなかった[1]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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