F1関連記事
F1レギュレーション
F1世界選手権ポイントシステム
F1歴代記録
F1世界選手権の歴史
フォーミュラ1カー
フォーミュラ1カー (Formula One car) は、フォーミュラカーの一種でF1世界選手権の規則に沿ったレーシングカーである。 現代のフォーミュラ1カーが、他のフォーミュラカー(レースカテゴリ用マシン)と大きく異なる点として、参戦する各チームが独自にマシンを作ることにある[* 1]。生産性やコストパフォーマンスが重視される量産車やこれをベースにするプロトタイプカーレース、共通シャーシを用いる他のフォーミュラカーレースとは全く異なる「1品モノ」ないし、多くて数台しか製作されない車両である。また材質はその素材の特性(重量、強度など)を第一に選択され、早くからクロモリ鋼など比較的高価な材料が使われていたが、近年は更に高コストな素材(チタン合金、カーボンファイバー (C-FRP))が多用され、高価な素材の使用に拍車がかかっていた。しかし開発・製作費の高騰から、安全性のための部材[* 2]以外についてはF1レギュレーションにより規制が年々強められている傾向にある。 カーボンファイバー製のモノコックが全てのチームで採用されている。カーボンファイバーは強固だが柔軟性に欠けるため、カーボンファイバーの間にアルミニウム製のハニカムを挟んでいる。レギュレーションではシャーシの材料については特に言及されていない。しかし、シャーシの各部についてFIAが強度を確認する「クラッシュテスト」が毎年実施され、これをクリアするにはカーボンファイバー製以外では困難になってきていることが、カーボンファイバー製のシャーシしか存在しない一因となっている。レギュレーションでは「サバイバルセル」と表現される。 シャーシは各チームが独自の物を製造し、カーボンファイバー製品の製造に必須なオートクレーブはチームが所有していることがほとんどだが外注しているチームもある。 構造については、最初期はラダーフレームといった簡素な構造にシンプルなデザインのものが多数を占めていたが、エンジンパワーやマシンの速度が向上するにつれて、ラダーフレーム → バスタブ構造 → モノコック構造というように、より動的車体剛性が高い構造に切り替わっていった。さらに、空力が追求されることで形状も複雑なものへと変化していった。 素材としては1980年代半ばまで、ほとんどアルミニウムが使用されてきたが、1980年代の大出力のターボエンジンの強大なパワーを支えることや、速度上昇によるシャーシの強度アップが求められた結果、カーボンファイバー製以外のシャーシは駆逐された。同様に、エンジンカバーなどの空力パーツやサスペンションアームなどは軽量化や強度アップの面からシャーシと同じくカーボンファイバー製のものが多数使用されている。 2014年に1.6 Lシングルターボ / V6、最高回転数15,000 rpmが規定となり、細かい規定変更を繰り返しながらも現在までの基本形となっている。 過去には自然吸気エンジン搭載車とターボエンジン搭載車の混走や、V8 - V12エンジンの混走、1.5 Lツインターボ / V6で最高出力が1,500馬力以上のものや、2005年まで使用されていた3 L自然吸気 / V10で最高出力が900馬力以上・最高回転数が20,000 rpm以上、などバラエティに富む時代もあったが、エンジン開発競争による開発費の高騰を抑制する等の目的から規制が次第に厳しくなり、現在ではエンジンの吸気系統や排気量が統一されるとともに、各部の寸法も厳密に規定されており、2014年は開発凍結、2015年から2016年まで「トークン制」を採用しエンジンのアップデートが厳しく制限された。トークン制は2017年に廃止されたが、年間使用数がより厳しく制限されたため頻繁なアップデートは難しくなっている。 エンジンコントロールユニット(ECU)は、2008年からマクラーレン・エレクトロニック・システムズ(現:マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ)が供給する共通ECUに統一されている。
概要
シャーシ
フェラーリ・158F1(1964年)フェラーリ・F2004(2004年)
エンジンBMW P86(2.4 L・V8自然吸気エンジン 2006年)