フェルミのパラドックス
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出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2015年3月)

フェルミのパラドックス(: Fermi paradox)は、物理学者エンリコ・フェルミが最初に指摘した、地球外文明の存在の可能性の高さと、そのような文明との接触の証拠が皆無である事実の間にある矛盾のことである。
概要

フェルミは、当時考えられていた宇宙年齢の長さと宇宙にある膨大な恒星の数から、地球のような惑星が恒星系の中で典型的に形成されるならば、宇宙人は宇宙に広く存在しており、そのうちの数種は地球に到達しているべきだと考察した。1950年に昼食をとりながらの同僚と議論の中では「彼らはどこにいるんだ?」という問いを発したとされる。

このような問題について考えたのはフェルミが最初ではなかったが、彼はこの問題を「宇宙人の存在の可能性」だけに単純化したという特徴がある。宇宙人と人類の接触の可能性については、時代的には後のことになるがドレイクの方程式といった考え方も提案されている。1975年にはマイケル・H・ハート(英語版)によってこの問題についての研究が始められ、いつしかフェルミ-ハートのパラドックスと呼ばれるようになった。
各種の考察

宇宙人は存在しているが、存在の証拠を人類の知識では理解できないのだという主張から、宇宙人の存在を前提にフェルミのパラドックスの解決が試みられたり、知性を持った宇宙人は存在しないか極まれにしか存在しないので、人類はそれらと接触することができないという観点から議論されることが多い。主として超常現象を基にした憶測に基く様々な解釈・意見が挙げられている。

宇宙人は存在し、すでに地球に到達しているが検出されない。(UFO陰謀説
(英語版))

到達した宇宙人は発見されても全て、各国政府により公表が差し控えられており、調査を試みる者には妨害が加えられる(メン・イン・ブラック)。

到達した宇宙人は全て、潜伏、又は地球の生命に擬態して正体を隠している。

到達した宇宙人は全て、ケイ素生物意識生命体など、地球人が「宇宙人」として認識できない形態の生命である。

別次元(五次元等)に存在するため、地球人が認識出来ない。

恒星間探査機(英語版)やブレイスウェル・プローブ(英語版)などによる通信が到達しているが、地球人側の技術の低さのためにそれを認識できていない。例えば、Wow! シグナルは当時電波望遠鏡のアンテナが電波の発信方向を向いていなければ検出できなかった。小惑星J002E3サターンVロケットの3段目(S-IVB)である事が分かっているが、それは軌道の計算によって判明したのであり、直接観測は出来ていない。


宇宙人は存在し、過去に地球に到達していたが、最近は到達していない。

既に来訪しており、遺跡などにその痕跡が残されている。詳細は古代宇宙飛行士説を参照。

既に来訪しており、我々人類(もしくは地球上の他の生物)はその子孫である。

既に来訪しており、ハンガリー人を名乗っている(当時のフェルミの周囲で語られたジョーク。「火星人」と言われた天才ジョン・フォン・ノイマンらハンガリー勢を指している。アインシュタイン他の19世紀後半のヨーロッパ生まれの天才たちを、潜伏した宇宙人とするバージョンもある)。

既に来訪しており、それは我々が広く知る特定の著名人である(Wikipedia:削除された悪ふざけとナンセンス/エイプリルフールにおける宇宙人に関するジョークの歴史)。


宇宙人は存在するが、なんらかの制限又はある意図のためにまだ地球にやってきていない。

多くの宇宙人は穏健で引っ込み思案な知的生命であるため、宇宙に進出しない。たとえ宇宙へ進出する気概と技術を持った文明であったとしても、宇宙開発の過程でケスラー・シンドロームのような事態が発生すれば、「進出したくても物理的に進出できない」状況に追い込まれる可能性がある。

知的生命体は、高度に発達すると異星人の文明との接触を好まなくなる。特に精神転送の技術が発達し、シミュレーテッド・リアリティの中で生きることを選択する水準に到達した文明人は、基本的に自分たちが作り出した「理想的な仮想世界」の外部の出来事に関心を持たなくなる為。

異星人と接触した結果地球上に起きる混乱を避けるなどの目的で敢えて目立った接触を行わない。これは「動物園仮説」又は「保護区仮説」と呼ばれる。創作小説等の言葉を借りれば、「未開惑星保護条約(宇宙に大規模に進出し得ない文明レベルの惑星には介入しない)」のような星系間の条約が存在する可能性が指摘されている。関連した仮説として、地球人側がどんなに宇宙観測や宇宙人検出の為の技術開発を行っていても、宇宙人側は地球に対してプラネタリウムのように「偽りの宇宙」を見せる為に決して接触することはないというプラネタリウム仮説(英語版)も提唱されている。

異星人と接触を試みる、もしくは宇宙に向けて自身の存在を発信することは文明の破滅に繋がるためしない。これは黒暗森林理論と呼ばれる。ひとつの文明がもうひとつの文明が存在することを探知したが、相手側はこちらの存在を知らないとき、

宇宙中の文明と文明は、文化的な違いと非常に遠い距離に隔てられているために、(相手側が善意の文明だろうが悪意の文明だろうが)お互いに理解することも信頼することもできない(猜疑連鎖)

どんな文明も突然技術が飛躍的に向上する可能性があるので、うかつにコミュニケーションをとれば(現段階で自分より技術が劣っていたとしても)こちらを探しあてられる可能性がある。また放っておいても探しあてられる可能性がある


これらの定理により、一つの文明が他の文明の存在を知った後ではコミュニケーションも沈黙も役に立たない。そのためもし宇宙の中に他の文明を見つけたら、生存のための最善策はすぐに相手を消滅させることになる。またこのことにより自分の存在や相手からみた方角、宇宙での座標などの情報を曝すことはできない。よって今までに地球外生命体を発見できていないのは宇宙に存在する文明たちが攻撃の目標にならないように自分の存在を消しているからである。2008年に発売された劉慈欣三体II 黒暗森林に登場する理論。

単純に宇宙人側も地球及び地球人の存在を検出できていない為、地球に対する物理的または通信によるアプローチを試みていないだけである可能性(いわゆるSETIのパラドックス)。観測されている既知の恒星の数からの推計では、太陽系外惑星のうち恒星のハビタブルゾーン内に存在する地球型惑星は、銀河系だけでも数百億個程度存在しているとされるが、太陽系外惑星の発見方法は恒星と比較してかなり限定されており、地球文明が実際に発見できた系外惑星は2019年時点では4000個程度に過ぎず、そのうち実際に地球側からアレシボ・メッセージの様な電波発信が行われた系外惑星は僅か数十個程度である。

宇宙人による全天探索計画が実際になされているとしても、はるか遠方で行っているため光速の壁に突き当たってまだ地球には達していない(137億光年以内に、そのような試みをする知的生命体はいない)。地球人の住む天の川銀河ラニアケア超銀河団に属しているが、宇宙のインフレーションにより超銀河団間の距離は光速で離れていくため、仮に別の超銀河団内に銀河系全体を支配できる水準の文明)カルダシェフ・スケールにおけるIII型文明)が存在したとしても、超光速通信超光速航法を確立していなければ、超空洞を越えて地球人に対するアプローチを行う事自体が出来ない。

なおド・ジッター宇宙論では、各銀河団が互いに離れていく速度はダークエネルギーの影響により光速を越える速度で指数関数的に増加しつづけるため、銀河系とアンドロメダ銀河の衝突合体(ミルコメダまたはミルクドロメダの誕生)が発生する約40億年後頃には、ラニアケア超銀河団以外の超銀河団のみならず、ラニアケア超銀河団を構成する各銀河団すらも分裂して宇宙の地平面の遥か彼方へと飛び去ってしまい、ミルコメダからは局所銀河群内の星同士以外、(宇宙背景放射を含む)如何なる星の光も観測が出来なくなる(膨張する宇宙の未来)と予想されている。


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