フェノバルビタール
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
5-ethyl-5-phenylpyrimidine-2,4,6(1H,3H,5H)-trione
臨床データ
胎児危険度分類
US: D
法的規制
UK: クラスB
US: スケジュールIV
投与経路経口, 直腸, 非経口(筋肉注射、静脈注射)
薬物動態データ
生物学的利用能>95%
血漿タンパク結合20 to 45%
代謝肝臓 (大部分はCYP2C19)
半減期53-118時間
排泄尿または糞便
識別
CAS番号
50-06-6
フェノバルビタール(Phenobarbital、略号:PB)は、バルビツール酸系の抗てんかん薬である。日本ではフェノバールの名で販売される。適応は、不眠症・不安の鎮静や、てんかんの痙攣発作である。抗不安薬、睡眠薬といった用途では、現在ではより安全なベンゾジアゼピン系に置き換えられた[1]。てんかんにおいても、フェノバルビタールは第一選択薬ではない[2]。またベゲタミンの成分の1つであった[4]。
連用により薬物依存症、急激な量の減少により離脱症状を生じることがある[5]。医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律における劇薬、習慣性医薬品である。向精神薬に関する条約のスケジュールIVに指定される。麻薬及び向精神薬取締法における第三種向精神薬である。 GABAA受容体に作用し、中枢神経系における抑制系の増強により興奮を抑制する。作用の発現は遅く持続的である(長時間作用型)。 日本における適応は以下である[3]。
作用機序
適応
不眠症、不安・緊張状態の鎮静
てんかんの痙攣発作など[6]