フェニキア文字
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フェニキア文字


類型:アブジャド
言語:フェニキア語
時期:紀元前1050年頃より、フェニキア人が衰退するまで使用された。
親の文字体系:エジプトヒエログリフ

原シナイ文字

原カナン文字

フェニキア文字



子の文字体系:

古ヘブライ文字

アラム文字

ギリシア文字
他にも数多く存在すると言われる。
Unicode範囲:U+10900-U+1091F (PDF)
ISO 15924 コード:.mw-parser-output .monospaced{font-family:monospace,monospace}Phnx
注意: このページはUnicodeで書かれた国際音声記号 (IPA) を含む場合があります。
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音素文字の歴史


青銅器時代中期-原シナイ
前19-15世紀

ウガリット 前15世紀


原カナン 前14世紀

フェニキア 前11世紀

古ヘブライ 前10世紀

サマリア 前6世紀


アラム 前9世紀

ブラーフミー 前6世紀
インド系

チベット 7世紀

クメール 7世紀

ジャワ 9世紀
他多数


ヘブライ 前3世紀

シリア 前2世紀

ナバテア 前2世紀

アラビア 4世紀

ペルシア 7世紀

ウルドゥ 11世紀

ターナ 18世紀



パフラヴィ 前2世紀

アヴェスタ 4世紀


ソグド

突厥 5世紀

ウイグル 8世紀

(契丹小字 10世紀)

(女真小字 12世紀)


モンゴル 13世紀

満洲 16世紀

シベ 20世紀


トド 17世紀

ワキンダラー 20世紀




ギリシア 前9世紀

エトルリア 前8世紀

ラテン 前7世紀

ルーン 2世紀

オガム 4世紀

ゴート 4世紀



コプト 300年

グルジア 4世紀

アルメニア 405年

グラゴル 862年

キリル 10世紀



イベリア 前6世紀


南アラビア 前9世紀

ゲエズ 前5–6世紀


メロエ 前3世紀
カナダ先住民 1840年
注音 1913年
キラムワ碑文。サマル(現トルコ南部のジンジルリ・ヒョユク)出土、紀元前825年ごろ[1]

フェニキア文字(フェニキアもじ)は、北セム系言語であるフェニキア語を表す、22文字からなる音素文字である。1つの文字が1つの子音を表すアブジャドである。

原カナン文字を元とし、紀元前1050年頃より整備され、フェニキア人(古代地中海世界において現在のレバノン一帯を中心に活動していた民族)によって使用された。右から左に書かれた。

フェニキア文字は、現在使われているほとんどの音素文字(アルファベットアブギダを含む)の源と考えられている。
概要

フェニキア文字は22の字母を持つ純粋なアブジャド(子音文字)である。すなわち、子音を表現する字母のみから構成され、母音用のいかなる記号も持たない。このような文字体系において母音は口伝えによって知り覚えるということになる。この特徴はフェニキア文字から生まれたアラム文字、ヘブライ文字、アラビア文字などにも受け継がれた[2][3]

フェニキア文字と同系統の古い文字には楔形文字の字形を持つウガリット文字や、いまのイエメン一帯で使われた南アラビア文字があるが、文字体系はいずれも28-30字ほどを持つ。これに対し、フェニキア文字は22文字しかなく、フェニキア語において子音体系が簡素化したことの反映と考えられている[4]

フェニキア文字はフェニキアの商人により欧州・中東へ広められた。それらの地域で様々な種類の言語を表記する為に使われるようになり、多くの後継文字体系が生み出された。現代の文字体系の多くが、各地に広まったフェニキア文字から派生したものだと考えられている。フェニキア文字の変化形であるアラム文字は、現代のアラビア文字ヘブライ文字の祖先である。

ブラーフミー文字もアラム文字が元になっているという説があり、インド系文字(インド東南アジアチベットで現在も使われている)の元となった。インド系文字は記号によって母音を表すアブギダである。

ギリシア文字はフェニキア文字の直系の後継であるが、特定の文字の音価は母音を表すように変更されアルファベットとなった。さらにこれを元としラテン文字キリル文字コプト文字などが生み出された。
歴史メシャ碑文で使用されているものと同様のフェニキア文字
解読

フェニキア文字などの西セム諸文字は、18世紀にジャン=ジャック・バルテルミによって解読された。バルテルミは1756年にパルミラ文字について、ギリシア語との二言語碑文をたよりに固有名詞を比較することで各文字の表す音を明らかにし、それから本文を同系の言語であるヘブライ語シリア語の知識をもとに解釈することで一晩で解読に成功した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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