「フィーヴァー」
リトル・ウィリー・ジョン の シングル
B面レター・フロム・マイ・ダーリン
リリース1956年5月
規格シングル
録音1956年4月1日、オハイオ州シンシナティ[1]
ジャンルリズム・アンド・ブルース
時間2分40秒
レーベルキング・レコード (4935)
作詞・作曲John Davenport, Eddie Cooley
プロデュースHenry Glover
チャート最高順位
24位 (米国ポップ・チャート) (1956年)
1位 (米国R&Bチャート) (1956年)[2]
リトル・ウィリー・ジョン シングル 年表
Need Your Love So Bad
(1955年) Fever
(1956年)Do Something for Me
(1956年)
ミュージックビデオ
「Fever」
フィーヴァー(Fever)は、エディ・クーリーとオーティス・ブラックウェルが共作した楽曲。ブラックウェルはこの曲のソングライター・クレジットではジョン・ダヴェンポート名義となっている。オリジナルのレコーディングは、R&Bシンガー、リトル・ウィリー・ジョンによるもので、彼のデビュー・アルバム『Fever』(1956年)のためにレコーディングされ、同年4月にシングルとしてもリリースされた。この曲はビルボードのR&Bチャートの1位を獲得、またポップ・チャートの24位を記録している[3]。 「フィーヴァー」のアイデアは、オーティス・ブラックウェルの旧友で「Priscilla」(1956年)のヒットで知られるエディ・クーリーからブラックウェルに対して示された[4]。ブラックウェルは以下の通り語っている。「エディ・クーリーは私のニューヨークの友人で、電話をしてきて『「フィーヴァー」という曲のアイデアがあるんだが、完成させることができないでいるんだ』と言うんです。私は当時まだ(音楽プロデューサーの)ジョー・デイヴィスとの契約が残っていたので、別の名前で曲を書かねばならなかったんです」。彼がこのとき使用したジョン・ダヴェンポートという名前はブラックウェルの義理の父の名前だった[5]。伝えられるところによると、リトル・ウィリー・ジョンはこの曲を気に入らなかったものの、説得を受けて1956年3月1日、キング・レコードの社長シド・ネイサンとアレンジャー/プロデューサーのヘンリー・グローヴァーの下、この曲をレコーディングした[6]。この曲は1956年リリースの彼のデビュー・アルバム『フィーヴァー』のタイトル曲となった[7]。「フィーヴァー」はマイナー調を使用したソウルとリズム・アンド・ブルースの楽曲であり、レイ・フェルダーとルーファス・"ノーズ"・ゴアがプレイする低音のサクソフォンを含むアレンジが施されており、ギターはビル・ジェニングスが担当している。ジョンのヴォーカル・スタイルはうなり声(モーニング)に近いものがあり、背後にはムードを幾分か軽くする効果を持つ指を鳴らす音が入っている[4]。 「フィーヴァー」は1956年4月にシングルとしてリリースされ、別面に収録された「レター・フロム・マイ・ダーリン」と合わせ、共にR&Bチャートでトップ10入りするヒットとなった。「フィーヴァー」は、1956年7月21日に米国ビルボードのR&Bベスト・セラー・チャートのトップまで上り詰め、3週間に渡りトップをキープした[8]。Billboard Hot 100でも24位を記録するなど、ポップ・チャートにも食い込んでいる[8][9]。シングル盤は米国で100万枚を売り上げている[10]。またこの曲は、BMIの最優秀R&B楽曲賞を受賞している[11]。 この曲は、ロバート・クリストガウの著書「Christgau's Record Guide: Rock Albums of the '70s」(1981年)の1950年代、1960年代の「基本レコード集」に含まれている[12]。
背景と反響