フィアット・500X
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500X (チンクェチェント・エックス) は、イタリアフィアットが同ブランドでヨーロッパ市場ならびに北米市場向けに販売するコンパクトクロスオーバーSUV(CUV)である。開発はフィアットとその傘下であるアメリカクライスラーが共同で行った。
概要

フィアット・500X

2015年登場モデル
2022年改良モデル
概要
製造国 イタリア
販売期間2015年?
ボディ
乗車定員5名
ボディタイプ5ドア クロスオーバーSUV
エンジン位置フロント
駆動方式前輪駆動
四輪駆動
パワートレイン
エンジン直列4気筒 1.4 L ガソリンターボ マルチエア
直列4気筒 1.6 / 2.0 Lディーゼル マルチジェット
直列4気筒 2.4 L ガソリン タイガーシャーク
変速機5速MT
6速MT
9速AT
6速DCT
前前:マクファーソンストラット
後:マクファーソンストラット
後前:マクファーソンストラット
後:マクファーソンストラット
車両寸法
全長4,250 mm
全幅1,800 mm
全高1,600 - 1,620 mm
その他
姉妹車ジープ・レネゲード
系譜
先代セディチ
後継600(2代目)
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フィアット・セディチの後継車種として開発され、2014年10月のモンディアル・ド・ロトモビルワールドプレミア[1]

500の一員となるべく、500L/500L リビング同様、500のデザインモチーフを随所に反映させているのが特徴である。

ジープブランドで販売されるレネゲードは500Xと基本メカニズムの大半を共用する兄弟車であり、ともにイタリア・メルフィにあるSATAで生産される。

2022年改良モデル
リア

日本での販売

2015年6月8日、日本でも2015年秋に発売することを発表し、ティザーサイトをオープンした[2]。日本仕様は全車後述の1.4Lマルチエアとなり、FF車(シティルックの「POP STAR」「POP STAR PLUS」)は6速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)が、4WD(オフロードルックの「CROSS PLUS」)には9速ATが組み合わされる。

その後、同年9月29日に翌月24日より発売を開始すると発表、10月24日より発売が開始された。

2016年10月29日、日本での発売一周年を記念した500X初の限定仕様車「Fiat 500X Black Tie」「Fiat 500X Yellow Cross」を発売[3]。「Black Tie」が100台、「Yellow Cross」が140台の限定。「Black Tie」は「PopStar Plus」をベースに、限定色のブラックボディカラーに500Xでは初めてレザーシートを装備。また、フィアットブランド車として初めて「アダプティブクルーズコントロール」を標準装備し、特別装備としてBeatsAudio プレミアムサウンドシステムスピーカー、17インチのブラックアルミホイールを装備する。「Yellow Cross」は「Cross Plus」をベースに、「Black Tie」同様アダプティブクルーズコントロールを標準装備した。それ以外に、18インチのブラックホイール、ブラウンカラーのレザーシートを特別装備として追加している。

2017年7月1日、仕様向上[4]を行い「Pop Star」はバイキセノンヘッドランプやクラッシュミティゲーション(衝突被害軽減ブレーキ)付の前面衝突警報、レーンデパーチャーウォーニング(車線逸脱警報)を新たに標準装備し、シートカラーバリエーションにアイボリー/ダークグレーを追加。アルミホイールも新デザインの17インチタイプを採用した。「Pop Star Plus」と「Cross Plus」は、これまで特別仕様車で装備されていたアダプティブクルーズコントロールを標準装備し、ブラウン/ダークグレーシートカラーの色調変更、ブラック/ダークグレー内装を追加した。

2018年2月22日、一部改良[5]を行い同日より発売。全グレードでインフォテインメントシステム「Uconnect」の最新世代を採用し、ディスプレイのサイズが7インチに大型化。Apple CarPlayおよびGoogle Android Autoにも対応すると共にセンターコンソールのUSBポートをこれまでの1個から2個に増設。なお、本変更でドライブモードセレクターは最上位グレードの「Cross Plus」のみの設定になる。

2018年10月13日、限定車「Fiat 500X Xtreme」を発売[6]。限定は80台で、「Cross Plus」をベースに専用エクステリアカラーの「シネマブラック」やシルバーの専用デザインを採用した18インチアルミホイール、ブラック/ダークグレーレザーシートを装備しながらも価格を税込339万円とベースグレード車(343万5000円)よりも4万5000円安くした。

2019年5月18日、マイナーチェンジ[7]。エンジンが、新世代のオールアルミ製1.3l直列4気筒「FireFly」ターボエンジンに変更された。同時に、グレード体系が変更され、日本では「500X Cross」と受注生産の「500X」の2タイプになる。

2020年8月22日、新グレード「500X Sport」を発売[8]。大開口のロアインテークスポーツフロントバンパー、ボディ同色サイドスカート、スポーツリアバンパー、19インチ10スポークアルミホイール、ボディ同色ホイールアーチモールディングで低重心感を強調。ステアリングにも専用チューニングが施され、ステアリングホイールとメーターフードにはアルカンターラを採用(ステアリングホイールは本革とのコンビネーション)。シートも、「500X Cross」に比べて高さを13mm低くしたブラックレザーシートを採用した。

2022年6月30日、限定車「500X Comfort」を発売[9]。「500X Cross」をベースに、ヘッドライトならびにフォグランプを受注生産の500X同様ハロゲン式にし、シートをヒーター機能付ファブリックシートに変更。また、ベースモデルよりも外径をサイズアップした18インチアルミホイールを採用しつつも、価格を「500X Cross」に比べて10万円安く抑えている。カラーは、ジェラートホワイト、テクノグリーンに加え通常カタログモデルに設定の無いシルバーグレーの3色から選べ、限定は各80台(合計240台)。

2022年8月27日、限定車「500X Infinito」を発売[10]。「500X Cross」をベースに、ルーフをブルー仕上げの電動開閉式ソフトトップに変更。それ以外の装備は「500X Cross」に準ずる。カラーは、ジェラートホワイトのみで限定は100台。

2022年11月29日、仕様変更とグレード再編[11]。既に500eで採用されているフロントの500ロゴ、リアはシンプルなシルバーのFIATロゴに変更された。グレードは「500X Cross」と「500S Sport」の2種になり、注文販売だった「500X」は発売を終了した。「500X Cross」はドアミラーカバーがボディ同色からブラックに変更され、アルミホイールも17インチから18インチにサイズアップした。「500X Sport」には、自動防眩ミラーが標準装備された。カラーはジェラート ホワイト、パッション レッドの2色で「500X Cross」にはファッション グレー(メタリックカラー)が、「500X Sport」にはファッション グレーに加えイタリア ブルー(共にメタリックカラー)がオプションカラーとして設定される。

2023年6月17日、新グレードの「Club」を発売[12]。「500X SPORT」をベースに、一部装備を厳選してシートをFIATのロゴをあしらったモノグラムを使用したファブリックシート(シートヒーター無し)に変更して価格を抑えた。

2024年3月28日、限定車「Brezza」を発売[13]。特別装備として、2022年の限定車「500X Infinito」以来となるソフトトップ(カラーはアイボリー)を採用した。カラーと限定数は、ジェラートホワイトが100台、パッションレッドが50台の計150台。
メカニズム

プラットフォームは500L同様、GMと共同開発した「GM FIATスモールプラットフォーム」を発展させた「スモールワイド4×4アーキテクチャー」を採用。

エンジンは、ガソリンが「マルチエア」と呼ばれる1.4LのSOHCターボ(出力特性により欧州向け「マルチエア2」と北米向け「マルチエア」の2種が存在)とチェロキーにも搭載される北米向け専用の「タイガーシャーク」と呼ばれる2.4LのSOHC自然吸気エンジンの2種、ディーゼルは「マルチジェット」と呼ばれる1.6Lと2.0Lの2種のSOHCターボをラインナップするが、追って1.3L「マルチジェット」や1.6Lバイフューエル仕様の「E-torQ」も加わる予定である。

トランスミッションはエンジンに応じて組み合わせが異なり、1.4Lガソリンと1.6Lディーゼルにはフィアットパワートレーン(FPT)製6速MTもしくは6速DCTが、2.0Lディーゼルと2.4Lガソリンにはフィアット初となるZF製9速AT(マニュアルモード付)が組み合わされ、2.0Lディーゼルには6MTも設定される。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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