フアン・カルロス1世
基本情報
建造所ナバンティア社フェロル造船所
運用者 スペイン海軍
艦種強襲揚陸艦
準同型艦キャンベラ級
アナドル
艦歴
発注2004年3月[1]
起工2005年5月20日[1]
進水2008年3月10日[1]
就役2010年9月30日[2][3]
要目
基準排水量19,300 t
満載排水量
27,082 t(揚陸艦任務時)
24,660 t(軽空母任務時)
全長230.82 m
最大幅32 m×
吃水7.07 m
機関CODAGE
フアン・カルロス1世(スペイン語: SPS Juan Carlos I; L-61、フアン・カルロス・プリメロ)は、スペイン海軍の強襲揚陸艦。スペインのために建造された軍艦としては史上最大である[3]。
艦名は、スペイン国王フアン・カルロス1世にちなむ。またファン・カルロス1世、レイ・ファン・カルロス1世(「レイ」はスペイン語で「王」の意)と表記されることもある。 本艦は、スペインがはじめて開発した強襲揚陸艦(LHD)である。マルチハザード化およびグローバル化に伴う任務の多様化に対処するため、揚陸艦任務や軽空母任務のほか、水陸両用作戦を排した戦力投射、また戦争以外の軍事作戦(人道援助など)まで考慮した多用途性を備えている[1]。 本艦の開発計画は「戦略投射艦」(Buque de Proyeccion Estrategica, BPE)として開始された。直接の目的は、2隻のエルナン・コルテス級揚陸艦の更新であったことから、主眼は揚陸作戦に置かれている。が、「プリンシペ・デ・アストゥリアス」退役後は唯一の空母任務が可能な艦としても期待されていることから、かなり強力な航空運用能力も備えており、多任務に運用される[1]。正式な設計契約は2003年2月5日に締結された。計画は2003年9月5日に内閣の承認を受け[3]、2004年3月に発注された[1]。建造はナバンティア・フェロル造船所において行なわれ、起工は2005年5月、2008年3月10日に進水した[2]。 なお準同型艦として、オーストラリア海軍のキャンベラ級強襲揚陸艦があり2014年に就役している。また、トルコ海軍も準同型艦の導入を検討し、2015年5月にセデフ造船と契約を結び、「アナドル」として2016年4月30日にイスタンブールにて起工、2023年4月10日に就役した。 本艦は、全通飛行甲板を有する長船首楼船型を採用している。満載排水量は、揚陸艦任務の際には27,079トンであるが、軽空母任務においては搭載物が軽くなるため24,660トンとなる。主船体の甲板は7層、アイランドは6層で構成されている[1]。 主機関としては、電気推進方式によるアジマススラスター推進を採用して、船体設計の自由度が向上している。その発電機としてはゼネラル・エレクトリック LM2500ガスタービンエンジン(出力19,750 kW)1基と、MAN 16V32/40 V型16気筒ディーゼルエンジン(出力7,860 kW)2基が搭載されており、CODAGE
来歴
設計艦尾側から。エレベータやウェルドックのハッチが設置されているのが見える。
能力
航空運用機能