ファースト・フォリオ
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初版(1623)標題頁

ファースト・フォリオ (First Folio) は、シェイクスピア戯曲をまとめて出版した最初の作品集。正式な題は「ウィリアム・シェイクスピアの喜劇、史劇、悲劇」("Mr. William Shakespeares Comedies, Histories & Tragedies")。 当時の価格は1ポンド(今日の95-100ポンド、170-190USドル)。

シェイクスピアの死から7年後の1623年、同僚のジョン・ヘミングスJohn Hemingeとヘンリー・コンデルHenry Condellが、当時知られていたシェイクスピアの戯曲37編のうち『ペリクリーズ』を除く36篇をフォリオ判(二折り判、全紙に対して一度だけ折り、二葉で4頁とする)としてまとめて出版した。『マクベス』や『十二夜』はこの全集が無ければ失われていたかもしれない[1]。『ペリクリーズ』だけが除外された理由は、この作品にはシェイクスピアの真作であるかどうか疑わしい点が見られたためである。「『ペリクリーズ』は別人の作品であり、シェイクスピアは脚色(ないし若干の加筆)をしただけである」「別人とシェイクスピアの合作である」などといった諸説に関する議論には研究者の間でも結論が出ていない。なお、その後の研究により『ペリクリーズ』以外にもファースト・フォリオに収録されていないシェイクスピアと他の作家との合作やシェイクスピアが手を加えた他人の作品とみられるものが発見されており、真作を「正典(Canon)」と呼ぶのに対し、これらは「外典(Apocrypha)」と総称される(シェイクスピア外典を参照)。

約750部が印刷されたが、2020年現在で現存が確認されているのは235部で、そのうち完全な形であるのは56部のみとされる[2]

2020年10月14日、初版本が997万ドル(約10億5000万円)で落札された。これは文学作品としては史上最高額である[1]
出典^ a b “シェークスピア戯曲集初版本、10億円超で落札 文学作品で最高額”. AFP通信. 2020年10月19日閲覧。
^ シェークスピア全集の初版本、10億円で落札 文学作品の最高額 CNN、2020年10月16日

関連項目

シェイクスピアの初期のテキスト

初期近代英語

書籍に関する世界一の一覧










ウィリアム・シェイクスピア
悲劇

ロミオとジュリエット

マクベス

リア王

ハムレット

オセロー

タイタス・アンドロニカス

ジュリアス・シーザー

アントニーとクレオパトラ

コリオレイナス

トロイラスとクレシダ

アテネのタイモン

喜劇

夏の夜の夢

終わりよければ全てよし

お気に召すまま

シンベリン

恋の骨折り損

尺には尺を

ヴェニスの商人

ウィンザーの陽気な女房たち

空騒ぎ

ペリクリーズ

じゃじゃ馬ならし

間違いの喜劇

テンペスト

十二夜

ヴェローナの二紳士

二人の貴公子

冬物語

史劇

エドワード三世

ジョン王

リチャード二世

ヘンリー四世 第1部

ヘンリー四世 第2部

ヘンリー五世

ヘンリー六世 第1部

ヘンリー六世 第2部

ヘンリー六世 第3部

リチャード三世

ヘンリー八世

ソネット

ソネット集

ヴィーナスとアドーニス

ルークリース凌辱

不死鳥と雉鳩

恋人の嘆き

情熱の巡礼者

外典
失われた戯曲

サー・トマス・モア

カルデーニオ

恋の骨折り甲斐

マーリンの誕生

ロークラインの悲劇

ロンドンの放蕩者

ピューリタン

第二の乙女の悲劇

リチャード二世 第1部

サー・ジョン・オールドカースル

トマス・クロムウェル

ヨークシャーの悲劇

フェア・エム

ミュセドーラス

エドモントンの陽気な悪魔

フェヴァーシャムのアーデン

エドマンド剛勇王

ジョン王の乱世


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