ファン・スペイク級フリゲート
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ファン・スペイク級フリゲート

基本情報
艦種フリゲート
命名基準著名なオランダ海軍軍人
運用者 オランダ海軍
 インドネシア海軍
就役期間 1967年 - 1990年
前級ルーフディア級
次級コルテノール級
要目
基準排水量2,200トン
満載排水量2,850トン
全長113.4 メートル (372 ft)
最大幅12.5メートル (41 ft)
吃水5.8メートル (19 ft)
乗員180名
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ファン・スペイク級フリゲート(オランダ語: Van Speijk klasse fregatten)は、オランダ海軍フリゲートの艦級[1][2]リアンダー級フリゲートのオランダ版として、1960年代に6隻が建造された。退役後はインドネシア海軍に売却され[3]、アフマド・ヤニ級フリゲート(インドネシア語: Fregat kelas Ahmad Yani)として再就役している[4][5]
目次

1 来歴

2 設計

3 装備

3.1 竣工時

3.2 改修後 (オランダ海軍)

3.3 改修後 (インドネシア海軍)


4 諸元表

5 同型艦

6 脚注

6.1 注釈

6.2 出典


7 参考文献

8 関連項目

来歴

1950年、第二次世界大戦で甚大な損害を被ったオランダ海軍は大規模な再編成に着手し、その一環として、相互防衛援助計画 (MDAP) の財源を用いてアメリカ海軍キャノン級護衛駆逐艦6隻を購入した。これは再建期のオランダ海軍にとって貴重な護衛艦として活躍したが、1960年代に入ると、陳腐化・老朽化にともなって更新が必要になっていた。これに応じて建造されたのが本級であり、まず1962年に4隻が、1964年には更に2隻が発注された[3]
設計

建造の遅滞を避けるため、基本設計は、できるかぎりイギリス海軍リアンダー級フリゲートが踏襲された[3]。ただしオランダ海軍の要求事項に基づいて、上部構造物には数々の改正が施されており[1]、艦橋構造物はより幅広になっている[2]

主機もリアンダー級と同系列で、二段減速機を用いたヴェルクスプール-イングリッシュ・エレクトリックギアード・タービン(出力30,000馬力)を搭載した。ボイラーバブコック・アンド・ウィルコックス(B&W)社製の水管ボイラーを2缶搭載しており、蒸気性状は圧力38.7 kgf/cm² (550 psi)、温度450 °C (842 °F)であった。また電源の合計出力は1,900キロワットであった[2]

ただし、F802はボイラーや配管の問題から1985年に早期退役し、F804も似たような問題を抱えていた[2]。このように蒸気タービンは維持が困難になっており、インドネシアに売却されたのち、2003年から2008年にかけて、全艦が主機をディーゼルエンジンに換装した[5]
装備
竣工時

設計と同様、装備面でもおおむねリアンダー級の構成が踏襲されているが、電子装備のみは国産化が図られた。長距離捜索用としてLW-03、対空・対水上捜索用としてDA-02、そして射撃指揮用としてM44(砲)およびM45(短SAM)が搭載された。一方、ソナーはリアンダー級と同構成で、探信儀として177型、海底捜索用として162型、対潜迫撃砲の目標捕捉用として170B型も搭載された[2][3]

武器システムもおおむねリアンダー級と同様だったが、シーキャット個艦防空ミサイル・システムは、リアンダー級では4連装発射機およびMRS-3射撃指揮装置は1セットずつだったのに対し、本級では射撃指揮装置をコンパクトなM45に変更したことで、2セットの搭載を実現した[3]

艦砲は、同時期のホラント級フリースラント級で標準装備となっていた46口径120mm連装砲が検討されたものの、設計変更によるリスクを避けるため、リアンダー級と同じ45口径11.4cm連装砲(4.5インチ砲Mk.6)が採用された。また対潜兵器も同構成で、リンボー対潜迫撃砲1基とともに、ウェストランド ワスプAH-12A中距離魚雷投射ヘリコプター1機が搭載された。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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