ファミ通のアレ(仮題)
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ファミ通のアレ(仮題)(ファミつうのあれ・かだい)は、ファミコン通信1993年から1995年まで連載されていた、竹熊健太郎原作・羽生生純作画の漫画である。作者両名および担当編集者であった国領雄二郎などをモデルとした登場人物らが、ファミコン通信に掲載する漫画を巡って繰り広げるドタバタを主体にしたギャグ漫画

タイトルは連載開始から最後まで「(仮題)」とつくが、これを含めて正式名称。
あらすじ

貧乏に苦しむ自称天才科学者の竹熊健太郎は、資金を得るために漫画の描ける女性型アンドロイド・羽生生純子と共作で週刊ファミコン通信に漫画の連載を始めることになった。

しかし、ゲームをほとんど知らない竹熊と純子はまともなゲーム漫画を一切描けず、担当編集者の国領雄二郎を毎回困らせていく。
舞台

時代設定は連載当時(1993年当時)そのままで、クレーンゲームブームなどの時事ネタも時折登場している。都内某所の墓地裏手にある竹熊の家が主な舞台となり、原稿を取りに来た国領と竹熊が格闘ゲームさながらの揉み合いをしている場面が多い。

ファミコン通信編集部も度々登場しているが、地下に拷問室や缶詰工場があったり、採用試験は富士の樹海での格闘大会であったりなどと極端に誇張されている。なお、ファミコン通信は1995年末に誌名を「ファミ通」に変更しているが、同作品はそれ以前に完結しているので特に関係は無い。

また、2006年にファミ通に読み切りとして復活しているが、このときは担当編集者が国領ではなくサマァズ後藤(いい電子などの担当で知られる編集者)が登場している。
企画

度々読者に呼びかけて募集を行っていた漫画で、第1回には今後の作品の方向性を求めたり、ユキ子が使う必殺技も読者から募集していた。

また対談企画も多い漫画で、作中では国領に誘われる形で様々な分野の有名人と対談などをしている。鶴見済千葉麗子は対談のほか、単行本の帯に推薦文を寄せている。

取材ルポとして任天堂本社やファミコン通信編集部に行っているが、いずれもテレビゲームとあまり関係のない場所ばかりを取材している。
登場人物
竹熊健太郎
生活能力ゼロで彼女イナイ歴32年の自称天才科学者。未完成のアンドロイド・純子の製作資金を得るために漫画の執筆を考え、テレビゲームをろくに知らないのにファミコン通信の連載を始めてしまった。非常にいい加減で、頼み込んで連載しているのに原稿を書く気を見せず、毎回国領を悩ませている。国領の必殺技に対してスペシャルサボタージュシールドという技で対抗している。本業は科学者で、家の地下に秘密基地があり、様々な機械や兵器が眠っているが電気代が払えないので普段は動かせないでいる。また妙に偏った知識や雑学を知っており、リアルを求めて作品をおかしな流れにしてしまうことが多い。なお、厳密にはこの竹熊は、「原作者の竹熊健太郎」とは別人物ということになっている。(羽生生純や国領雄二郎なども同じ)
羽生生純子
竹熊が彼女代わりに造った女性型アンドロイド。不気味なまでにいつも笑顔で、「ヌホホホホ」という笑い声が特徴的。資金不足のため上半身しか完成しておらず、腰の下は
タコのような8本のアームが付いており、回転させて飛ぶことが出来る。また感情面でも未完成らしく、作中で恋愛回路を取り付けているが上手くいかなかった。その他、胸にはマジックハンドが搭載されている。動力は原子力で、まれに放射能漏れを起こす。なぜか漫画を描く才能が備わっており、竹熊の指示に従って漫画を執筆している。特異な感性で、グロテスクで残酷な絵をよく描く。
国領雄二郎
ファミコン通信の編集者で、竹熊の連載の担当。生真面目な性格の人物で、とんでもない漫画を描く竹熊を「編集パンチ」などの必殺技で殴るツッコミ役。原稿催促や打ち合わせのために登場し、話の流れからあちこちに連れまわされることが多い。竹熊を殴るために開発された必殺技が多数あり、バカルン超特急を始めとしたバカルンシリーズは作品を代表する必殺技のひとつである。連載中に結婚しており、竹熊を結婚式に呼ばないためにヒロポンに担当の代打を頼んでいる。
信州一ユキ子
信州の図虚毛村(ずっこけむら)から上京してきた、ファミコン通信のアルバイト編集部員。編集部に来る以前に竹熊らと面識があり、その縁で国領の補佐となって竹熊の原稿取りに顔を出すようになる。後に本採用試験を受けることになるが、本採用に必要な「オリジナル必殺技」を持っておらず、読者から必殺技を応募していた。最終的には決勝で猛獣召喚ワザを使い、熊を使役して優勝し、正社員登用される。10年前に生き別れた兄がおり、近くにいることを感じているものの見つけられていない。
純子の下半身
竹熊が「桃太郎インガンジス人形」で儲けた資金で完成させた、純子の下半身部分。しかし純子の意思と無関係に暴れだし、上半身を置き去りにして暴走、各所であちこちを破壊しながら走り回る。光子力による10万馬力のパワーを誇り、純子と対等以上の戦闘能力がある。純子によって何とか捕獲され、遠く(ロシア)に捨てられてきたが、自力で泳いで戻ってきてしまう。その姿を蜜柑子とコーチに見初められ、シンクロでオリンピックを目指すようになる。コーチと気が合うらしい。
大谷蜜柑子
女子シンクロナイスドスイミングの若き女王として知られるオリンピック選手。元ネタは小谷実可子。落ち込みがちで、コーチに指摘を受けるたびに自殺を図ろうとする。さらに純子の下半身とペアを組んでからは、コーチと下半身の仲に妬くようになったりしてまた自殺しようとする。しかし最後はいつもコーチにほだされて元の鞘に戻る。
コーチ
一丁で胸に日の丸、片手にマンガ肉、右足に足枷という、変態としか思えない姿の水泳コーチ。蜜柑子を常に陰ながら見守っている。実は何らかの秘密を知っており、何かを恐れて変装している。
浜村弘一
週刊ファミコン通信の編集長。必殺技グレートエディトリアル労働1号キックはサンドバッグを軽々と破き、さらに背後の壁を衝撃波で貫く威力を誇る。最初の登場時は服を着ていたが、14話以降はいつもプロレスラーを思わせる筋骨隆々なパンツ一丁姿になっている。
桜玉吉
ファミコン通信に「しあわせのかたち」を連載している売れっ子漫画家。「しあわせのかたち」と同様にお面を被った姿だが、お面の下の表情が若干見える。愛煙家で、お面のスキマから常にタバコのケムリを出している。竹熊とは旧知の仲で、作中に「桜玉吉版の竹熊健太郎」を描いたことがある。
ヒロポン
桜玉吉を担当していた編集者。「しあわせのかたち」とほぼ同様の姿で、ゴム製の鼻ちょうちんをつけている。「しあわせ」と違って、割と普通な性格・言動をしている。国領の代打として登場し、以後準レギュラー的に登場するようになる。鼻ちょうちんを膨らませて飛ばすひろぽんバルーンアタックが必殺技。
チャンコ増田
ファミコン通信のアルバイト編集部員。豊満な肥満体と眼鏡が特徴。第55回に「魅惑のヘアヌード」として、裸になった増田の写真が掲載されたところから登場している。


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