ファイナルファンタジーII
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ファイナルファンタジーII
FINAL FANTASY II
ジャンルロールプレイングゲーム
対応機種ファミリーコンピュータ (FC)対応機種一覧

ワンダースワンカラー (WSC)
PlayStation (PS)
ゲームボーイアドバンス (GBA)
iアプリ
EZアプリ
S!アプリ
PlayStation Portable (PSP)
PlayStation 3 (PS3)
PlayStation Vita (PS VITA)
Wii
iOS
Android
Wii U
ニンテンドー3DS (3DS)

開発元スクウェア企画部
発売元スクウェア
プロデューサー宮本雅史
ディレクター坂口博信
デザイナー田中弘道
河津秋敏
石井浩一
シナリオ寺田憲史
河津秋敏
プログラマーナーシャ・ジベリ
岡部直樹
樋口勝久
音楽植松伸夫
美術天野喜孝
シリーズファイナルファンタジーシリーズ
人数1人
メディア2メガビット+64キロビットRAMロムカセット[1]
発売日 198812171988年12月17日
発売日一覧

FC (I・II)
199402271994年2月27日
WSC
200105032001年5月3日
PS
200210312002年10月31日
GBA
200407292004年7月29日
200411292004年11月29日
200412032004年12月3日
iアプリ
200502042005年2月4日
EZアプリ
200512152005年12月15日
S!アプリ
2006年
PSP
200706072007年6月7日
200707242007年7月24日
200802062008年2月6日
PS3,PSP
200907082009年7月8日
Wii
200906162009年6月16日
iOS
201002252010年2月25日
Android
201202012012年2月1日
Wii U
201312112013年12月11日
3DS
201402122014年2月12日


対象年齢CERO:A(全年齢対象)
PEGI:3
USK:0
ダウンロード
コンテンツなし
売上本数FC版: 76万本

その他型式:SQF-FY
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『ファイナルファンタジーII』(ファイナルファンタジーツー、FINAL FANTASY II、略称: FFII、FF2、ファイファンIIなど)は、1988年12月17日に日本のスクウェアから発売されたファミリーコンピュータコンピュータRPGファイナルファンタジーシリーズの第2作目。
概要

開発はスクウェア企画部が行い、開発スタッフは前作から引き続きプロデューサーは宮本雅史、ディレクターは坂口博信、ゲーム・プログラミングはナーシャ・ジベリ、ゲーム・デザインは田中弘道河津秋敏石井浩一、シナリオは寺田憲史と河津、音楽は植松伸夫、キャラクター・デザインは天野喜孝が担当している。

主人公のフリオニール他3名を操作し、パラメキア帝国の皇帝を倒して奪われたフィン王国およびカシュオーン王国、ディスト王国を取り戻す事を目的としたゲーム。それまでのロールプレイングゲームで一般的であった経験値によるレベルアップの概念とは異なる独自の成長システムや、武器や魔法の熟練度のシステムを新たに導入している。

本作は初出のファミコン版だけでなく、他ハードへの移植・リメイクが幾度となく行われている。ワンダースワンカラー(WSC)移植版以降はグラフィックが大幅に刷新されており、タイトルロゴも『FFIV』以降の字体にパラメキア皇帝が描かれたものに変更されている。PlayStation(PS)版・ゲームボーイアドバンス(GBA)版では音楽も大幅にアレンジされている。また、PlayStation Portable(PSP)版では20周年記念作品としてさらに改良が加えられている。

ファミコン版の販売本数は日本国内で約76万本となった。また、ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」にて、ファミコン版はプラチナ殿堂入り、WSC版はシルバー殿堂入りを獲得した。その他、ファミコン版はゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の「ゲーム通信簿」の「ロムカセット部門別BEST5」にて音楽5位、熱中度5位、オリジナリティ3位、お買い得度4位、総合評価5位を獲得した。

なお、ファミコン版は北米向けのものも開発されサンプルROMまで作られていたが、発売には至っていない[2]。1991年にSNES用ソフトとして『FINAL FANTASY II』が発売されているが、これは日本の『ファイナルファンタジーII』ではなく『ファイナルファンタジーIV』の翻訳版にあたる。詳細は「ファイナルファンタジーIV#日本国外向け版」を参照。
ゲーム内容
キャラクター成長システム

本作は一般的なRPGに見られるキャラクターレベルやクラスの概念を持たず、戦闘中の行動や受けたダメージなどによって能力が少しずつ成長する。各キャラクターの初期能力値には差異もあるが、戦闘中に「たたかう」を主に選択していけば戦士タイプとなり、「まほう」を主に選択していけば魔法使いタイプのステータスになるように自然と成長していく仕組みとなっている。また、武器や魔法は全ての種類を全ての仲間キャラに自由に装備させることが可能で、同じ種類の武器・魔法を使い続けることで、それぞれのレベル(熟練度)が上がり、効果が増していく。

これは発売当時、家庭用ゲーム機のRPGでは他に類を見ない非常に珍しいシステムであり、キャラクターをプレイヤー好みに成長させられる自由度の高さもセールスポイントであった。しかし、斬新であるがゆえにバグや直感的でない仕様も多く、例としては、裏技による一時的なパワーアップが長期的にはプレイヤーを不利にさせること、高価な防具が重量などでかえって不利になることなどもあり、「難解」「マニア向け」といった評価も一部にない訳でもなかった。ただし売り上げの面からいえば前作から順当に販売本数を伸ばしており、システム上の後継作『魔界塔士Sa・Ga』がスクウェア初のミリオンセラーを達成するなど、RPGとしてのメインストリームにこそならなかったものの、自由育成システムの雛形として市場に少なくない足跡を残した。

このシステムは以後のファイナルファンタジーシリーズには直接継承されてはいないが、「キャラクター能力の自由なカスタマイズ」という思想は後のシリーズにも形を変えながら受け継がれており、同シリーズの根底的なシステムとして存在し続けている。また、レベルの概念を持たないその独自の成長システムは、本作のメインスタッフの1人であった河津秋敏が後に制作することになるサガシリーズへと直接的に継承されている。
ステータスの成長

戦闘終了後、キャラクターがその戦闘中に取った行動に応じステータスが時折上昇することがある。他のRPGにおける「経験値による画一的なレベルアップ」を能力値ごとに細分化したようなもので、これを積み重ねてキャラクターを成長させていくのである。ただし「上昇することがある」というだけで、必ずしも意図したとおりになるわけではない。

()内はそのステータスが戦闘後に上昇しやすくなる行動・要素を示している。一度の戦闘でそれぞれの行動を選んだ回数や幅が大きいほど上がりやすくなる。

HPの最大値(戦闘開始時よりHPが減る)

MPの最大値(戦闘開始時よりMPが減る)

体力=HP最大値増加時の上がり幅、魔法防御(戦闘開始時よりHPが減る)

魔力=MP最大値増加時の上がり幅、魔法防御(戦闘開始時よりMPが減る)

力(「たたかう」を選択する)

知性=黒魔法の威力・成功率の高さ(黒魔法を使う)

精神=白魔法の威力・成功率の高さ(白魔法を使う)

素早さ=回避率の基本値。行動順は回避率で決まるため、それに間接的に影響する(回避率が高いと自然に上昇する。説明書等にある「敵から攻撃対象にされる」は誤り)

回避回数=敵の攻撃を回避する判定回数(敵から攻撃対象にされる。攻撃を受ける必要はない)

回避率=回避判定ごとの回避成功率、行動の早さ、逃走成功率、先制攻撃成功率。素早さや盾レベル(後述)、防具の重さで決まる。

魔法防御回数=実際は魔法回避の判定回数(敵の魔法・特殊攻撃の対象にされる。攻撃を受ける必要はない)

魔法防御率=魔法回避判定ごとに魔法や特殊攻撃を防いだり半減したりする確率。体力と魔力の平均値に防具の性能を足したもの。

ステータス画面上では、上述においての回避回数と回避率を乗じたものを「かいひりつ…(回避回数値)-(回避率値)%」、同様に魔法防御回数と魔法防御率を乗じたものを「まほうぼうぎょ…(魔法防御回数値)-(魔法防御率値)%」と表示している。

なお、各ステータスの最大値は以下の通りである。

HP/MP=9999/999見た目の限界値。ファミコン版のみ、この2つのステータスはそれぞれ65535/65535まで上昇させることが可能である。しかし10000/1000以上にした際には、「99あ0」「99い9」などのように表示がおかしくなる。また、65535以上にステータスを上昇させると、オーバーフローを起こして0に戻ってしまうという現象が発生する。

力・素早さ・体力・知性・精神・魔力=99ファミコン版のみ、装備品による更なる増強が可能(最大109)。その場合はHPやMPと同様に、十の位の表示が「あ」になる。リメイク版では不可。

回避回数・魔法防御回数=16

回避率・魔法防御率=99%

特定のステータスを上げると、同時に相対する要素のステータスが下がるということもある(知性が上がると体力が下がる、精神が上がると力が下がるなど)。なお、防御力を示すステータスもあるが、これに関しては完全に防具に依存で、どんなに成長させても何も身にまとっていない状態では0である。

また、本作は「キャラクターがダメージを受けるほどHPが上昇する」というシステムのため、「自分や味方をわざと攻撃してHPを上げる」という裏技が当時の雑誌などに掲載され定着してしまったが、このテクニックの乱用はゲーム後半で逆に難易度を大幅に上昇させる危険性がある。これにより、実際以上に難易度が高いように思われることもあったようである。
武器・盾・魔法の熟練度

武器や盾、魔法には「熟練度」というものが設定されている。攻撃面や防御面の威力・効果に大きく影響していくもので、熟練度が上がっていくごとに目に見えて分かるようになる。熟練度は戦闘中にその手段を実際に使っていくことで伸びていく。

( )内はその熟練度を上げていく手段を示している。

武器系統各種の熟練度=攻撃回数(武器を使った回数。厳密には、その戦闘で「攻撃」行動を何回行ったかを総計し、戦闘終了時に持っていた武器の系統(素手・盾含む)に全て熟練度として加算される)

盾の熟練度(盾を装備して戦うと熟練度上昇)

黒魔法各種の熟練度(その魔法を使うと熟練度上昇、魔法個々に設定されている)

白魔法各種の熟練度(その魔法を使うと熟練度上昇、魔法個々に設定されている)

これら全ての熟練度は1 - 最大16まで成長する。
防具の重さ

前作『ファイナルファンタジー』と同様に、本作でも「防具の重さ」が設定されており、これは前作以上に重要な要素となっている。金属製の鎧などの重い防具は「回避率」が下がるよう設定されている。

重装備でダメージを防ぐことも重要だが、状態異常追加攻撃を回避できない、行動順が遅れる、素早さの成長が阻害されるなどのリスクが大きい(これに加えて、重い装備の多くは隠しパラメータで魔法の効力が低下するというデメリットもある)ため、装備は軽くした方がほとんどの場合で効果的。軽い上に魔法を阻害せず、付加効果を持つ服・胸当て・髪飾り・指輪などが有効な装備である。

なお、盾は武器と同等の扱いになっており、重さは無く、回避率も上がるため、攻撃力が落ちる、魔法の効果を阻害する(機種によっては阻害しない)というデメリットを鑑みても非常に有用な防具である。盾にも熟練度が設定されており、使い込むごとに効果を増していく(前節を参照)。
魔法

魔法は店や敵、宝箱などから、「ファイアのほん」などのアイテムの形で魔法を入手し、移動中にそれをキャラクターに対して使うことによってその魔法を覚えることができる方式である。また、本作では前述の熟練度システムの採用により、他のFF作品に見られるような「ケアルラ」「ファイガ」といった上位魔法が存在せず、すべて「ケアル 1」「ファイア 3」など、基本形 + レベルの数字で表現される。ちなみに、魔法の本を戦闘中にアイテムとして使用すると、その魔法をある程度高いレベルで発動できるが、使用した本は消えてしまう。

また、前作のような使用回数制とは異なり、ドラゴンクエストシリーズなどと同様、各魔法ごとに消費MPが設定されている方式となっている。消費MPの値は魔法の熟練度がそのまま適用される。つまり、魔法の熟練度が高くなると、効果は大きくなるが、代わりに消費MPも増大する。
ワードメモリーシステム

本作では登場人物たちとの会話の中でクローズアップされる重要な単語(台詞の中では【 】で囲まれて表示される)を「おぼえる」ことができる。そこで覚えた単語は、その相手もしくは他の登場人物にその件について「たずねる」こともできる。これによって登場人物たちの反応が変わりストーリーが別展開を見せることもあるため、単なるメモ帳代わりに使うだけの機能にとどまらない重要なものとなっている。

また、「たずねる」と同様にアイテムを使う(見せる)ということもでき、関連人物に形見の品を見せるといったような行動でストーリーが進む場面も存在する。
乗り物

前作よりも登場する乗り物の種類が増えている。「カヌー」「船」「飛空船」(『FFIII』以降での「飛空艇」)のほか、本作では下記の2種が新たに登場した。
雪上船
ワールドマップ上の雪原を移動するために必要な乗り物。
チョコボ
本作がシリーズ初登場となるマスコットキャラクター。徒歩の2倍のスピードで陸上を移動できる。騎乗中はモンスターとのエンカウントが発生しない。世界に一箇所しか生息しておらず、乗ってから一度降りると森に帰ってしまう。

また、「船」については前作では港か河口にしか上陸できなかったが、本作ではそのような停泊用の地形は廃止され、歩ける地形であればどこにでも上陸できるようになった。

飛空船の移動速度は前作同様に徒歩の4倍速。ただし、搭乗中にBボタンを31回押すことにより8倍速(『FFIII』のノーチラス号と同じ速度)で移動することができるようになり、以降はBボタンを押すごとに4倍速と8倍速を切り替えられる。なお、取扱説明書やゲーム内にはこのギミックについてのヒントは一切ない。

他に、物語の序盤では所持金を払うことによって特定の場所まで自動で行くことができる交通機関として「定期船」「飛空船」が登場する。また、通常では使用できないが特別な場所へ行くためのイベント用の乗り物として「飛竜」が登場し、乗り物としての使用はできないが、帝国軍(敵)の巨大な飛空船である「大戦艦」も登場する。
その他

壁をすり抜け、壁の向こう側に行くことのできる場所が今作で初登場した。
ハードウェアのBG面とスプライトキャラクターの表示優先度を上手く利用したものである。

前作『ファイナルファンタジー』では宿屋テントなどで泊まることによってセーブするシステムが採用されていたが、本作からはワールドマップ上であればアイテム無しでいつでもセーブできるようになった。ただし、町やダンジョンの中ではセーブすることができない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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