ファイアーマンズキャリー
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ファイヤーマンズキャリーを実演するアメリカ陸軍の兵士。 担ぎ上げる手順


搬送要領AからE搬送方法FからJ
ボブ・ホーリーをファイヤーマンズキャリーに捕らえるケン・アンダーソン

ファイヤーマンズキャリー(Fireman's Carry)は、人を担ぎ上げて運ぶための技術あるいは格闘技における技の一種である。

自衛隊では「消防夫搬送」と呼ばれている。
目次

1 概要

2 プロレスにおける派生技

3 脚注

4 関連項目

概要

うつ伏せまたは正対した相手の腋の下から自分の首を差し入れた後、肩の上に相手を担ぎ上げる。火災現場で消防士が怪我人を運び出すために使われることからこの名がついた。

この技術は全身の筋肉の中で最も強い筋肉である大腿四頭筋を使って相手を肩に担ぎ上げるため、比較的軽く持ち上げて速く退避することが出来る。反面、実際の火災現場では高熱や有毒な煙が充満した高い場所に怪我人を晒してしまう運び方であるため、使用の場は限られる。軍隊ライフセービングの現場でも使用される。

レスリングプロレスでは上記の体勢から相手を投げる技(飛行機投げ)や相手の体を傾けて両肩をつけてホールドする技(ファイヤーマンズキャリー・ホールド)として使用されるほか見栄えの良さから、この体勢から多くの派生技が開発されている。
プロレスにおける派生技
エアプレーン・スピン
ファイヤーマンズキャリーの体勢で回転しながら相手を振り回し、平衡感覚を失わせて投げ捨てる。かつては、ごく普通に見られた技で、1950年代には
ルー・テーズフィニッシュ・ホールドにもしていた。アニマル浜口マッハ文朱ドミニク・デヌーチディノ・ブラボーマイク・ロトンドなどが得意技としており、全盛時のジャイアント馬場も、つなぎ技として使っていた。近年は太田一平ジュース・ロビンソンが得意技としている。「飛行機投げ」の和名は、ここから付けられた。
バックフリップ
ファイヤーマンズキャリーの体勢から後ろに倒れ込む。「サモアン・ドロップ」の別名があり、ワイルド・サモアンズをはじめとするサモア系レスラー(ヨコズナリキシザ・ロックウマガ)の得意技としても知られる。アブドーラ・ザ・ブッチャーバックドロップに近い体勢で放つ独自のバックフリップを「山嵐」の名称で用いていた。ジョージ・ゴーディエンコアントニオ猪木が使っていたブロック・バスターは、相手を正面から抱え上げて、そのまま後ろに反り投げる別の技である。
デスバレーボム
ファイヤーマンズキャリーから相手を脳天から垂直に落とす。三田英津子が師である北斗晶ノーザンライトボムに触発されて開発。ザ・ゴッドファーザーは「ピンプ・ドロップ」、ジョン・シナは「アティテュード・アジャストメント(AA)」の名称で使用(現在はボディスラムに近い落とし方になっている)。
リバース・デスバレーボム(クルーアル・インテンションズ、プロフェシー、ウィドウ・メーカー
デスバレーボムとは逆に相手の足側から回転させてパワースラムのように自分の体を浴びせながら落とす。ショーン・オヘアの得意技。
カナディアン・ロッキー・バスター
ファイヤーマンズキャリーの体勢で相手を担ぎ上げて助走をつけ前方に回転して相手をマットに叩きつける。オリジナルはイギリス人レスラーの初代ケンドー・ナガサキこと
ピーター・ソーンリーが考案した「カミカゼ・クラッシュ」[1]。日本ではカナダ出身のダニー・クロファットの得意技として「カナディアン・ロッキー・バスター」と呼ばれたが、もともとクロファットも本国のカナダでは「カミカゼ」の名称で使用しており、カナダ遠征時にクロファットのカミカゼを見たリッキー・フジも帰国後に同じ技名で用いるようになった[1]ケン・アンダーソンは「グリーンベイ・プランジ」の名称で使用。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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