ファイアーエムブレム_覇者の剣
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ファイアーエムブレム 覇者の剣
ジャンルファンタジー
漫画
原作・原案など
井沢ひろし
作画山田孝太郎
出版社集英社
掲載誌月刊少年ジャンプ
レーベルジャンプコミックス
発表号2001年12月号 - 2005年8月号
発表期間2001年11月6日 - 2005年7月6日
巻数全11巻(単行本)
全5巻(リミックス版)
話数全45話
テンプレート - ノート

『ファイアーエムブレム 覇者の剣』(ファイアーエムブレム はしゃのつるぎ)は、原作:井沢ひろし、漫画:山田孝太郎による日本漫画作品。『ファイアーエムブレム 封印の剣』のアナザーストーリーとして『月刊少年ジャンプ』(集英社)に連載された。単行本は全11巻。

なお本記事で使われている、用語は一部地名以外全て『ファイアーエムブレム 封印の剣』に依存している。
ストーリー

ベルン王国の各地への侵略により戦乱の時を迎えたエレブ大陸。リキア地方の山間部にある民家に父と一緒に住む少年アルは15歳の誕生日に、独立して世界を見たいと言って山を降りる決意をする。そんなアルに対して父は餞別として一振りの剣を彼に与えた。山を降りたアルは旅の途中、父から譲り受けたが1000年前の人竜戦役で使われた覇王軍の剣と知り、「炎の紋章」を探す決意をする。
登場キャラクター
覇者の剣オリジナル
主要人物
アル(クラス:???→ドラゴンロード)
物語の主人公。15歳の誕生日に父マグゥから譲り受けた剣を手に世界を見るために旅に出る。正義感の強い性格で、「やってみなけりゃわからない」が口癖。山育ちゆえに瞬発力は常人を遥かに超える。各地でのベルンの非道な行いを見て、打倒を心に誓う。物語の当初は、突飛な行動が目立ったが、ガントやティーナたちと行動を共にしていくうちに心身ともに成長していく。物語の後半において、自分がかつて人竜戦役において竜族の長を倒した英雄・ハルトムートの実子にして、数多の竜の原点にして究極の力を秘めた竜・「始祖竜」の血を引いていることを知った。人間の血が流れている事もあってか、超長寿などの特性はない。だがその能力はかつて、ハルトムートによって『炎の紋章・ファイアーエムブレム』と『封印の剣』によって封印された。その力故に、人竜戦役において始祖竜の力を研究していた闇の一族、「骸黒の民」に付け狙われることになる。赤子の頃ミリィザと共に捕われるが、マグゥの手引きにより脱出に成功。その時ミリィザが死亡したショックで、記憶を失っていた。ナバタの古城でベルン国王ゼフィールと対峙した際に紋章に触れたことで、髪が伸びて大人びた風貌となり、数倍の力を発揮する覚醒(クラスチェンジ)状態となったが、その時は力に肉体が耐え切れず、戦闘後に意識を失い、死に瀕した。だが、ティーナの努力でナバタの隠れ里にて精神体となった大賢者アトスと問答を交わし、信じていなかった自分の正体を受け入れ復活を果たした。そして「人と竜とが共に手を取り合って生きていける世界を作る」という理想を持つようになり、竜の力をアトスの計らいで竜石に封印してもらい、竜の力を自在に操る術を身に付ける。エトルリア戦の後、一度帰郷して自分の過去を知り、マグゥより新たに託された『覇者の剣』を手に、ロイと共に遂にゼフィールを打ち倒す。さらに動乱終結直後、攫われたティーナを助ける為にガント、キルマーと共に「骸黒の民」の首領アウダモーゼの元へ向かいこれを撃破。世界の脅威を未然に防いだ。その際、消滅するアウダモーゼの後を追うような形で姿を消した。2年後に何事もなかったかのように帰還し、ティーナと電撃的に結ばれた。なお、発見された際にベルン戦役での活躍を認められ、「エルドリード
子爵」という爵位を与えられている。クラス[1]は当初不明とされていたが最終的にはドラゴンロードになった。ファイアーエムブレム0においては、ドラゴンロードとなる前のクラスは村人とされている[2]
ガント(クラス:アーマーナイト→ジェネラル)
元リキア同盟タニア城護衛隊隊長のアーマナイト。亡き父のゴルドーもタニアの護衛隊長であった。主家の姫で、幼馴染でもあるティーナに忠誠を誓っており、彼女からは「世界一の騎士」として絶大な信頼を寄せられている。真面目な性格の熱血漢だが、色事は苦手。作中では重騎士さながらの身体を張った戦いぶりで、アルやティーナを始め仲間の数多くの窮地を救う。非常に頑強な肉体の持ち主であり、槍で生身の胸を突かれても戦い続けたり、炎上した破城槌を掴んで投げ飛ばすといった人間離れした膂力を発揮している。タニア城陥落後、ベルンに囚われたティーナのことを思って敵軍に身を置いていたが、仕えていたアルタ城の領主リヒテンに騙されていた事を知り、反逆。アルにその身を救われ、以後は彼とともにベルン軍と戦い続けていく。エトルリア王国アクレイア宮殿を制圧後、上級職であるジェネラルの称号を得て武器もから巨大なハルバードに変わった(原作には存在しない武器)。「ベルン動乱」(以下「動乱」)後、タニアに戻り復興者の一人となる。その後、ラグナのセルディア姫と結婚。8人の子供を授かった。
ティーナ(クラス:プリンセス)
元リキア同盟タニア城の姫。回復の杖(ライブ)を使うことができる。登場時の年齢は16歳。なかなかお転婆な性格で、初登場時はアルを敵兵と勘違いし、杖で殴っていた。しかし、貴族としての責任感と確固たる正義感を併せ持つ。ベルンの侵攻により城を焼かれ、両親を喪い、グライゼル処刑場に囚われていたところをアルたちに助けられる。出会った頃はアルとは喧嘩してばかりであったが、旅を続けていくうちに徐々に心を通わせるようになり、ナバタでアルが倒れたときは、アルを助けるために背負って歩くなど、貴族とは思えない行動力を発揮する。旅の中で修行を積み、神将器「至高の光・アーリアル」を使いこなす程の力量を身につけ、その魔力でアルやロイたちを大いに助けた。本作オリジナルキャラの中では一番早く衣装が変わり、変更回数も2回と多め。変更後はどちらも『聖戦の系譜』に登場するラケシスと似たような衣装になった。衣装変更後は剣も使うようになったが逆に杖を使う回数は減少していった。動乱後、タニアに戻り領地の復興に専念。タニアはリキアでも有数の豊かな領土となる。その後、エルドリード子爵(=アル)と結婚し、平和に向けて2人は各地で精力的な活動をしていく。ちなみに、『烈火の剣』ではタニアの地名が登場する場面がある。
キルマー(クラス:剣士)
アルが西方三島の奴隷制の採掘所で出会った寡黙な凄腕剣士。元レジスタンスの一員。初登場時の年齢は18歳。ベルンの戦闘竜アインによって村を襲撃され、恋人のアイリーンを喪った哀しみから剣を捨て、無気力となって過酷な労働を甘んじて強いられていたが、マンセルの娘リリィの危機を助けたことをきっかけに再び剣を握ることになる。戦争の虚しさを知っている人物で、エトルリアにおいて、兄であるジードを喪って(実際は死んでいなかったが)悲嘆にくれるジェミーに、「生きる」ことを強く説く場面もあった。西方三島の一件の後は、アルやガントらと行動を共にし、ベルン軍、そして「骸黒の民」に対して戦った。西方三島の総督府ではアルの剣を借り受けて二刀流によって戦闘竜アインを倒し、以後も二刀流を貫く。王都アクレイアではジェミーが指揮する魔道士7名を一瞬にして全滅させるなどの速技を見せた。動乱の2年後、不治の病により短い人生を終え、アイリーンのもとへと旅立った。
リキア同盟軍の協力者
ウォーレン(クラス:ソシアルナイト)
リキア同盟タニア城の騎士。過去にティーナから「勇気と誠実」が自分にいつまでも共にあるようにと一振りの剣を賜っている。タニア城落城後追手の目を欺くため、自分の部下達と共にグライゼル処刑場近くで山賊に偽装、潜伏していた。ガントとアルの熱意により、グライゼル処刑場に捕らわれたティーナを助けるのに一役買い、その後、ティーナの命令で仲間を集めるために一度別れる。ベルンでの決戦の際には、タニア軍を率いて、エトルリア軍への援軍として駆けつける。動乱後、騎士を続けながら「タニア馬」と呼ばれる名馬を育て、「駿馬の父」と呼ばれるようになった。
ダナン(クラス:傭兵)
元リキア同盟ウォード城の兵士。根は悪くないのだが、ここぞという時に勇気を出せない性格。自分が仕えていた、ティーナの叔父であるランウォード公爵を裏切った大臣ヨーゼンによって起こった城内戦の時に、自分以外の公爵派の兵士を倒され、ヨーゼンから「公爵を渡せば命は助けてやる」と言われ、逆らって殺されることを恐れて公爵を明け渡し、反乱の首謀者である大臣側に引き取られる。その後、ウォード城の残党を誘き出してベルン本国へ連れて行く役目を課せられ、城へやって来たアルたちをオルスト城へ連れ込んだ。圧倒的な兵力差にもかかわらず一歩も引かないアルたちの態度に心を突き動かされ、ヨーゼンに反逆して彼らと共に何とか城から脱走する。しかし、そのすぐ後に、ヨーゼンが城に連れて来たベルンの魔道士に公爵を殺されてしまう。アルによってその魔道士が倒された後、裏切った自分を許してくれた公爵との最後の約束のため、ウォード城再建を心に誓う。だが、たった一人では再建は難しかったようで、その後は彼らを追って、別れ際にガントから貰った槍を路銀の足しにベルンへ向かうも、圧倒的な力の前に腰が引けて飛び出せずにいた。しかし、同じような境遇にあったマンセルと共に吹っ切れて戦いに身を投じる。動乱後、ウォード城の復興資金を得るため、意気投合したマンセルと共に店を開き、城の再興を果たした。
セルディア(クラス:ペガサスナイト)
元リキア同盟ラグナ領主ドバノンの娘。自ら兵を率いて出陣するなど、性格はかなりのお転婆。亡き母親がイリア出身の天馬騎士だったため、彼女も天馬騎士となった。戦場で自分の危機を救ってくれたガントに一目惚れし、彼に強引なアタックを仕掛けるも、彼のティーナへの忠誠心の深さとその理由を知り、いずれ振り向かせることができるくらいに成長する、という野望を抱いて一旦は引き下がる。ベルンでの決戦の際には、タニア軍と共にエトルリア軍への応援に駆けつけた。動乱後はガントと結ばれ、子宝に恵まれた。イリアとも親交を結び、ラグナの空にはいつも天馬が飛び交っていたという。わがままな昔の姿は影をひそめ、良き領主となったようだ。
クルザード(クラス:傭兵)
リキア地方で活動する傭兵で、ランスの親友。特定の領主には仕えず、リキアの大地そのものを守るため剣を振るう。オスティアにおいて再結成されたリキア同盟に対し反乱軍を立ち上げて反乱を起こす。だがそれは、自分の領の利益しか考えていない領主同士を自分たちと戦うことで再び結束させ、同時にリキアに害をなす、親ベルン派になりうる可能性を持った領主に行動を起こさせ、それを自らの命と共に全滅させようとしていたためだった。アルが一計を案じたことで自身は一命を取り留め、目論見どおり親ベルン派の勢力は駆逐された。彼への罰はリキア追放のみに留められたが、ベルンにおける決戦の際には、どこで情報を得たのか、ウォーレンの軍に参加してエトルリア軍への応援に駆けつけた。動乱後も傭兵を続け、妻との間に双子の姉妹を授かる。
マンセル(クラス:傭兵)
西方三島のレジスタンスの一人。顔のモデルは本作の担当編集者とのことで、ひょろりとした冴えない男性。キルマーを知らなかったことから、彼がレジスタンスに参加したのはそう昔ではないことが分かる。船から転落し西方三島へ流れ着いたアルと共に鉱山に入れられるが、彼の勇気に突き動かされた多くの奴隷達と共に鉱山を制圧する。その後はエキドナやキルマーらと共にリキア同盟軍に加わった。リリィという名の一人娘がおり、当然妻帯者だが、妻とは生き別れになっていたという。動乱後は意気投合したダナンと共に店を開き、しばらくの後、妻と再会する。作中では、ガントが転ぶ度によく下敷きになっていた。
バーンズ
西方三島のレジスタンスの一人。二つの斧を手に戦う屈強な髭面の男で、エキドナを姉御と呼び、彼女に従う。
カルス
ナバタの古城でギネヴィアの護衛を務めたエトルリアの若い剣騎士。彼女から信頼されている。ギネヴィアを逃がそうと追手に1人立ち向かうも、胸を貫かれて致命傷を追う。その後、ベルンへと送られるギネヴィアにアルとセシリア共々、その身を案じられていたが救助された描写はなく、戦死したと思われる。
ベルン軍
ジード(クラス:ドラゴンナイト)
ベルン軍の竜騎士の一人で、ナーシェンの部下。自身が隊長である部隊「ジード飛竜隊」を駆る。元は孤児で、妹のジェミーと2人暮らしだった。その頃から追剥のように人から食料を奪って飢えを凌ぐ貧しい生活をしており、ベルンに拾われて人を殺す術を叩き込まれ、竜騎士団の部隊長となった。ラグナ城における戦闘でアルたちと初対決し、この時にティーナとも初めて出会う。


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