ピーナッツ_(漫画)
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作者、チャールズ・モンロー・シュルツ

『ピーナッツ』(: Peanuts)は、チャールズ・M・シュルツによるアメリカ合衆国漫画、およびそれを原作とするアニメ作品である。1950年10月2日[注 1]から約半世紀に渡って連載され、最後の掲載はデイリー版が2000年1月3日、日曜版が作者シュルツが死去した翌日の同年2月13日であった。作中に登場する犬のキャラクター「スヌーピー」がとくに知られており、「スヌーピー」の名を冠した作品・施設・グッズ類等も多い。
概要

総作品数は17897作[1]。掲載された雑誌は2000を越え、世界75か国・21言語で3億5500万人以上の読者を持ち[2][3]、コミック総発行部数は4億部を越えた[4]他、数多くの賞を獲得した人気作品である。基本的には月曜日から土曜日の新聞に4コマ漫画、日曜版に若干コマが多いものが載せられていたが、前者については1980年代後半からコマ割が1 - 5コマまでの不定になった。

タイトルは「ピーナッツでも食べながら、気軽に読める漫画」にしたいという作者の願いが込められていたという説があるが、シュルツ自身はこれを否定。実際はユナイテッドがシュルツに相談せず、勝手に決めたことを明らかにしている[5]。英語のpeanuts(ピーナッツ)とは「つまらないもの、取るに足らないもの」といった意味があり、シュルツはこれを踏まえて「だから、私はこのタイトルに決まった時は不満だった」と語っている。彼自身はタイトルを『Good Ol' Charlie Brown』[注 2]もしくは『Charlie Brown』とするか、でなければ、この作品の前身・原型である『Li'l Folks(小さな人々)』をそのまま使いたかったという[5]

1969年には、チャーリー・ブラウンとスヌーピーの名前がアポロ10号の指令船と月着陸船の名前に採用された。1983年にはテーマパークとしては初めて、南カリフォルニアナッツベリーファームがライセンス契約を結び、ピーナッツのキャラクターをメインに据えたアトラクションを設けた。
日本におけるピーナッツ

日本では、アメリカン・コミックスの刊行を行っていた鶴書房(後にツル・コミックス)が、1967年谷川俊太郎による日本語翻訳で単行本を刊行したのが始まりである。鶴書房倒産後は角川書店などが版権を引き継ぎ、谷川以外にもさくらももこ鷺沢萠関根麻里らにより翻訳された版がある。また、ジャーナリスト廣淵升彦は本作に関する論考を発表している。

谷川の翻訳した作品は、連載終了時点で全てでは無かった[注 3]ものの、河出書房新社から2019年以降発売された『ピーナッツ全集』において未訳だった作品の翻訳に挑戦[注 4]2020年に、約50年かけた全作品の翻訳を完了した[7]

1981年、開隆堂出版の英語教科書「New Prince」で本作と作者シュルツの来歴が語学テキストに使用された。

また、日曜版が1968年に『女性セブン』、1972年から1984年に『週刊朝日』に連載され、平日版、日曜日版両方が『月刊SNOOPY[注 5]』に連載されていた。近年では、『産経新聞』で平日版が『スヌーピーとゆかいな仲間たち』のタイトルで1999年から2013年まで連載されていた。また、朝日ウィークリーには、「Classic PEANUTS」のタイトルで原語版(対訳付き)が掲載されている。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは開園当初からスヌーピーがアトラクション・キャラクターに採用されており、後にスヌーピー・スタジオも新設されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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