ピーター・セラーズ_(演出家)
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、アメリカの演出家・俳優のピーター・セラーズについて説明しています。同名(綴りが異なる)のイギリスの俳優については「ピーター・セラーズ」をご覧ください。
ピーター・セラーズ

ピーター・セラーズ(Peter Sellars、1957年9月27日 - )はアメリカ演出家映画俳優脚本家。古典から現代に至るオペラ演劇の演出において著名。世界各地の劇場・オペラハウスに招かれ、現在もっとも人気の高い演出家の1人である。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)教授。
経歴

ペンシルベニア州ピッツバーグ出身。フィリップス・アカデミーを卒業、ハーバード大学に学ぶ。在学中にヴァーグナーの「リング」の人形劇バージョンをはじめ、チェーホフの「三人姉妹」、ゴーゴリの「検察官」などを演出し「アントニーとクレオパトラ」で大学内に留まらず一般の注目を集めた。卒業後はボストン・シェイクスピア・カンパニー、ワシントンD.C.のアメリカン・ナショナル・シアターの監督に任命され、1990から1993年にはロサンゼルス・フェスティバルの芸術監督を勤めた。現在、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で演劇と世界文化について講じている。
オペラ演出家として

1990年代、モーツァルトのダ・ポンテ三部作を相次いで演出する。「コシ・ファン・トゥッテ」はカフェ、「フィガロの結婚」は、ニューヨークの高級マンション、「ドン・ジョヴァンニ」は、スラム街と、それぞれ現代に舞台を移し、ユニークな設定による原典の読み替えが批評家の激賞を浴びた。(現在はDVDで視聴できる)

グラインドボーン音楽祭ザルツブルク音楽祭など著名な音楽祭に招待されている。20世紀の作品、メシアンの「アッシジの聖フランチェスコ」、ヒンデミット画家マチス」、リゲティの「ル・グラン・マカーブル」を演出、サーリアホ「彼方からの愛」、ジョン・アダムズ中国のニクソン」「エル・ニーニョ」「原爆博士」などの初演を手がけた。わけてもジョン・アダムズは音楽上の盟友とされている。ジョン・アダムズ作曲(歌詞はセラーズと合作)の最新作「フラワリング・ツリー(邦題:花咲く木)」が,自身の演出により世界各地で初演されており,2008年12月6日には,東京交響楽団の定期演奏会に取り上げられ,日本での初演が行われた。以下は,東京交響楽団のホームページから;

第562回 定期演奏会2008年12月6日(土) 6:00p.m. サントリーホール ジョン・アダムズ:フラワリング・ツリー * 花咲く木 (全2幕、日本初演、セミ・ステージ形式、英語上演、字幕付) 指揮=大友直人演出=ピーター・セラーズクムダ=ジェシカ・リヴェラ(ソプラノ)王子=ラッセル・トーマス(テノール)語り部=ジョナサン・レマル(バス・バリトン)舞踊=ルシニ・シディ、エコ・スプリヤント、アストリ・クスマ・ワルダニ合唱=東響コーラス,合唱指揮=有村祐輔
評価

セラーズには、作曲家の意図とかけ離れた演出を行っているとの批判もある。1997年のザルツブルク音楽祭におけるセラーズの「ル・グラン・マカーブル」のプロダクションを見て、リゲティは大いに困惑したといわれている[1]。他方で、サーリアホは、自身が2000年に作曲した「彼方からの愛」のザルツブルク音楽祭とサンタフェ・オペラでのセラーズ演出は彼女が想像していたセットのイメージとぴったり一致していたと述べている[2]。セラーズとサーリアホは2006年パリ、2008年ヘルシンキとサンタフェで行われたサーリアホ2度目のオペラ作品であるアドリアナ・マーテルの公演でも、共に組んで仕事をしている。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:19 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef