ピーターパンの冒険
[Wikipedia|▼Menu]

.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、世界名作劇場のテレビアニメシリーズについて説明しています。原作及び関連作品については「ピーター・パン」をご覧ください。

世界名作劇場
通番題名放映期間
第14作小公子セディ1988年1月
- 1988年12月
第15作ピーターパンの冒険1989年1月
- 1989年12月
第16作私のあしながおじさん1990年1月
- 1990年12月

ピーターパンの冒険
アニメ
原作ジェームス・マシュー・バリー
監督黒田昌郎
脚本雪室俊一島田満
キャラクターデザインなかむらたかし
音楽渡辺俊幸
アニメーション制作フジテレビ日本アニメーション
放送局フジテレビ系列
放送期間1989年1月15日 - 12月24日
話数全41話
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『ピーターパンの冒険』(ピーターパンのぼうけん)は、1989年1月15日から12月24日まで、フジテレビ系列で毎週日曜19:30 - 19:58(JST)に全41話が放送された、日本アニメーション制作のテレビアニメ。「世界名作劇場(ハウス世界名作劇場)」の第15作目に当たる。
概要

原作はイギリスの作家・ジェームス・マシュー・バリーの著書『ピーター・パンとウェンディ』(Peter Pan and Wendy)。原作と同様に魔法や妖精が登場するなど、「世界名作劇場」シリーズでは唯一のファンタジー作品である。本作品に登場するピーター・パンの服の色は茶色であるが、これは原作にある「筋だらけになった枯れ葉と木からにじみ出る汁でできた服」という記述を汲んだものである。またティンカーベルの色もピンクであるなど、登場キャラクターのビジュアルは先行するディズニーアニメでのそれとは異なるものも多い。またタイトルは『ピーターパンの冒険』であるが、物語の主人公としてはウェンディが位置付けられている[1]

物語前半は原作に沿った、ネバーランドでの暮らしとフック船長率いる海賊たちとの小競り合いを描く「フック船長編」。そして後半は本作品オリジナルの展開として、魔法の鏡と少女・ルナをめぐり、ピーターパンとフック船長、そして魔女・ダークネスによるネバーランドの存亡を賭けた三つ巴の戦いを描く「ダークネス編」がそれぞれ展開された。また本作品では、同じ「世界名作劇場」の『あらいぐまラスカル』より、ラスカルがレギュラーキャラクターとして客演するという試みも行われた。このように内容があまりにも原作から脚色されているため、一部絵本ではキャラクターをそのままに原作に忠実なストーリーに改変されているものも存在する。

「世界名作劇場」の作品の中で、イギリスでテレビ放送された唯一の作品でもある。この時のスタッフクレジットに日本人の名前は一切見られず、サブタイトル画面でも「written by Melora Harte」と、英語版の脚本家の名前が大きく記されている。
登場人物
ピーターパンの最主要人物
ピーター・パン
声 - 日のり子ピーターパン役の日高は当初はヒロインのウェンディ役としてオファーを受けていた。しかし「少年役に挑戦したい」という考えから、日高本人がピーターパン役での出演を希望し、変更になったという経緯がある。
ウェンディ・モイラー・アンジェラ・ダーリング
声 - 松井菜桜子
ジョン・ジュリアン・ダーリング
声 - 羽村京子ダーリング家の長男。ウェンディの弟。銀色のシルクハットをかぶり、蝶ネクタイをしてステッキを持つ。将来の夢は海賊になる事だが、性格は臆病で慎重派、理屈っぽく疑り深く感情的になりやすい。タイガー・リリーに恋している。原作では終盤、髭を生やした紳士に成長したことが語られている。
マイケル・ダーリング
声 - 渕崎ゆり子ダーリング家の次男。無邪気で素直な性格な男の子。ジョンに比べると怖いもの知らず所があり、ウェンディが熱を出した時は氷を取りにティンカー・ベルと2人だけで遠くの雪山まで行った。しょっちゅうお風呂に入る夢を見ては、おねしょをしてしまう。いつもポシェットを肩からかけており、中盤ではルナからこっそり黒い鏡の鍵をカバンに託される。原作では終盤、成人後に鉄道の機関士になったことが語られている。
ピーターパン以外のネバーランド住民
ティンカー・ベル
声 - 島本須美原作同様に、ウェンディを僻んでいる。
カーリー
声 - 三田ゆう子刺つきの帽子を被っている。寝相が悪く、眠っている間にベッドから落ちて朝の時には床で寝ていることが多い[2]。度胸があり喧嘩も強く、わんぱくな性格でスライトリーと2人だけで浮き石[3]を探しに冒険に出かけたこともある[4]
スライトリー
声 - 江森浩子丸々と太った体に豚のような鼻が特徴。家の仕掛けや乗り物などは彼が作った物。かっこいいメカを見ると、それが海賊の武器であっても見とれてしまう。ちなみに中盤から登場する自身手作りの家付きの船の名前は、“シンデレラ2世号”[5]
トートルズ
声 - 伊倉一恵原作での名称は、「トゥートルズ」。3人の中で一番背が高い反面、気が小さく心の優しい性格をしている。また、おっとりしていて鈍臭くドジでミスが多いため仲間のカーリーやスライトリーにからかわれたり頼りにされていない所がある[6]。ただし、たまにひらめいた考えが的中して冒険の役に立ったり[7]、勇気を出してフックが持つ海賊の旗を奪いに行ったこともある[8]

原作ではネバーランドに住む子供は、他には双子とニブスがいるが、本作品では上記の3人のみの登場に留まっている。

ラスカル
ネバーランドに住む野生のアライグマ。ピーターパンの家にしょっちゅう入って来る。第19話では、海賊がピーター・パンの家に爆弾を投げ込んだ時は、洗い桶の水で洗って爆発を封じ込めて活躍した。中盤でピーター・パンたちと共に妖精の谷に一緒に旅に出るが、その後ダークネスに捕まってしまう。前述の通り『あらいぐまラスカル』からの客演であり、ビジュアルも同作品でのそれを踏襲しているが、同作品との繋がりについては作中では言及されていない。
時計ワニ
ネバーランドに住む、頭に花の咲いたワニ。どこかで時計を食べたせいで、お腹から時計の音がする。フック船長の右手を食べて以来味をしめて、彼を食べようと狙っている。頭に2本の花、背中には草のようなものが生えている。空間を自由に行き来する事ができ、神出鬼没に現れる。
人魚達
ネバーランドの人魚の泉に棲む、上半身女性で下半身魚類の精霊。いつもは泉の泡で遊んでいる。ティンカー・ベルの作戦を聞いて、ウェンディたちを泉の中へ引きずり込んで溺れさせようとしてしまった。頭に花を着けた個体や、貝殻の上部分を被った個体がいる。ピーターパンと踊ったことがあるらしい。
ピカニニ族

ネバーランドに棲むインディアンの集団。初めてのお客さんには姿を見せない「仕来り」があるらしい。
タイガー・リリー
声 -
川村万梨阿ピカニニ族族長の娘。気が強く勇敢で、海賊とも対等に渡り合える。「3歳の3月3日の満月の晩に影を踏まれた女の子は踏んだ相手を殺さないと幸せになれない」という言い伝えを信じており、自分の影を踏んだフック船長の命を狙っている。二房の三つ編みとフードをしている。ウェンディと一緒に行動していたこともある。武器は短剣である(19話では剣を使っている)。タイガー・リリー本人はフック船長編のみの登場であるが、ダークネス編では彼女そっくりの少女ルナが登場している。
ピカニニ族族長
声 - 銀河万丈タイガー・リリーの父親でピカニニ族の族長。いつも無愛想な表情をしており、村に行ったら食べられて戻らなくなるという噂でネバーランドの住人から恐れられているが、実際はきさくな性格の持ち主で、会った人たちはピカニニ族の仲間入りをして帰ってこなくなるというのが真実である(劇中では、居心地がよくなったと言われている)。ピーターパンとは旧知の仲で、昔ピーターパンにだまされた事を未だに覚えている。ジョンが歌った歌詞を、呪文だと思い笑い出した描写もあった。
海賊
フック船長
声 - 大塚周夫ピーターパンの宿敵でいつもあらゆる手でピーターパンを倒そうとするが失敗しており、最終回でも時計ワニに追いかけ回される。
スミー
声 - 緒方賢一海賊船で裁縫や料理、洗濯など、フック船長の身の回りの世話が主な役割にして水夫長を務めている老人。幼少期のフック船長とその母親を知る数少ない人物。争いを好まず、ピーターパンや子供たちにも優しく接してくれる。フック船長同様、23話で姿を消したが、26話で再登場した。
ビル
声 - 郷里大輔フック船長の手下。海賊の中で最も大柄な怪力の持ち主。手下たちの間に上下関係は無いが、仕切ることが多くリーダー的存在と見られる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:87 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef