ピリメタミン
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ピリメタミン

IUPAC命名法による物質名
IUPAC名

5-(4-chlorophenyl)-6-ethyl- 2,4-pyrimidinediamine

臨床データ
発音[?p?r??m?θ?min]
販売名Daraprim
Drugs.commonograph
MedlinePlusa601050
胎児危険度分類

AU: B3

US: C




法的規制

AU: 処方箋薬(S4)

CA: ?-only

UK: 処方箋のみ (POM)

US: ?-only

投与経路By mouth
薬物動態データ
生物学的利用能well-absorbed
血漿タンパク結合87%
代謝肝臓
半減期96 hours
排泄腎臓
識別
CAS番号
58-14-0 
ATCコードP01BD01 (WHO)
QP51AX51 (WHO) (combinations)
PubChemCID: 4993
IUPHAR/BPS4800
DrugBankDB00205 
ChemSpider4819 
UNIIZ3614QOX8W 
KEGGD00488  
ChEBICHEBI:8673 
ChEMBLCHEMBL36 
PDB ligand IDCP6 (PDBe, RCSB PDB)
化学的データ
化学式C12H13ClN4
分子量248.71 g・mol?1
SMILES

Clc2ccc(c1c(nc(nc1CC)N)N)cc2

InChI

InChI=1S/C12H13ClN4/c1-2-9-10(11(14)17-12(15)16-9)7-3-5-8(13)6-4-7/h3-6H,2H2,1H3,(H4,14,15,16,17) 

Key:WKSAUQYGYAYLPV-UHFFFAOYSA-N 

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ピリメタミン (英語: Pyrimethamine) は、ロイコボリンと併用してトキソプラズマ症やシストイソスポーラ症の治療に用いられる医薬品。ダラプリム (Daraprim) の名で市販されている[1][2]。また、後天性免疫不全症候群患者のニューモシスチス肺炎 (PCP) を予防する第2選択肢として、ジアフェニルスルホンと共に用いられる。以前はマラリアにも使用されていたが、耐性原虫の出現のため現在では推奨されていない。ピリメタミンは経口摂取される[1]

抗葉酸剤に分類され、葉酸の代謝を阻害しDNA合成を妨げることによって作用する[1]。一般的な副作用には、胃腸障害、重度のアレルギー反応骨髄抑制が含まれる。葉酸欠乏性貧血の患者には使用すべきでない。また、発がんリスクを上昇させる可能性が懸念されている[1]。妊婦に処方されることがあるが、胎児に対する安全性は不明である[3]

ピリメタミンは1952年に発見され、1953年から医療に用いられている[1][4]WHO必須医薬品モデル・リストに掲載されており、医療システムに必要な最も効果的で安全な医薬品と見なされている[5]
各国での状況

2015年時点でアメリカ合衆国ではジェネリック医薬品は存在せず、ピリメタミンを唯一製造していたインパックス・ラボラトリーズ社から販売権を買収したチューリング・ファーマシューティカルズ社のCEOマーティン・シュクレリにより、同年にピリメタミンの価格は1錠あたり13.50米ドルから750米ドル(治療1コースあたり75,000米ドル)に値上げされた(ダラプリム価格高騰問題[6][2][7]。シュクレリのダラプリム値上げ強行は全米の反発を生み、2020年にCerovene Inc社によるスルホンアミド系抗菌薬との合剤が、ジェネリック医薬品として初めてアメリカ食品医薬品局の認可を受けた[8]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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