ピアノの森
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ピアノの森 -The perfect world of KAI-
ジャンル
青年漫画音楽
漫画
作者一色まこと
出版社講談社
掲載誌ヤングマガジンアッパーズ
モーニング
レーベルアッパーズKC
モーニングKC
発表期間1998年 - 2015年
巻数全26巻
話数全241話
映画
原作一色まこと
監督小島正幸
脚本蓬莱竜太
キャラクターデザイン藤田しげる
音楽篠原敬介
制作マッドハウス
製作「ピアノの森」製作委員会
封切日2007年7月21日
上映時間101分
アニメ
原作一色まこと
監督中谷学(第1シリーズ)
山賀博之(第2シリーズ)
シリーズディレクター鈴木龍太郎(第1シリーズ)
中山昇(第2シリーズ)
シリーズ構成伊丹あき(第1シリーズ)
あべ美佳
キャラクターデザイン木野下澄江
音楽富貴晴美
アニメーション制作第1シリーズ:ガイナックススタジオ
第2シリーズ:ガイナ
製作ピアノの森アニメパートナーズ
放送局NHK総合
放送期間第1シリーズ:
2018年4月9日 - 7月2日
第2シリーズ:
2019年1月28日 - 4月15日
話数全24話[1]
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『ピアノの森 -The perfect world of KAI-』(ピアノのもり)は、一色まことによる日本青年漫画。1998年より『ヤングマガジンアッパーズ』9号(講談社)にて連載開始。途中、休載や掲載誌廃刊をはさんだ後、81話(2005年)より『モーニング』(同)に移籍。不定期連載の後に長らく休載していたが、2006年12月に連載が再開された。2008年5月に、隔週連載から不定期連載になった。『モーニング』2015年49号、コミック26巻をもって完結[2]。2018年1月時点でシリーズ累計部数は600万部を突破している[3]

町外れの「ピアノの森」で育った少年カイの物語。はじめは楽譜すら読めないカイが周囲を取り巻く人々によりピアニストとしての才能を開花させていく過程を描いている。

第12回(平成20年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。2007年にアニメーション映画化された。
あらすじ

主人公の一之瀬海(カイ)は、「森の端」に捨てられたピアノをおもちゃ代わりにして育ってきた。ある日、カイが通う小学校に転校生として、世界的なピアニストの父親をもつ雨宮修平がやってくる。雨宮は、カイが森でピアノを弾いているところを見て驚き、そのことを小学校の音楽教師であった阿字野壮介に伝える。かつて天才ピアニストであった阿字野はカイの才能に気付き、弟子として迎える。雨宮や阿字野と出会ったカイはピアニストとしての才能を開花させていき、やがてショパン・コンクールで世界に挑戦する。
登場人物

声はテレビ版 / 映画版。ピアノはテレビ版のピアノ奏者。
主要人物
一ノ瀬 海(いちのせ かい)
声 -
斉藤壮馬白石涼子(小学生)[4] / 上戸彩本作の主人公。通称・カイ。天才的なピアノの才能を持つ少年。母親似の非常に美しい顔立ちをしていて、幼いころからよく女性に間違えられている。幼いころから母親の怜子とバーの2階で2人暮らしをしているが、複雑な家庭環境故に小学5年生の時点で風俗店の雑用として働いていた(ホステスの強要で客引きまでやったこともある)。それ故同級生から「貧乏」「家の周りは泥棒だらけ」「(森のピアノも)盗んだか母ちゃんの客に買って貰った」と言われており、本人も雨宮からピアノを習うことを勧められた際に「うちには習い事をするような金はない」と発言しており、その事を気にしている描写がある。子供の時から森のピアノ(後述)を弾いて育っていたが、小学5年生の時にピアノの道を志す同級生・雨宮と出会い、ほぼ時を同じくして森のピアノの元の持ち主である阿字野に偶然見出され、成り行きでコンクールに出場。会場を巻き込んで熱狂的な演奏を披露するが、結果的には「コンクール」の趣旨には合わずに落選してしまった。この経験によって「人前でピアノを聞かせる」ことの快感に目覚めるが、森のピアノはその雨ざらしの環境のために劣化して行き、次いで落雷により焼失してしまった事で失意に暮れた。その後行きがかりのホコ天ライブにて再度ピアノに触れ、「自らの生きるべき道はピアノと共に生きること」を再確認。阿字野に弟子入りをし、ピアノを生きて行く寄る辺とすることになる。森のピアノ焼失より5年後、ストリップ劇場での女装してのバイトや旧友たちとの再会などを経てショパン・コンクールに挑戦、見事優勝を果たす。
阿字野 壮介(あじの そうすけ)
声 - 諏訪部順一[4] / 宮迫博之ピアノ - 反田恭平[5]カイの師。現役時代は日本国内の音楽コンクールで賞を総なめにし、ショパンコンクールでは予選敗退したものの名ピアニストで指揮者でもあるジャンの支持を受ける等輝かしい経歴を誇っていたが、交通事故によって婚約者と左手の自由を失い、失意と諦観の中、カイと雨宮の通う森脇小学校の音楽教師をしていた。カイの才能、そしてかつて自分が捨てた森のピアノがそれを育てていたことを知り、紆余曲折を経てカイの師となる。現在は、表舞台へと出て行くカイの後ろ盾になるためということもあり、桐山音大ピアノ科教授に就いている。最終的には左手の手術、リハビリを経てピアニストとして復帰する。
雨宮 修平(あまみや しゅうへい)
声 - 花江夏樹大地葉(小学生)[4] / 神木隆之介ピアノ - 木竜馬[5]カイの親友。彼自身はカイを親友と同時にライバルとしてもみており、そのためにカイを過剰に意識してしまうところがあるが、当のカイからは結果的に相手にされず、そのことがまた雨宮を苛立たせることとなっている。ピアニストの家系に育ち、幼少から英才教育を受けている。第56回全日本ピアノコンクール・中部南地区本選で満点を取って全国大会に出場し、そこでも優勝を果たすが、カイのピアノの天賦の才を恐れた父の勧めもありオーストリアへと留学する。 数年後、留学中に偶然カイが演奏するピアノを聴き、自信を喪失するが、一時帰国してカイと再会することによって自らを取り戻した。カイが純粋に「自分のピアノ(音)」を追求するのに対し、雨宮はあくまで「他人と比較した上での自分」を価値の基準としてしまう傾向がある。ショパン・コンクールでは2次で敗退。そのことがきっかけでカイとの間に溝が出来てしまうが後に自分の間違いに気づきカイと和解する。
主要人物の家族
一ノ瀬 怜子(いちのせ れいこ)
声 -
坂本真綾[5] / 池脇千鶴カイの母親。生まれた時からの森の端の住人であり、水商売で生計を立てている。15歳の時にカイを出産。父親不詳ということもあり、その事実は周囲(森の端の外の一般人)からは淫売だと揶揄されているが、カイと本人の間には深い愛情と信頼関係がある。出身に関わらず純粋にカイの資質を評価する阿字野を信頼し、カイを任せることになる。カイのショパンコンクール優勝後は、警察の摘発を免れた一部の森の端の住民達と共に喫茶店を経営している。
雨宮 奈美恵(あまみや なみえ)
声 - 三宅麻理恵[5] / 田中敦子教育熱心な修平の母親。カイに対して特に偏見があるわけではないが親バカな所があるのか、必要以上にカイよりも修平の方が上であることを強調している。
雨宮 洋一郎(あまみや よういちろう)
声 - 田中秀幸修平の父親。国内でも有名なピアニストであり、その演奏は「癒しのピアノ」と呼ばれ一般に高い評価を受けている。かつては同世代の阿字野の才能を恐れ、対抗心を抱いていた。その弟子となったカイの才能も高く評価し、同時に息子がカイという天才に潰されてしまうことを恐れ、その事が修平に対しても影響を及ぼしていたが、息子とのショパンコンクールの経験を経て阿字野とカイへのわだかまりを完全にではないが少しずつとかしてゆき、自らも変わらなくてはいけないことを自覚する。
小学校篇
田山(たやま)
[6]
声 - 井関佳子(アニメ映画)カイの小学校時代の担任。
金平 大学(かねひら だいがく)
声 - くまいもとこ[5] / 松本梨香カイの小学校時代のクラスのイジメっ子。カイとは犬猿の仲で、彼の事を「淫売の息子」と呼んでいた。あだ名はキンピラ。カイが高校生の頃は力士となっているが、相撲部屋の先輩曰く悪さばかりして受け入れてくれる高校がなく、父親が部屋の親方に大金を積んで預けられたらしく、十両となるまで家に帰れないとのこと。
亜理沙(ありさ)
声 - 広橋涼[5]森の端で働く母親の居ない少女。軽度の知的発達遅滞がありながらも、森のピアノを最後まで守ろうとした。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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